2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

奈良 高畑(たかばたけ)

志賀直哉邸 奈良に居を構え 奈良の自然や街を撮り続けた入江泰吉の 質素だが趣きのある旧邸を後に 奈良市の東部に位置する高畑に向かった。 高畑、奈良市街の東に位置する 静かな静かな所だ。 そこには 志賀直哉が10年住み 「暗夜行路」を書き上げた家があ…

ストーブに薪をくべる

龍谷大学瀬田キャンパス 山の中から琵琶湖南端の瀬田へ。 久しぶりに会う馴染みの顔々 お互い元気でなによりだ。 行き帰りに眺める琵琶湖は深い青。 湖岸に並ぶメタセコイアは 濃い緑からわずかに茶色に変わった。 稲田の黄金色は刈られ その後をカラスがつ…

日本の魚醤 奥能登の「いしり」

ベトナムではニョクマム タイではナンプラー 日本でもショッツルとかイシル。 魚と塩で作る発酵食品の魚醤油。 能登の「いしり」魚醤油はいかと塩で作られる。 その「いしり」を友達から貰った。 初体験の調味料 おそるおそる使ってみた。 肉じゃがといきた…

大暴れの今年の夏

午前7時 今夏の自然の暴れっぷりは まるで酒呑童子の様だと思った。 実によく暴れてくれたものだ。 夏の終わりも突然で 気がつけば 小屋の中でコオロギが 激しく鳴いているではないか。 ススキも赤銅色の穂に 夜露の雫をつけて揺れている。 咲き誇ったゲン…

見上げた月はぼんやりと

中秋の名月 中秋の名月の次の日が満月 と、今日知った。 夜の9時半に見上げた月は 雲の後ろでぼんやりと。 地球の暗闇を まんべんなく 差別なく 誰にも彼にも 鹿にも狐にも 明るい光で照らしておくれ。

日々の暮らしは日常に

京都岩倉から比叡山を望む 9日間、京都へ「通勤」していたのに 夫の家のお墓参りに行く事が出来なかった。 比叡山を望む墓は 私が通った岩倉から そんなに遠くない所にある。 お墓に花を供えるだけの事なのに 行けば気分がスッキリし 行かなければ何故か心…

「餃子食べる?」(2)

「餃子食べる?」女史の名前が見えないとはいえ そしていくら私がその話に衝撃を受けたとはいえ 何人かの人に向かってビックリ話を書いたのは 自分自身に後味の悪さがあった。 しかし その後味の悪さを幾らかだが緩和する事があった。 私が今日まで通ってい…

「餃子食べる?」

「餃子食べる?」 と知人から電話がかかって来た。 貰いに行くと 「じゃあ 1900円」と請求された。 「遅いから泊まって行きなさいよ」 と 知人に親切に言われたので泊めてもらった。 朝 礼を言って去ろうとすると 「じゃあ 3500円」と請求された。 …

すだちのお裾分け

知人の庭には すだちの木がある。 そこで採れたと6個の実を持って来た。 三人で分けて2個づつの小さな実。 深い緑の固い実は いかにも倭国の、大和の 日本の風土に育った姿だ。 ここで秋刀魚の登場と願いたい。 じゅうじゅうと音をたて 煙と滴り落ちる油と…

満身創痍の倉

400年前か 500年前か 私の住んでいる集落に 一番最初に住み着いた家族。 侍と言われるこの家の先祖は 山奥を拓き 家を建て 畑や 田を作り 炭を焼いた。 今は誰も住んでいないこの家。 台風で この家の窓と雨戸が飛び 小屋も崩壊し 倉の壁が以前にも増…

停電の日に読んだ本

21号台風の六日間の停電で 私は一冊の小説を読んだ。 一ヶ月程前に 東山彰良(ひがしやまあきら)という 初めて聞く名前の小説家が NHKFM「ラジオ深夜便」に登場した。 その時に紹介されたのが「流(りゅう)」 直木賞受賞作。 東山彰良のインタビューの話…

停電の日のパンケーキ

電気が止まると何も出来ない。 当たり前の事だが 今回の台風で改めて思った。 ホームベーカリーや電気オーブンで パンも焼けない。 そこで簡単に出来る 「パンケーキでも焼こうか」 薄力粉、ミルク、ベーキングパウダー 玉子、少しの砂糖。 全ていい加減にボ…

台風が過ぎて

21号台風が近畿を真っすぐ北に通り過ぎ 私の住む滋賀県も風速39メートルを記録した。 電線が山や道路脇の杉林の間を通っている。 台風でなぎ倒された杉の木々に電線は断ち切られて 停電は六日間続き、電話、携帯は9日間使えず テレビ、インターネットは…

不安な日々

3日 午前7時 日常的になった災害ニュース。 うちも台風で何回か被害にあった。 ニュースを見たり聞いたりする事で 不安になる日々だ。 今も21号台風が 刻々とこちらに向かっている。 今日は一日何も手に付かず 雨や風に叩かれる小さな小屋の中で 不安な…

大きな栗の木

栗の木 私の住んでいる山の村には あちらこちらに 大きな栗の木がある。 足元を気をつけながら 山の中を歩いている時 道に沢山転がっている いが栗に出会う。 見上げると大きな栗の木が 枝を広げている。 私達が栗を思い浮かべる時 それはホクホクとした焼き…

20余年経ってやって来た感動

松本路子写真集より マリソル(MARISOL) 以前はそんなにいいと思わなかったのに 今はとても好きだと言うもの。 誰にもこんな経験があると思う。 ある本を探している時 本棚の積み重なった本の間から見つけた 1995年の展覧会の作品集「MARISOL」 探すべき…

「玉子のケンジさん」宅のスモモ

「玉子のケンジさん」が昨日の配達の時 スモモを上げると言った。 うちから「玉子のケンジさん」宅まで 車で片道15分ほど。 鶏舎の裏の高台に スモモの大きな木が2本あった。 ケンジさんが 竿でスモモの木を揺すると よく熟れた実がボロボロ落ちてくる。 …