自然

琵琶湖東岸の春

琵琶湖東岸 琵琶湖の東岸も春の盛りだ。 麦畑の緑の広がり。 花びらが散った後の葉桜の並木。 気持ち良さそうなマンションの前 一列に咲いているピンクと白のハナミズキ。 そして 綺麗に刈られた草原に並ぶ メタセコイアの芽吹き。 黄砂で白く煙っている比良…

モミジイチゴの頼み事

モミジイチゴ 「どうぞ、私なんか写真に撮らないで下さいよ。 甘酸っぱい果汁の黄金色の実になった時に 撮って欲しいんです」 と、雨に濡れた白い花びらのモミジイチゴが 私に言う。 おやおや 一人前になった時に撮ってくれだって。 曇り空の下で 雨粒を付け…

霞んだ空を見上げて

琵琶湖東岸 遠くの山が見えないのは黄砂のせい。 昔の人が歌に詠んだ春霞は黄砂なの? 遠く離れた砂漠からの長い旅。 蝶々も海を渡って旅をする。 渡り鳥も南から北、北から南へと 一途に目的地を目指す。 ダイナミックな旅をする 小さな物達。 それらのどれ…

山吹と共に夢を見る

ヤマブキ 山の中から一枝切り取り そこらにあるジャムの瓶に水を入れ 作業台の上に置いた山吹の花。 必要なものしかない仕事場に 瑞々しい緑の葉っぱと 小首を傾げた黄色い花。 花びらがはらはらと散った後 緑の葉っぱが元気なら 枝を土に植えよう。 冬にな…

薄紫の花びらにハートの葉っぱ

タチツボスミレ スミレの中で 春一番に顔を出すタチツボスミレ。 薄紫の花びらに ハートの形の葉っぱ。 本当に可愛い姿なのに あっちにも、こっちにも咲いているので 見向きもされない。 でも私は その可愛らしさを見逃しはしない。 「ほーら、こっちを向い…

切ない時間

ミヤマカタバミ 黄砂の日だった。 車がきな粉を振りかけた様な 面白い顔をしていた。 山野草が次々に咲き始め 今は山桜が 辛夷の退場した後 山のあちらこちらに ほんわかとした色をして咲いている。 やっと 緑の葉が芽吹いた。 あっという間に濃い緑に変わる…

榊の花

榊の花 小屋の前の崖。 オフホワイトの鈴の様な花が 枝に、正に鈴なりだ。 濃い緑の葉っぱの間に 小さな花の自己主張。 前を走る車もバスも 誰も気づかない。 そりゃぁそうだよ。 私だって知らなかったんだから。

今日も雪が降った

今日も冬日。 雪が散らついた。 重ね着をしても まだ寒い。 でも 歩き始めると暖かくなる。 どこかが春なのだろう。 白い雲が 明るい空の中を まるで後ろから 急かされてでもいるかの様に 吹かれて行く。 その空の景色がとても美しい。 ムスカリの蕾がピョコ…

冬に逆戻り

黒文字の花 又、冬に逆戻りの日。 朝から嵐の様な風と雨で それが 霰になり、霙になり そして 夕方には雪になった。 「寒い、寒い」 昼間からストーブに 薪を放り込んだ。 煙突から吐き出される煙も 強風に吹かれて 飛んで行く。 暖かくなった小屋の中では …

春の主役 ソメイヨシノ

琵琶湖東 湖岸道路(佐川美術館近く) 夫はどこにでも軽トラで行きたがる。 いや、乗りたがる。 青のジムニーは私の専用車になってしまった。 夫のお気に入り SUZUKIのキャリーで 知人の病気見舞いに行った。 勿論、運転は夫だ。 集落のソメイヨシノはまだ蕾…

花壇の山葵(わさび)

10年程前なら どこの谷にでも わさわさと繁茂していた山葵。 しかし 5年程前から谷の山葵が姿を消した。 集落の人は色々と言う。 「鹿のせいだ」「台風の大水で流された」 丁度その頃から 絶滅したかの様に言われる山葵が うちの花壇に住み着いている。 …

風にも倒れない花を

花を植えよう。 明るい色の花を。 淡い薄紫のラベンダーは 風で倒れて 雨で惨めな姿になる。 だから背の低い 生命力が強いものを。 殺風景な冬枯れの残る 小屋の周りには 淡い色より 明るい花がいいだろう。 デイジーやビオラ そして聞き慣れない黄色とオレ…

山に咲く辛夷(こぶし)

三月が終わる。 でも春は今が盛り。 辛夷のオフホワイトの花が まだ芽吹かない樹々の間に ポツリポツリと咲いている。 春はいいなあ。 今日も強い冷たい風が吹き 首にマフラーを巻いたけど 山に咲く辛夷の姿はふんわり。 おやっ? 山の向こうから 久しぶりの…

人工の杉と天然の杉

かつて 林業を生業としていた 山の中の村に住んでしばらく経った。 田や畑にまで杉が植えられたのは60年程前。 今 その杉が大きくなり 道路に暗い影を作る。 「しゅっとした男前」さんは 自他ともに認める山や樹を愛する人。 「後10年は山と戯れたい」と…

心が解かれていく

比良 山の それも川筋の すぐに日陰になる様な所に住んでいる。 山の向こうから 顔を出した太陽と月が 頭の上を移動する。 野鳥が 群れをなして樹々の間を飛び交う。 雪が溶けて暖かくなると 競う様に山や原っぱが賑やかになる。 自然の中に 浸る様に住むの…

