自然
ジギタリス(狐の手袋) 数年前から ジギタリスが 河岸 原っぱ 道ぎわ 山の中 そして私の「小屋」の周りに ピンクや白い花を咲かせるようになった。 ピーターラビットの絵本の中に 群れて咲いている花だ。 日本名は「狐の手袋」 新美南吉の「てぶくろをかい…
キャベツのサラダに 沢山のミントの葉を ミントを庭に植えると 茂り過ぎて大変になると 聞いた事がある。 私はミントを 特に好きというのではないが 随分前に 一株植えた。 初夏になると あちらこちらに芽を出す。 私はそれをせっせと摘み 料理に使う。 チキ…
空木の花(卯の花) 空木(ウツギ)の花は 山 川の岸 崖を 覆い尽くすように咲いている。 見事だ。 梅雨の湿った空気に その花の香りが移り 「小屋」のドアを開けるのが 楽しみになる。 淡い紫の小さな花を持つ 小紫陽花(コアジサイ)の香り。 歩いていても…
蕗の佃煮 私の「小屋」の周りにも 茎の細い若い蕗が群れている。 葉っぱの小さいのは 天ぷらにしたが しばらく 茎を摘んで佃煮にする事はしていない。 昨日 奥の集落の住人から 沢山の山椒の実と 早緑色の茎の蕗を貰った。 蕗の皮を剥き 湯がいて 砂糖と醤油…
セキチク(石竹)の花 可愛いのに 石竹(セキチク)という名前かもしれない。 だとすれば 頑固者みたいな名だ。 木蓮の下に蔓延る クリスマスローズ ミントの若葉 秋明菊の葉などに混じって 花を咲かせた。 2年前 観葉植物の様な葉を持った姿で現れた。 艶…
エゴの花 二日前は まるで初冬の寒さだった。 小雨が降り続き 風が吹き 表に出ると 大きな傘を差しても服が濡れた。 底にいくつも穴の開いた靴を履いていたので 雨水を吸った白の靴下が 灰色になった。 晴れた日にしか履けない 穴あきの靴。 初夏と初冬の天…
露地栽培の 実がしっかりした甘酸っぱい苺。 そんなのが食べたいと 長い間思っていた。 ホームセンターで 苺の苗を見た時 これを植えたら 私が食べたいと思う苺の夢が 叶うかもしれないと 三つの苗を買った。 植木鉢に肥料入りの野菜の土を入れ 丁寧に植え …
黒すぐり(ブラックカラント)の青い実 10年ほど前に 黒すぐりの苗木を植えた。 今年も沢山の地味な花が咲き そして 今はそれが青い実に変わった。 小さな可愛い実だ。 かつては 野鳥と競争して 実を食べられない様に 木にネットを被したりした。 今は そ…
夜 ヌエ(鵺)が鳴いている。 ホーホーと情けない声だ。 トラツグミ(虎鶫)とも言うが 羽の模様から来ているんだろう。 平安時代を描いた小説に 当時の人たちがヌエの鳴き声を とても不気味に思うのが出てくる。 寝静まった暗闇の京に 妖怪が百鬼夜行で走り…
13日 雲一つない 青空。 その空の下の 山々の木々は濃い緑に変わりつつ 風のない午後に 銀杏や紅葉の大木の葉は 時が止まったようにじっとしている。 久しぶりの穏やかな日に 大きく息を吸った。 藤の花が満開だ。 山や川縁 林の中に 薄い紫の藤が 木の枝…
今の季節を 晩春と言えばいいのか 初夏と言えばいいのか。 寒さと暑さが交互にやってくる。 こちら 山間部ではやっと野の花や 花壇の花が咲き始めた。 指で手折り 花器に挿し スマホで写真を撮った。 写真写りがいい花達。 「クレーの日記」パウル・クレー著…
筍ご飯 筍味噌汁 いつもながらの 地味な料理。 写真を載せるのを躊躇する。 一週間に三度 筍をもらった。 一回目は 我が家へ。 二回目 三回目は 「たけのこを貰ったけどいらんか?」という電話。 ちょうどいい具合に湯がいた筍が嬉しい。 贈り主は同じ人で …
買い物の帰り 買い物に行く。 片道車で50分ほどの距離だ。 琵琶湖西岸にあるスーパーまでの道は 殆ど 信号のない一本道。 田んぼ 林 山裾 今は緑が一年の中で一番美しい。 「小屋」の近くでは河鹿の軽やかな声。 山からのツツドリの鳴き声は 筒を叩く音の…
花山椒の葉 もらった掘り立ての筍を湯がき 油揚げ 鰹節と共に醤油 砂糖 酒で 筍と若布の若竹煮より 濃いめの味付けで炊いた。 そして摘んできた花山椒の葉っぱを ざっと刻んだのをさっくりを混ぜた。 清涼な香りが立つ。 集落の 今は90代の女性は 花山椒の…
集落のあちらこちらに 今のシーズン 蕨畑と化する所がある。 数日前までは 頭も出ていなかった所に 今日は 嬉しくなる程 スクッとした姿で立っていた。 ウォーキング途中 ポキポキと手折りると 指に粘りのある液がついた。 しっかりとした太めの茎 くるりと…
