ミョウガ讃歌

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ミョウガ(茗荷)の花

 

初めて ミョウガの花を見た時

その意外性に驚いた。

 

健康的なミョウガのその先に 

淡いクリーム色の花びら。

ミョウガに花があるなんて!」

 

小屋の周りに

集落の畑のあちらこちらに

草丈1m程のミョウガが群生している。

 

その茎の一番下 

土の中から花が出ている。

その辺りを軽く掘ると 簡単に採れる。

 

春と秋に出てくるミョウガ

最初の感動はもう失せたが

個性的な香りと食感への賛美は

今でも続いている。

 

集落の奥さん達は まず甘酢漬けを作る。

さっと湯がいて 甘酢につけるだけ。

 

私は刻んだミョウガと花を

薄い塩味の酢で混ぜる。

食べる前に簡単に作る。

茶碗に盛られた炊きたてご飯に載せたり

おにぎりご飯に混ぜたりと

ご飯との相性の良さを堪能する。

 

油で炒めたナスに醤油と刻みミョウガ

冷奴にも 蕎麦つゆにも サラダにも

どんなものにも ミョウガの薬味。

餃子の具にも タレにもミョウガ

 

おかずが並んだ食卓に

たっぷり刻んだミョウガの鉢。

この季節だけの贅沢だ。

 

炊きたての輝く新米に

酢でより美しくピンク色が増した

刻みミョウガを載せる。

それに

醤油を一滴 二敵。

 

実に美味しい。

梨の木をもらいに

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霧の様な雨が降る。

周りの緑は雨の滴で重そうだ。

 

夫はチェーンソーを軽トラに載せ

奥の集落に いそいそと出かけた。

 

奥に住んで 山仕事をする「弟君」と共に

「卵のケンジさん」の太い梨の木をもらいに。

 

何故 ケンジさんは梨の木がいらないのか?

林業を生業としているこの村の人にとって

杉 檜の針葉樹は大事だが

広葉樹は「一銭の金にもならん」から。

 

なるほど。

住んでみないと分からない事だ。

何故 獣害が発生するのか?

何故 豪雨で山が崩れるのか?

これも 

林業を生業とする人達は分かっている。

 

山でずっと住み続けた人達の現実と

景色がいい 空気がいい 星が綺麗だ

と言う 通り過ぎる人達との違い。

 

どちらも真実だ。

林業を選ぶしかなかった

山村に住む人達の現実と夢のジレンマを

住んで初めて理解することが出来るのだ。

 

Google Mapで見る村は 

深い山の奥にひっそりと在る。

京都と村を繋ぐ道を目で追う。

いつも 不思議な感じを覚える。

 

昨日拾った松ぼっくり

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箱の中には

道で拾った 私のコレクションが一杯。

 

ドングリ 栃の実 メタセコイアの実

松ぼっくり 杉の実。

そのどれもが 茶色で固い。

 

松ぼっくり

雨が降ると 手を閉じる。

 

メタセコイアの実は

景気良くはぜる 線香花火の様だ。

 

幾つかを

ベージュ色の鉢に入れ

眺めては喜ぶ。

 

昨日 拾った松ぼっくり

窓からさす柔らかい光を受け

鉢に収まる静物画。

 

松ぼっくりは Pine cone

ドングリは Acorn

栃の実は Conker 

 

日本語でも英語でも

「いかにも!」と頷く それらしい名前だ。 

松ぼっくり ドングリ

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樫のドングリ

 

秋を探して 歩いている訳ではない。

山の中に住んでいると

あちらこちらから

「こちらですよ」と 声をかけてくるのだ。

 

まだ青い 樫のドングリ。

硬くて ギザギザの葉に守られて。

 

クヌギのドングリは

もうすでに 綺麗な茶色になって

下に落ちているのに。

 

青い空に 羊雲が並び

元気よく開いた 松ぼっくり

足元に転がる。

拾って 私の手のひらの上に。

ポケットに突っ込み

私のコレクションに。

 

持ち帰った松ぼっくり

栃の実 メタセコイアの実

ドングリの入った鉢に

そっと 載せた。

お墓参りと友達に会いに

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秋分の日 京都へ。

恒例のお墓参りだ。

そして 友達にも会う。

この二つはいつもセットになっている。

 

お盆の頃は ガランとした京都も

昨日は 以前と変わらない混み様。

我慢の日々が

連休になり どっと繰り出したと見た。

 

近くのキャンプ場も

いつにもまして 難民キャンプの体をなし

国道は他府県ナンバーの列が続いた。

 

友達は 私の焼くパンが

お世辞もあるかもしれないが

実に気に入ってくれる。

 

会う時は必ず 私のパンを持参する。

バターもオイルも使わない

小麦粉 塩 砂糖 水 ドライイースト

ただそれを発酵させただけの

シンプルなパン。

 

それを丸くしたり

型に入れたり

と 見た目を変えただけのパン。

 

最近 癌を二つも手術したが

気丈夫に 日々生活している友達。

私の焼いたパンで良ければ

いつでも送ることも出来るが

久しぶりに食べるからいいのだろうと

気を利かしている。

綿毛の飛ぶ季節

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沢山の白い綿毛が

風に吹かれて飛んでいる。

それは まるで雪の様だ。

 

昨日は ピューピューと

そして

今日は フワリフワリと。

 

窓や ドアの網戸にひっついて

うちに止まったり

何処か 遠くに行ってしまったり。

 

 

映画「さすらいのカウボーイ」での1シーン。

コットンウッドの綿毛が

辺り一面 まるで吹雪の様に舞っていた。

 

馬にまたがったカウボーイが

その中をゆっくりと行く。

 

監督のピーター・フォンダ

綿毛の飛ぶ 美しい時を待って

この印象的なシーンを撮ったのだと思う。

 

この映画を見た20年後

私はアメリカで 

コットンウッドに出会った。

 

ポプラみたいな葉を見上げ

「ああ これがコットンウッドか」

と 少なからず感動した。

 

綿毛の飛ぶ季節になると 

いつも思い出す 映画の1シーンだ。

気持ちのいい朝

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急にやって来た秋。

 

冷たい空気の中から

秋の虫の リリリリと言う

心地よい鳴き声? 羽音?

 

8時過ぎて 山の向こうから

やっと顔を出した太陽は

淡いブルーの空を流れる雲を輝かす。

 

昨日の雨で 

露を含んだ木々の枝は 

ゆらり ゆらりと風に揺れる。

 

何もかもが 輝く今日の朝。

 

時たま走る車の音

遠くから聞こえる 犬の鳴き声

小屋の中のラジオから流れる

ウィリー・ネルソンの「Yesterday When I was young」

 

気持ちのいい朝とは

こんな日を言うのだろう。

 

 

ウィリー・ネルソン ニューアルバム

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