気絶したヤマガラやミソサザイ

ドンという軽い音。 小さな野鳥が窓にぶつかり そばの棚に落ちていた。 細い足を 不自然に曲げて。 「ヤマガラだ・・・」 黒いくちばしにレンガ色の腹。 山の緑を映した大きな窓。 窓の中の山に向かって飛んで来た 慌て者のヤマガラ。 大丈夫、大丈夫だよ。 …

思想する人

気分がいい 実に。 青い空に白い雲が流れている。 葉っぱも出ていない 合歓の木が 枝を空に向けて広げている。 「気持ちがいいなぁ」なんて。 この豊かな眺めに色がなかったら? 白と黒の世界であったなら? 私の心を幸せにする事は出来ないだろう。 豪雨の…

茶色く変色したカリン

カリンの実 凍った冬がやっと去り 雪も溶けた。 ホントに もう冬はもどってこないんだろうね。 去年の秋に落ちたカリンの実。 長い間雪の下で眠りながら どんな夢を見ていたの? 熟した甘い香りに包まれて 雪の中でぼんやりと 枝から見上げた秋の空を思った…

舞い戻った冬

寒いなあ。 霙まじりの雨が横殴りに降った一日だった。 真冬よりも厚着をし 傘をさして表に出たが 山が雨で霞み 心まで冷たくなった。 クリスマスローズも 可愛いオフホワイトの頭を振り降り 健気な姿で舞い戻った冬に立ち向かう。 暗い夜になり ストーブに…

ブルーの花に声をかける

やっと出て来たオオイヌノフグリ。 早い春に咲く花。 ケンジさんの畑にちらほらと。 淡いブルーの花びらが 今年は紫がかった色だ。 暖かい陽の光に誘われて 咲いてはみたが 冷たい雨に打たれて ブルブルと震えている。 「やあ それは私と一緒だよ」 首にぐる…

モチの木の薪

「薪用の木がありますよ」 という電話が来る。 夫は チェーンソーを軽トラに積んで いそいそと出かける。 今日貰ったのはモチノキ。 中が空洞になりかけている。 だから伐ってしまったのだと。 そんなの気にしない、気にしない。 2年後の寒い冬の日。 小屋…

顔を出した野薊

野薊 枯れたススキの葉っぱの間から 元気に顔を出した 野薊の娘。 「あーあ、よく眠った」 と 両手を上げて伸びをする。 細い茎のスミレの様に 風に吹かれて 倒れる様でもない。 冷たい雨や風に打たれて 太陽の光に晒されても びくともしない。 その上 イガ…

ぬくぬくのネコヤナギ

どんなに風が吹いたって 冷たい雨が降ったって 「ほら ぬくぬくの僕の衣を見て!」 と、自慢げなネコヤナギ。 山桜が咲く頃には 厚い衣を脱ぎ捨て 淡い緑の葉っぱの薄衣に変わる。 それはまるで 青年になる前の まだ首の細い少年の様だ。 一生のうちで 一番…

フキノトウの天ぷら

ポコポコ ポコポコ 淡い緑のフキノトウが出て来た。 暖かさとお陽様の光は大したものだ。 散歩の途中 ズボンのポケットに詰め込んで 持って帰った。 フキノトウ味噌は一回でいいだろう。 熱々のご飯との相性は大層よくて 食べ過ぎるのが良くない。 そこで 今…

川の流れる音

知っていますか? お陽様の光で暖かく 空は青く 風のない日の川の流れる音が とても軽やかなのを。 木琴の音のように コロンとかポコっとか言いながら 白い泡をたてて走り去る。 ピューっと小屋を叩き付けて 吹いていた冬の厳しい風。 ついこの間まで。 川の…

オーレンの花

オウレン(黄連) オウレン(黄連)の花が 春一番に咲くのを 忘れていたよ。 踏んでしまいそうな ひっそりと静かな花だ。 梅の花も オオイヌノフグリも 姿さえも見せていないのに。 乾燥した根を煎じると 良質の漢方薬に。 胃腸薬、精神安定剤。 コーヒーや…

フキノトウ味噌

やっと出て来たね! 淡い緑の衣の中から 小さな顔が私を見ている。 土の中に指を入れ 傷つかない様に 引き抜く。 香りまで苦い。 7、8個。 手のひらに載せ持ち帰り 先ずは フキノトウ味噌。 味噌、砂糖と酒を 照りが出るまで煮詰め そこに 湯がいたフキノ…

この風の強さはどうだ

よく晴れて 日差しも明るい日。 でも この風の強さはどうだ。 朝 太陽が山の上から顔を出すと 夜の間に降りていた霜が 煙の様に水蒸気を上げている。 山際の日陰から流れ出る伏流水が 長い氷柱になっていた。 カラスが鳴いて群れている。 「春が来た」と慌て…

やる気満々の植物達

テレビの天気予報の 風向きを示す指紋の様な渦。 あれを見るとがっかりする。 又「数年に一度」の暴風雨か、と。 先週の暴風で タイチさんの屋根の瓦が大きく動いた。 さて そんな私の気持ちを笑うかの様に 黒文字の木の芽は はち切れそうで 植木鉢のクリス…

無駄な一日

暴風雨で 雨が横に降った。 春一番などと 風情を感じるどころではない。 5年程前から 雨も 雪も 風も 予期せぬ大荒れだ。 毎日 きれいな声で鳴いている おしゃべりなシジュウカラ。 こんな荒れた日は どうしているの? 私? 私は小さな小屋の中で なんだか…