オーストラリアの葡萄 オーストラリアの葡萄をもらった。 淡い緑色をした茎が日本の葡萄より少し細い。 スーパーで最近売られているが 価格が少し高く 眺めるだけだった。 白の器に入れると ピッタリと自分に合った洋服の様に 淡い緑の葡萄は 白の鉢によく似…
買い物の帰り道 山間部のうちの集落の桜もやっと5分咲き。 買い物帰りに見た川沿いの桜並木は8分咲き。 誰もが桜の開花を待ち焦がれ 咲けばその木の下に人は集い そしてはらはらと花びらを落として 去っていく。 ホームセンターで 花と苺の苗を買った。 道…
日陰の場所をのぞいて 殆ど雪は消えた。 現れた草花は 一冬の雪に押されて まるで採集した草を新聞紙に挟んで 伸した様に平たい。 顔を近づけると 小さな芽が覗き いよいよだなと思う。 「小屋」の前を ユンボを載せたトラックが通り 田んぼの整地が始まるの…
陶のブローチ「小夜鳴鳥(さよなきとり:ナイチンゲール)」 今年に入って2回目。 ドアを開けて網戸越しに表の景色を見た。 名残りの雪が光る。 天気になると増える車の往来も 上空から響くヘリコプターの騒がしい音も嬉しい。 やっとやってきた春の明るさ…
比良山系 (図書館の裏から) 月曜は霙 火曜は晴天 水曜は雪 木曜は晴天。 春と冬が行ったり来たりしている。 月曜 税金の申告に琵琶湖畔にある税務署まで行った。 琵琶湖を見るのが楽しみで 毎年車で1時間かけて行く。 霙の降る 灰色の琵琶湖だった。 火曜…
草餅 豆餅 桜餅 小雨の降る日。 まだ雪に囲まれた「小屋」に 春の餅がやってきた。 蓬がたっぷりの草餅 大きな黒豆が品よく浮かび上がった豆餅 塩漬けの桜葉の香りが立つ桜餅。 少し大きめなのが珍しい。 さあ 淡い水色の皿に並べよう。 こし餡か 粒餡かが楽…
除雪車が 道路脇に押し付けた雪は 汚れと風に吹かれてたどり着いた枯葉や苔と汚れで 新雪とは違った趣きがある。 そして数日前に作った 手のひらの載るほどの雪だるまは 溶けはしないが 氷の様に固くなり泣いている様な顔になった。 川は翡翠色に澄み その川…
今日は一日雨だった。 時々 陽光が窓から差し込み 私はその明るさを喜んだ。 冷たい雨と風が嫌いで 「小屋」の中で過ごした。 昨日の話。 歩いている時に大きな木の芽を見つけた。 葉が開いて 花が咲けば木の名前が分かるだろう。 雨と雪解け水で川は濁って…
杉と楢の木 先週の雪の日々が嘘のような 明るい日だ。 屋根から落ちた雪が 窓の外に堤の様に積もっているのに。 葉の落ちた楢の木は 遠目には 膨らんでいるだろう芽は見えない。 杉は鉄錆色の花。 午前中 沢山のカラスの鳴き声が 山間に姦しく響いた。 鹿で…
北の風景 空気感が好きな私だが 毎日降る雪には 心が下を向いてしまう。 去年までの雪は 二日ほど降ると 青空の陽の光が眩しい日がやって来たものだ。 青森の豪雪ほどではないが こちらも 「小屋」の窓から 塀のように積もった雪 屋根からの氷柱が見える。 …
枇杷の葉 何年も前に 友達が実家から持ち帰った 沢山の枇杷の実を貰った。 小さな実だが 甘く 少し酸っぱい。 艶やかに光る明るい茶色の種を 土にバラバラと撒いた。 芽は沢山出るのだが 冬を越せずにいた。 その中で 2本の芽が生き抜き 細い幹と枝に雪を載…
2月16日 16日の空。 陽射しも明るく 美しい1日だった。 明日から 灰色の日々が続く。 屋根からの雪は下に落ちたが 山の日陰の所 広い原っぱ 道路脇 そして「小屋」の周りは 雪は残り 明日からの雪で 白い雪の覆われるのだろう。 川沿いの空木の木々を …
数日前の強風に吹かれたのか 「小屋」の北側の雪の上に 枯れた紫陽花が ひっそりと雨に濡れていた。 枯れて透き通った花を 指でつまみ 手のひらに載せると その軽さに小さく驚いた。 今 その紫陽花は「小屋」の窓際で 軽い体に 暖かい冬の陽射しを受けまどろ…
11日 午後4時半ごろ 近眼 乱視の私は 普段の生活をする時は メガネをかけない。 でも 今日はメガネをかけて表に出た。 最近よく見かける野鳥を しっかりと見るために。 「小屋」の前の山や 川の上や浅瀬の石の上など 楽しそうに 飛び交う2羽の鳥がかわい…
年輪が150本ほど 厚みは40センチほどの杉は 春や秋のお天気のいい日には ちょっと一服する時に いいテーブルになる。 雪がうっすらと積もった昨日。 「年輪の杉」の上に載っていた 白の大鉢に溜まった雨水が凍り 雪で覆われた。 暮れの重い雪で折れた …