日本の原風景

午後3時半 運転中の車を止めて 見入ってしまう景色がある。 用事で町まで下り 雨に降られての帰り道。 田んぼの中のアスファルトの道が 雨で黒く光り その先に雲に埋もれた山並みがある。 稲の苗が豊かに育ち 濃い緑と淡い緑の重なる様。 頭上を流れる灰色…

曇り日の夕刻

柿の小さな実を守っている 柔らかな葉っぱを 齧ったのは誰だ? 親指の爪くらいの 小さな実。 木の下に入ると 若い緑の葉っぱに すっぽりと覆われる。 木漏れ日がキラキラ。 風がそよそよと吹くと その輝きが揺れる。 川の流れる音 頭上から届く トンビの鳴き…

映画「バッファロー’66」(Bufflao'66)

1998年公開 20年ほど前に 深夜にテレビで見た 忘れられない映画 バッファロー’66。 ビデオテープに録画したが 今はそのテープも手元にない。 才能溢れるヴィンセント・ギャロが 監督 脚本 主演 音楽を手掛けた。 人の罪を被って 刑務所に入り 5年の刑期を…

ひつじ雲は「明日は雨」のお知らせ雲

夕方 6時前に見上げた空に 一面に広がるひつじ雲。 それが 西から東へと流れる様は 雄大という言葉しか浮かばない。 ひつじ雲は 「明日は雨」のお知らせ雲。 小さな島国に降る雨が 優しい雨であるように。 見上げた空に 頼んでみても 聞いてはくれないだろ…

蚊取り線香の煙 薪ストーブの炎

私が寝ている間に 大雨が通り過ぎた。 朝 目覚め 川を見ると 速い水の流れは 少し濁り 奥の山の辺りも強い雨が降ったのだ。 降ったり止んだりの後は 青い空に変わり 草や木々の葉っぱに 滴が丸く震える。 遅い日暮れが終わり 暗くなると 谷筋辺りに 1匹の蛍…

地域振興券で鯖寿司

鯖寿司 私の住んでいる市が 市民一人に1万円の 地域振興券を支給したのは1ヶ月ほど前。 最初は鰻を食べに行き 2回目は蕎麦を食べた。 手打ちのざるそばは 期待以上だった。 さて 次は? 名物 鯖寿司にした。 村の「ミッドタウン」の 小さな食料品店。 法…

スコッチウィスキー Munro's King of Kings

Munro's King of Kings この スコッチウィスキーの瓶は陶器。 スコットランドの石造りの家の 台所の棚にひっそりと 並んでいるのがふさわしい。 そんな事を思い起こさせる風情をしている。 水差しの様な形 下は白で 上は茶色。 瓶の口は蝋で蓋をされ 古色蒼…

自然は素直だ

台風でなぎ倒された 人工林の杉の一部。 その後から 雑木の若い緑色が顔を出したぞ。 太陽の光が届けば そこから ぐんぐんと雑木の広葉樹が伸びて来る。 自然は素直だ。 土から水を 腐葉土から栄養を 光から力をもらい ただ上を目指す。 私の目の前に広がる …

人参のオリーブオイルかけ

チャックの育てた 完全有機栽培の 人参を貰った。 それは 手のひらに載る程の 小さな 可愛い人参だ。 人参に 特別な愛着を 感じる私は 大喜びで 夜の一品にした。 葉っぱは袋に入れ 冷蔵庫に。 胡麻和えがいいか それとも 味噌汁の具か。 指ほどの太さの人参…

キャンプの非日常

近くのキャンプ場 キャンプグッズが 余りにも魅力的なのを 最近まで知らなかった。 テント 寝袋 飯盒・・・ これが私の知るキャンプだ。 枝に火をつけ 飯盒でご飯を炊く。 テントの中で 薄い寝袋に潜り込み 地面の上で寝る。 最近のキャンプは ベッドもあれ…

馬の言葉

眠っているのか? 瞑想にふけっているのか? それとも 「ふん!」と怒っているのか? 掌に乗るほどの 小さな陶の鈴。 長い首を持って振ると カランコロンと軽い音。 「ああ この音色が この馬の言葉なのだ」 と 気づくのに時間はかからない。 ある時は 草原…

明日目覚めた時

雨が降るたびに 緑が濃くなる。 若葉が出始めたのが ついこの間。 淡い緑の間に 山桜や辛夷が点々と咲いていたな。 あっという間に姿を変えていく。 時は素早く過ぎ去っていく。 深夜に ザーザーと降る雨の音と ラジオのから流れる声を聴く。 そして 暗い夜…

「シェナンドー」を聴きながら

トンビが私の頭の上を くるーりと旋回したり 近くでウグイスが ホーホケキョと 上手に鳴いたりと 初夏の美しい日だ。 雲は青空の中を流れ 周りの山の緑は深い。 昼間は暑くて 半袖から出ている腕が 焼けるのを感じる。 太陽が 山陰に隠れると スッと空気が冷…

写真集 AMERICAN COUNTRY

分厚くて 重い本。 その重さに比例する様に 内容が充実している 心が踊る写真の本だ。 30年程前に買っている。 「満月をまって」を読み ふと このAMERICAN COUNTRYを 思い出した。 アメリカの開拓時代の 食卓を囲んだ椅子であったり 子供のおもちゃだった…

1ヶ月ぶりに食べる焼き立てパン

ドライイーストの袋 スーパーの棚から ドライイーストも消えた。 アマゾンから届いたそれは 見慣れた日清のではなく フランス国旗と同じ どこか垢抜けた3色の袋だった。 今までの50gの10倍の中身。 価格は日清より安い。 やっと店頭に並び始めた強力粉 …

