自然

熊にばったり出会ったら

裏の川 「オイッ!」 とタイチさんが叱った。 立ち姿で 杉の皮をはいで 食べていた熊。 声に驚いたのか ああ、面倒だなと思ったのか どちらかは知らないが 大人の熊はのっそりと 山の奥に消えたそうだ。 杉の皮まで食べるとは。 甘い蜂の巣も 木苺もないの?…

ウツギ(卯木)の白い花

ウツギ 白い房の美形の花。 山にも 村にも 川の縁にも。 川の縁に 山肌に 道路の脇に 行儀悪く枝を広げ せっかくの美人も これでは台無しだよ。 空気が甘い。 今の季節だけの 見かけによらず やんちゃなウツギからの やさしいギフトだ。

今日は夏至だったのか?

ハルジオン 雨と風の夜が開けた。 表に出ると 窓の網戸が外れて サルスベリの枝が折れて 台風の後のようだ。 いつまでも明るいな と思っていた近頃。 今日は夏至だったのか? でも 雨の夕方は 冷たくて暗い。 こんな日は 到来物の梅酒の お湯割りはどうだろ…

桑の実

雪に押しつぶされて 枝が折れて 満身創痍の木が 山桑だったなんて。 朱色の実が たわわに。 その中に 熟れた黒い実。 人間の好きな物は お猿も鹿も大好き。 さてさて どうしよう。 お猿さんたちに譲ろうか? 気まぐれの 仏心が顔を出す。

呑気そうに小狐が

午後6時半 午後5時半。 大津から帰宅。 「狐と目が合った」と夫が言う。 夫が外で「ちょっと一服」していた時 道路をトントントンと 小狐が呑気そうに小走りしていた。 チッチッと舌を鳴らすと立ち止まり 首をキッとこちらに向けた。 じーっと夫を見る狐。…

コアジサイ(小紫陽花)

コアジサイが咲く頃は 梅雨の季節だ。 毎日雨が降り 木のスプーンに 黴が生え 着ているシャツが いつも湿っている。 今年も 家の前の崖は コアジサイの群れに 覆われているのに 毎日 風の強い 冷たい 雨の降らない日々だ。 気温も低く 私の気分も低空飛行。 …

チャックの畑レポート

昼過ぎ ドアをトントン。 チャックが頼み事。 月、水、金にやって来る。 「次の水曜は用事があって来る事が出来ない。 だから エンドウ豆とスナップエンドウを 収穫してくれないか。 勿論全部貰って欲しい。 そうしないと 金曜日までに育ち過ぎて勿体ない。 …

図書館の裏

休日の 図書館の裏は 賑やかだ。 道の駅で買い物をして 「ちょっと裏の土手まで」 なんだろうね。 緑濃い桜並木の下。 双眼鏡で鳥を観る人 走る子供 写真を撮る人 カフェに座って山を見る人。 そして私は 山の上に広がる 白い雲にため息。 あの雲の下は 琵琶…

賢いセイヨウノコギリソウ

セイヨウノコギリソウ 白い小さな花なのに あまり可愛くない。 葉っぱは まるでヘリンボーン。 随分前に 「アメリカンワイルドフラワー」の種を パラパラと蒔いた。 ワイルドだから 勝手に生えてくるだろう と思ったのに。 顔を出したのは 地味なセイヨウノ…

奥手のブルーベリー

7、8年前 ホームセンターで手に入れた ブルーベリーの苗木2本。 いつまで経っても 大きくならず 花も咲かない。 一本は いつの間にか いなくなり・・・ 雪が融け 葉っぱがポッポと出始め そして 白い小さな花が 五つ、六つの今年。 こうなると 日当りのい…

フルフルと揺れている緑達

喜んでる。 雨に打たれる草木 そして 土も。 緑に覆われて。 こんなに喜んでるのに 雑草だからと言って 引き抜くわけにはいかないね。 これはゲンノショウコ あれはドクダミ ハルジオンもいれば タンポポも。 灰色の空から落ちて来る雨に フルフルと揺れてい…

ホオジロの瞑想

モコモコと フェルトで作った鳥みたいだ。 私が動いているというのに 棒のてっぺんに止ったまま。 瞑想タイムのホオジロ。 「イッピツケイジョウ ツカマツリソウロウ」 って鳴くんだって? 「ええ、性格はいたって生真面目なんです」 夕方 川向こうから聞こ…

しっかり者のノアザミ(野薊)

輝く草原の あちらこちらに咲く 野薊。 濃い緑の 茎も葉っぱも 棘だらけだ。 その上に 紅紫の花。 気持ち良さそうに 空を向いた 完璧なビジュアル。 イギリスのヒースの丘でも 日本の山村でも どこに咲いても しっかり者の娘達。

蝉が鳴いた

紅うつぎ 5月の最後の日。 ニイニイゼミが鳴いた。 大合唱だ。 夜になれば ストーブが必要になる日がある。 初夏に蝉 初夏にストーブ。 半袖のTシャツを着たり 仕舞ってしまったフリースを 引っ張り出したり。 悩む程の事ではないが・・・ いや これはかな…

ちょっと騒がしくないかい?

