2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

白い太陽

灰色の空の向こうに 白い太陽が見えた。 それが 葉の落ちた細い木の枝から透けている。 ドアを開けると 真っ直ぐに飛び込んで来た モノクロの世界の 枝に残った木の実と 黄色の葉っぱの繊細な影。 いかにも 晩秋の寂しさだ。 しかし 植物たちは もう次の春の…

強い南風

午前10時頃 強い南風が吹いてはいるが 乾いた空気と 明るい日差しで なんとも気持ちのいい晩秋の朝だ。 数日前から 道路脇に居場所を決めた 黒いカラスの一枚の羽。 風に飛ばされもせず まだそこに在り 黒い毛虫が アスファルト道路を 急いで横断中。 そし…

玄米飯

ご飯を土鍋や高価な炊飯器で炊く人がいるが 私は実家から離れて住む学生が使うような 安価な炊飯器で ご飯を炊いている。 普段は スーパーで買うコシヒカリを 秋には 集落の人からいただく新米を食べる。 集落の人たちは コシヒカリと 少しだけミルキークイ…

明るい光

一日中 雨が降り 今も降り続いている。 少しの間降りやんだ夕方 外はもう真っ暗で 街灯のLEDに照らされた アスファルト道路が光っている。 一本の生活道路。 その道路に点々と続く 白い光。 暗い夜道を歩く動物たちも照らす。 小屋の窓から見える 谷に掛かる…

風の姿

風が吹いても 姿は見えない。 「ピュー ゴー ヒュー」は 風の走り去る時の音だ。 小屋の近くの道路の脇に 吹き溜まった枯れた松葉のカール。 優しく丸まった松葉の形を 上から眺めていると これが風の仕業 風の形なのではと思う。 街中の歩道に吹き寄せられ…

恒例の芋煮会

今日は雨の1日だと天気予報で言っていた。 しかし 曇ってはいたが何とか持ち堪え いつものメンバーと 恒例の芋煮会を楽しんだ。 大きな小芋をゴロンと入れた 具沢山の味噌味の芋煮。 玉子焼 赤と白の蕪の甘酢漬け。 白菜 油揚げ ネギのサラダは 白菜と油揚…

山茶花の花びら 枯れた松葉

枯れた松葉 白い山茶花の花びらが 雨あがりの苔の上に ふわりと在る。 拾った松葉と花びらを 私が苔の上に載せたのではない。 あたり一面に散っている松葉と花びら。 その一画を 選んで撮っただけだ。 ふわりとした苔に座り 白い山茶花の花びらで 露を飲み …

黄色と赤の葉の色が濃くなった

ガソリンスタンドの 国道を挟んで向かいのバス停。 余りにも見事な紅葉を ガソリンを入れてもらっている間 ぼんやりと見ていた。 そして 車の窓を開け カバンからスマホを取り出し 少しだけ 拡大にして撮った。 今年は 山の広葉樹の色付きが遅く ここ数日で …

落ち葉

小屋の周りの落ち葉も 鮮やかな色の葉が増えてきた。 風が吹けば はらはらと 春の桜の花びらのように舞い落ちる。 ポプラにつく 黄色の小さな毛虫。 それを食べに シジュウカラが群れてくる。 私を見つけると 警戒の鳴き声で みんなに知らせる。 冷気が気持…

丹波焼の地 立杭行き

丹波立杭に行った。 JR相野駅で4、5年振りで会うAさんと待ち合わせて バスで「兵庫陶芸美術館」「立杭 陶の郷」へ向かう。 立杭の里を取り巻く 秋の光を浴びた 広葉樹の山並みが穏やかだ。 陶芸美術館の特別展示は フランス アールヌーボーのガラス作家 ル…

ニコラスからのメール

撮影:ニコラス(Nicolas) in Finland 4年前 有機無農薬農業を うちの近くでやっている チャックのボランティアとして 山奥のこの集落に 数ヶ月滞在したニコラス。 数日前に Facebookのメッセンジャーから メールが届いた。 4年振りというか 初めての事だ…

「アンドリュー・ワイエス 作品集」 高橋秀治著

絵でも 本でも 映画でも 音楽でも 最初に出会った時には そんなに感動しなかった という 経験をした人は 私だけではないはずだ。 でも ある時 そんな絵や本や映画や音楽が 自分にとって意味を持つ様になる時が来る。 意味というより 大好きになると言ったほ…

霧の朝

朝 目覚めると 窓の外は真っ白な霧に包まれている。 そんな朝が続いている。 今朝も 峠では美しい雲海が見えるはず。 小屋の前の道は 白い霧の中へ吸い込まれる様に消える。 こんな白い風景を 今まで何回見た事だろう。 スマホを持ち 外に出る。 草も落ち葉…

一気に 秋の美しさ 

「美しさと意志」の家 うちから二つ奥の集落へ用事があり行く。 細いくねくねとした山道を車で10分ほど。 谷筋のうちの集落より 少し広がりがある。 それだけで 空が広い。 山や家々の木々が 1日1日色づいて 秋の美しさが これから一気に始まるのだ。 こ…

秋の真ん中

午後3時過ぎに用事で町へと下った。 冷たい雨が降り 空は灰色で 山は雨の靄に包まれ 木々の葉は 急に黄色に色づき始めた。 11月に入った途端に秋だ。 小屋のそばの木蓮や栃の葉が いつになく美しい黄に色づいた。 少し忙しい日々が続き 図書館から借りて…