電気毛布と蚊取り線香

雨が降り続き 私の周りは湿度100%。 木々の緑は 益々 量が増えた。 雨に濡れた葉っぱは 艶々と アスファルト道路は 黒光りし 去年の秋 ペンキを塗った屋根から 雨水が 勢いよく落ちてくる。 谷から ドードーと流れ落ちる水も 川を うねる様に走り去る水…

絵本「満月をまって」

今から 100年よりもっと前 アメリカ ニューヨーク州の北 山の中で カゴを作って暮らしている人達がいた。 それはトネリコの木を薄く剥ぎ 編んだ 堅牢で美しいカゴ。 夜を明るく照らす満月の日に 出来上がったカゴを担ぎ 父さんは 街まで売りに行く。 やっ…

木や花が喜ぶ雨

灰色の空から 雨が降り続き 強い南風が 夕方まで荒れた。 雨水をたっぷり吸った 生き生きとした緑。 葉や花から 滴が落ちる。 川の水が増える程の雨ではなく 木や花が喜ぶ雨。 生物の一員である私も喜ぶ雨。 傘をさして ちょっと歩いてみようか。 待っていた…

木苺の素朴で謙虚な美しさ

木苺 野苺 この言葉の響きと字面。 日本語の美しさを感じる。 赤い実の木苺の まだ若い実は固い緑だ。 白い花が満開に咲いていた時から 私は この木を見続けていた。 黄色の木苺は 草叢の間で ひっそりと実をつけている。 一つ 二つ 指でちぎり口の中で プチ…

青空は 今日で終わる

雲一つない青空 世界が広く感じる。 鳶もサシバ(差羽)も この青空を背に 気流に乗って ゆったりと飛ぶ。 羽の色しか分からない 小さい鳥。 山の中 小屋の周りで 鳴く鳥。 白い花 薄紫の花 黄色の花 赤い花 ピンクの花 木に咲く花の間を縫って スイスイと飛…

朝食のパンケーキ

「新コロナ」で スーパーの棚から強力粉が消えた。 ホームベーカリーで焼いたパンを 毎朝食べる我が家。 これはちょっとした問題だ。 という事で 最近の朝食はパンケーキを焼いている。 クレープより少し分厚い。 焼き上がりを皿に重ねていく。 この作業をす…

爽やかな甘い香り コアジサイ

コアジサイ(小紫陽花) 「いい匂いがする」 と 京都からやって来た友達が言った。 空気が香るのは 山に野に咲く 満開の花の香りだ。 小屋の前の山には 満開のコアジサイが 山の奥にまで続いている。 そして それは 杉の木々の間を 薄い紫と 緑の葉っぱで埋…

ジギタリス 又の名を狐の手袋

(Google画像から) 「ジギタリス」という名前より 「狐の手袋」の方がふさわしい。 ピーターラビット の大事な脇役。 森の中 家の周り ジギタリスは ピンクの釣鐘状の花を 重そうに 縦に連なっている。 イギリスの湖水地方の ピーターラビット の村。 その…

愛おしい驢馬

ロバは いつも下を向いている。 長い睫毛の伏し目がちの目。 「シルクロード」を旅するテレビ番組があった。 もうずいぶん前の事だ。 新疆ウイグル自治区の 埃っぽいポプラ並木。 夕陽で 赤くなった景色の中を 荷物をいっぱい載せられたロバが トコトコと歩…

ベビーリーフのサラダ

ベビーリーフの葉は とても薄い。 水で洗う時も ドレッシングをかけて 混ぜる時も さっくり さっくりと。 雨がシャワーのように サーッと降り 透けて見える程の薄い葉が 露をためて うな垂れる様。 その葉を摘んで 指先で切る。 カゴの中に ふんわりと重なっ…

映画「Paterson」(パターソン)

映画「パターソン」(Google画像より) アメリカ東海岸ニュージャージー州の 小さな町Paterson。 その街に バスドライバーのパターソンが住んでいる。 小さな家に 夢みがちな妻と 笑わないブルドッグと共に暮らす。 パターソンの毎日は何も変化がない。 朝目…

スコッチウィスキー Old Parr

スコッチウィスキーは とてもいい香りがする。 馥郁とした香りとはこの事? グラスにほんの少し 又は コーヒーに数滴。 それだけで 小屋の中に 深い香りが漂う。 夫の友達のお土産は いつもスコッチ。 久しぶりの時は 2本。 律儀な性格そのままが ウィスキ…

メープルシロップの缶の絵

アメリカ ヴァーモント州にて。 20年も前に 小さな土産物屋で買った メープルシロップ。 冬の間 メープルの樹液を採取し 馬車で運んでいる絵が 缶に描かれている。 中身のシロップは とうの昔に食べてしまい 缶だけが 捨てられもせずに いまだに 大事に小…

幸せな気持ち

オートミールと砕いたチョコレート それらを混ぜて焼いた 柔らかいクッキー。 安物のコーヒー豆を電動ミルで挽き 井戸水の伏流水で淹れる。 これが美味しいのだ。 そのままで 時には ミルクをたっぷりと。 大きなカップで飲む。 今日は雲ひとつない空。 昼間…

長田弘の本

何回も読み返す本 手元に置いておきたい本 若い頃に読み 今の私の有り様に指針を与えた本。 その様な本は大切に 埃を被りながらも 目の届く所にある。 10年以上前だろう 友達が貸してくれた新書版の本 「アメリカの心の歌」長田弘著。 カントリーの歌手達 …