アカモノ コンコンコンコン キツツキの音がする。 私より早起きのキツツキ。 巣立ったキセキレイは 尾っぽを忙しく振りながら 電線にとまってピーピーと鳴く。 川向こうの杉の林 猿の声。 怒った声、優しい声、小さな声 群れで移動中。 家の前の山の崖に 白…

本「ネイチャーセンター」

30代に 家族で北海道に引っ越した知人の話。 5月18日にここでお話した。 その知人、山本さんの息子さんが チャックと一緒に 今日、我が家に立ち寄った。 「ネイチャーセンター」と言う 一冊の本をお土産に。 北海道当別で エコロジカルコミュニティーを…

キュウリグサ(胡瓜草)

キュウリグサ。 小さい小さい花だ。 群れて咲いている。 車の走る道の側に 山の中の林の中に 明るい所でも 日陰の所でも。 歩いていれば 必ず出会える。 空気が乾き 黄砂で山が煙る事もない 明るい日だった。 夜には ストーブに 大きな薪をくべた。

赤い実を食べるには

コスモス ゲンノショウコ、ドクダミ、ウマノアシガタ。 うちの周りに咲く野の花は 抜いても、抜いても 生えてくる。 種を蒔いたトマトは 小さな芽さえも出てこず コスモス、千日紅は ちいさなポットから やっと顔を出した。 ちょっとした事で すぐに姿を消し…

川向こうの藤

午後2時 華やかだけれども 上品で 淡い緑が少し濃くなった頃 山のあちらこちらで フッサフッサと揺れている 藤の花。 毎日続く暑い日。 川向こうの山に咲いている 藤の群れ。 こんな美しい山娘が 山のあちらこちらに。 スズメバチが飛び始め 私はあわてて …

キセキレイ 旅立ち

21日 くちばしに虫をくわえて 子供を誘って あっちにチョロチョロ こっちにウロウロ。 胸の黄色がまだ薄い 子供のキセキレイ。 親鳥の周りを 同じ様にチョロチョロ。 疲れたのか しばらくすると 薪の間の巣の中へ。 親鳥が子供を呼ぶ ピーピーと言う鳴き声…

ツツジ

最初は 小さな盆栽だった。 40年程前に 父がどこからか買ってきた。 少し大きくなった時 大きな鉢に植え替えた。 京都から引っ越して この地に根付き 雪に押しつぶされたり 鹿に食べられたりの 散々な命だ。 今年は 数えきれない程の蕾をつけた。 淡い紅色…

山の緑を贈りたい

沢山の人に むせる様な 山の緑を贈りたい。 山の中の 道路ぎわに咲いている 藤や紅ウツギや 名前も知らない花の香りを届けたい。 キセキレイの親が ピーピーと鳴き 子供の巣立ちを後押し。 臆病な子供は 親の後をついてまわる。 燕は群れて 田んぼの上を 楽…

賑やかな山の5月

午前9時。 午前9時前に 大津市瀬田に向け出発。 山の中の細い道。 朝の空気の 何と気持ちのいい事。 車の窓から 飛び込んで来る 緑と花の香り。 右も左も見上げた山に 藤の房、房。 こんなにも沢山の 藤の蔓があるなんて。 道の端から 鳶がゆったりと飛び…

チャックの畑レポート

「お、白のカバーをとってるぞ」 柔らかそうな ほうれん草が見える。 手をかければ こんなに美しく、柔らかな ほうれん草に育つのだ。 チャックは 月水金とやって来て 夕方に帰って行く。 畑や野菜に 色々な夢を持っているが まずは子供においしい野菜を と…

芽が出るのを待つとしよう

諦めていた 植物を育てる事。 豪雪に押しつぶされた 木々を立て 支柱を打ち 紐で結んだ。 そんな事をしているうちに 繁殖力の強い秋明菊を 株分けし、移植した。 ストロベリーフィールズと 名前の知らない黄色い花の種を蒔き プチトマトと コスモスの種も ポ…

今夜もサラダで

私がここで チャックの畑を 色々と喋っている事を チャックは知らない。 今日も少し話そう。 雪を掘り起こして 固い土に肥料を鋤込み 種を蒔いた 気合いの入った野菜。 間引いたレタスやら大根 大きくなったラディッシュ 標準サイズに育った小松菜など 帰り…

キセキレイ(黄鶺鴒)

キセキレイ 2015年 雪の降る季節には シジュウカラやヤマガラが 1羽、2羽と枝に止る。 雪が消えると 群れになって飛び回る。 樹々の間を 群れて飛んでいる鳥を 初めて見た時の驚き。 そして 今はキセキレイの巣立ちの時だ。 薪の逆三角形の空間の奥に …

黄色の野草 ウマノアシガタ

ウマノアシガタ この季節になると 黄色の花が群れて咲き それは見事なものだ。 数段のうちの石段にも ウマノアシガタが 咲いて揺れている。 郵便配達さんが この花を 踏まない様に歩いてくれる。 午後から雨が降った。 シャワーの様な雨。 樹も花も草も 上を…

黄砂

車の上に 黄砂の幕。 遠くから飛んで来るんだね 風に乗って。 シルクドード辺りの 砂漠からだって? 蝶々も海を渡るんです。 あの薄い羽を羽ばたかせて。 燕も、雁も、白鳥も。 暗い夜の今は 風の音がして 屋根から落ちる 雨の雫の姿が浮かぶ。 白い土が 明…

輝く山

モコモコ モコモコ。 「生きてるぞー」 叫んでいる緑。 動いている緑。 あの緑の山の中は 柔らかな葉っぱの間から 木漏れ日がキラキラ。 色々な鳥の鳴き声が あちらこちらから。 分け入りたい 輝く山へ。

ナガバモミジイチゴ(長葉紅葉苺)

ナガバモミジイチゴ いよいよ咲き始めた ナガバモミジイチゴの花。 村の人達が口を揃えて 「黄色の実で甘い」 と言う木いちご。 鳥や鹿にも大人気の黄色の実。 早起きの鳥達や 夜に活躍する鹿に いつも先取りされる。 ガラス瓶の中で 黄金色に輝く 憧れの木…

ワラビ(蕨)

今年はワラビも 顔を出すのが遅かった。 ウォーキングの途中に ポキポキ、ポキポキ。 手のひらでつかめる程度に摘む。 ホーロー鍋に ワラビを入れる。 重曹をパラパラと。 熱湯をたっぷりと回しかける。 蓋をして冷めるまで置く。 洗って切りそろえたワラビ…

シャクナゲ(石楠花)

午後2時 住む人が いなくなった家へと続く 山の坂道。 そこを 十歩程上がった所。 ミツバツツジの 淡いピンクの花が 群れているその奥に シャクナゲが たっぷりと豊かな花をつけている。 このシャクナゲの事を 村の誰かに話すとしよう。 「ああ、あれはな・…

新しいベンチ

表のベンチが みすぼらしくなった。 そこで 夫が「ピカピカ」の椅子を チェーンソーで ざっと作った。 脚は松の木で 座る所は杉。 去年の暮れに 隣の集落の神社から 貰った松の木。 80年近くの年輪を重ねた松は 想像以上に 沢山の材がとれた。 まずは ベン…

チャックの畑レポート

29日 雪が まだ残っていた頃。 チャックは友達の助っ人と 雪を掘り起こし 土を耕し種を蒔いた。 腐葉土と 牧場から買った 牛糞を鋤き混んだ 栄養たっぷりの土。 久しぶりに畑を覗いたら 豆は芽を出し 蔓が空に向かって 伸びていた。 白い布で覆われた畝。 …

明るい陽光

午後2時 猛練習のかいがあり ウグイスの鳴き声は おなじみのものになった。 よく響く大きな声で 「ホーホケキョ ケキョ ケキョ」 キセキレイが 警戒の鳴き声を放つ。 ゴイサギが1羽 川から雄々と飛び立つ。 私が好きな カワガラス。 相も変わらずせわしげ…

山桜

午前9時 雨の朝 慌ただしく車を出し 細い山道を くねくねと下る。 山桜の淡いピンク 若緑の樹々 赤い芽吹きの葉っぱは すぐに緑に変わるだろう。 朝もやが 山肌を登って行く。 急ぎの私も 思わず車を止める。 「どう見てよ、 たった一週間程のこの姿」 誰彼…

シロモジ(白文字)

シロモジ 数年前 山の中から引き抜いてきた 小さくて細い 木の子供。 「シロモジです」と言ったかどうか。 ちゃんと根付いたが 大きくならない。 やっと芽吹いた 少しの葉っぱは 鹿のおやつになったり。 今年の雪に埋もれて 弓の様にしなった枝。 雪が融けた…

歩く

午後2時 北白川のバックス画材の手提げカバン。 何年経っても型くずれしない タフなこの手提げに カメラを入れて 「サテッ」と出かける。 上を見れば青い空があり 白い雲まで流れている。 下を見れば 小さな花が咲いており 川を見れば 軽やかな音をたてて …

山菜ナムル

椎茸 ハコベ ツクシ 葉わさび 三つ葉 「ライフルマン」が栽培している椎茸 袋にたっぷりと貰った。 星のように小さな白い花のハコベ 一日で盛りが過ぎたかの様なツクシ 花壇に住み着いた葉ワサビ 自生の三つ葉。 三つ葉は玉子に刻んでいれて 綺麗な卵焼きに…

山菜天ぷら

「ヨモギの天ぷらはおいしいな」 心にふっと浮かんだ。 柔らかい新芽のヨモギ 少し長けてきた小さなフキノトウ やっと現れたツクシ 谷に生えるはずの葉ワサビ なぜかうちの花壇に。 そして 小さな短いミント。 お昼ご飯の分だけ摘む。 それぞれが個性的な香…

ミヤマカタバミ

春の始めに 山の林の中や 道の側に咲く。 うちの周りにも あちこちと咲いている。 陰のある場所が好きみたい。 朝は露をつけた 白くて薄い花びらを開き 夕方には閉じる。 ラジオも消し 川の水の音が聞こえる深夜。 「あの花はどうしてるのか?」と 首を傾げ…

二ヶ月ぶりに湖東へ

龍谷大学瀬田キャンパス 二ヶ月ぶりに湖東へ。 車の窓から見える 山の景色。 明るい若緑の樹々 淡いピンクの煙る様な山桜 バニラアイスの様な クリーム色の辛夷(コブシ)。 川は踊る様に 流れ去る。 そして 琵琶湖大橋を渡り 湖岸道路を南へ。 対岸の比叡、…

ヒメエンゴサク(姫延胡索)

「ヒメエンゴサク」と、言うそうだ。 原っぱの縁に 薄紫の花を揺らして 群れて咲いている。 見逃してしまいそうな 小さな花だ。 ヒメエンゴサクは 鎮痛、浄血の漢方薬。 淡い紫の花を愛でながら 根を捜す薬草摘みは 楽しい仕事だったに違いない。 今日は強い…

ヤブツバキ(薮椿)

赤いよだれ掛けの 石の地蔵さんが二つ。 その脇に 何百という紅い花をつける ヤブツバキの木が 枝を張る。 今年一番乗りの 花が咲いた。 黄色のめしべの奥には たっぷりとした 蜜がありそうだね。 ぽとり・・・ と落ちる紅い花。 それも 静かで美しいものだ。

図書館の裏(1)

午後3時 図書館裏 安曇川の堤に 何キロも続く 桜並木 サクラミチ。 風も吹かず 暖かく 川原の葦に飛び交う 名前も知らない鳥達。 道の駅もある 図書館の裏。 日曜日の今日 沢山の人が 桜の下をゆっくりと 穏やかに歩く。 一年のうち たった一週間程の贅沢。…

夜の原っぱは鹿のもの

うちの側に 広い原っぱがある。 雪が融けて 急に明るい景色に変化した。 去年に枯れた草も 渋い黄金色に見える。 緑の色が 日に日に輝いて 「春になったんだな」 と、心が躍る。 満月の時も 暗闇の時も 夜の原っぱは鹿のもの。 群れて草を食む。 餌付けをし…

コナアカミゴケ(粉赤実苔)

コナアカミゴケ(粉赤実苔) ハナゴケ科ハナゴケ属 地衣類。 タイチさんの家。 緑の苔の間に ゴマ粒位の 赤い植物。 それがそんな名前だなんて。 初めて出会った変な奴。 又 顔を近づけて じーっと見つめてしまったよ。 雪が融けた喜びを 小さな体でフルフル…

つくし達は気分よさそうに

日差しが長くなると ちゃんと出て来るもんだ。 茶色の草の中で 見逃してしまいそうな ひっそりとした姿。 たった一週間程の生を 冷たい風や雨の中では 「気の毒だ」 と思うのは私だけ? 尾の長い キセキレイの声を 聴きながら ツクシ達は 気分良さそうにして…

黄連(オウレン)

オウレン 目にする木や草や花は 皆、薬草ではないかと思う程 どれもこれも 何らかの薬効がある。 朝顔や苺までもだ。 そんな中で いかにも薬草らしい名を持つオウレンが 毎年うちの側に咲く。 花は小さく 小指の爪程。 葉は三つ葉の様だ。 刻んだ根を煎じる…