雑感

日本の原風景

午後3時半 運転中の車を止めて 見入ってしまう景色がある。 用事で町まで下り 雨に降られての帰り道。 田んぼの中のアスファルトの道が 雨で黒く光り その先に雲に埋もれた山並みがある。 稲の苗が豊かに育ち 濃い緑と淡い緑の重なる様。 頭上を流れる灰色…

曇り日の夕刻

柿の小さな実を守っている 柔らかな葉っぱを 齧ったのは誰だ? 親指の爪くらいの 小さな実。 木の下に入ると 若い緑の葉っぱに すっぽりと覆われる。 木漏れ日がキラキラ。 風がそよそよと吹くと その輝きが揺れる。 川の流れる音 頭上から届く トンビの鳴き…

蚊取り線香の煙 薪ストーブの炎

私が寝ている間に 大雨が通り過ぎた。 朝 目覚め 川を見ると 速い水の流れは 少し濁り 奥の山の辺りも強い雨が降ったのだ。 降ったり止んだりの後は 青い空に変わり 草や木々の葉っぱに 滴が丸く震える。 遅い日暮れが終わり 暗くなると 谷筋辺りに 1匹の蛍…

スコッチウィスキー Munro's King of Kings

Munro's King of Kings この スコッチウィスキーの瓶は陶器。 スコットランドの石造りの家の 台所の棚にひっそりと 並んでいるのがふさわしい。 そんな事を思い起こさせる風情をしている。 水差しの様な形 下は白で 上は茶色。 瓶の口は蝋で蓋をされ 古色蒼…

自然は素直だ

台風でなぎ倒された 人工林の杉の一部。 その後から 雑木の若い緑色が顔を出したぞ。 太陽の光が届けば そこから ぐんぐんと雑木の広葉樹が伸びて来る。 自然は素直だ。 土から水を 腐葉土から栄養を 光から力をもらい ただ上を目指す。 私の目の前に広がる …

キャンプの非日常

近くのキャンプ場 キャンプグッズが 余りにも魅力的なのを 最近まで知らなかった。 テント 寝袋 飯盒・・・ これが私の知るキャンプだ。 枝に火をつけ 飯盒でご飯を炊く。 テントの中で 薄い寝袋に潜り込み 地面の上で寝る。 最近のキャンプは ベッドもあれ…

明日目覚めた時

雨が降るたびに 緑が濃くなる。 若葉が出始めたのが ついこの間。 淡い緑の間に 山桜や辛夷が点々と咲いていたな。 あっという間に姿を変えていく。 時は素早く過ぎ去っていく。 深夜に ザーザーと降る雨の音と ラジオのから流れる声を聴く。 そして 暗い夜…

「シェナンドー」を聴きながら

トンビが私の頭の上を くるーりと旋回したり 近くでウグイスが ホーホケキョと 上手に鳴いたりと 初夏の美しい日だ。 雲は青空の中を流れ 周りの山の緑は深い。 昼間は暑くて 半袖から出ている腕が 焼けるのを感じる。 太陽が 山陰に隠れると スッと空気が冷…

写真集 AMERICAN COUNTRY

分厚くて 重い本。 その重さに比例する様に 内容が充実している 心が踊る写真の本だ。 30年程前に買っている。 「満月をまって」を読み ふと このAMERICAN COUNTRYを 思い出した。 アメリカの開拓時代の 食卓を囲んだ椅子であったり 子供のおもちゃだった…

電気毛布と蚊取り線香

雨が降り続き 私の周りは湿度100%。 木々の緑は 益々 量が増えた。 雨に濡れた葉っぱは 艶々と アスファルト道路は 黒光りし 去年の秋 ペンキを塗った屋根から 雨水が 勢いよく落ちてくる。 谷から ドードーと流れ落ちる水も 川を うねる様に走り去る水…

絵本「満月をまって」

今から 100年よりもっと前 アメリカ ニューヨーク州の北 山の中で カゴを作って暮らしている人達がいた。 それはトネリコの木を薄く剥ぎ 編んだ 堅牢で美しいカゴ。 夜を明るく照らす満月の日に 出来上がったカゴを担ぎ 父さんは 街まで売りに行く。 やっ…

木や花が喜ぶ雨

灰色の空から 雨が降り続き 強い南風が 夕方まで荒れた。 雨水をたっぷり吸った 生き生きとした緑。 葉や花から 滴が落ちる。 川の水が増える程の雨ではなく 木や花が喜ぶ雨。 生物の一員である私も喜ぶ雨。 傘をさして ちょっと歩いてみようか。 待っていた…

木苺の素朴で謙虚な美しさ

木苺 野苺 この言葉の響きと字面。 日本語の美しさを感じる。 赤い実の木苺の まだ若い実は固い緑だ。 白い花が満開に咲いていた時から 私は この木を見続けていた。 黄色の木苺は 草叢の間で ひっそりと実をつけている。 一つ 二つ 指でちぎり口の中で プチ…

青空は 今日で終わる

雲一つない青空 世界が広く感じる。 鳶もサシバ(差羽)も この青空を背に 気流に乗って ゆったりと飛ぶ。 羽の色しか分からない 小さい鳥。 山の中 小屋の周りで 鳴く鳥。 白い花 薄紫の花 黄色の花 赤い花 ピンクの花 木に咲く花の間を縫って スイスイと飛…

爽やかな甘い香り コアジサイ

コアジサイ(小紫陽花) 「いい匂いがする」 と 京都からやって来た友達が言った。 空気が香るのは 山に野に咲く 満開の花の香りだ。 小屋の前の山には 満開のコアジサイが 山の奥にまで続いている。 そして それは 杉の木々の間を 薄い紫と 緑の葉っぱで埋…

ジギタリス 又の名を狐の手袋

(Google画像から) 「ジギタリス」という名前より 「狐の手袋」の方がふさわしい。 ピーターラビット の大事な脇役。 森の中 家の周り ジギタリスは ピンクの釣鐘状の花を 重そうに 縦に連なっている。 イギリスの湖水地方の ピーターラビット の村。 その…

愛おしい驢馬

ロバは いつも下を向いている。 長い睫毛の伏し目がちの目。 「シルクロード」を旅するテレビ番組があった。 もうずいぶん前の事だ。 新疆ウイグル自治区の 埃っぽいポプラ並木。 夕陽で 赤くなった景色の中を 荷物をいっぱい載せられたロバが トコトコと歩…

ベビーリーフのサラダ

ベビーリーフの葉は とても薄い。 水で洗う時も ドレッシングをかけて 混ぜる時も さっくり さっくりと。 雨がシャワーのように サーッと降り 透けて見える程の薄い葉が 露をためて うな垂れる様。 その葉を摘んで 指先で切る。 カゴの中に ふんわりと重なっ…

スコッチウィスキー Old Parr

スコッチウィスキーは とてもいい香りがする。 馥郁とした香りとはこの事? グラスにほんの少し 又は コーヒーに数滴。 それだけで 小屋の中に 深い香りが漂う。 夫の友達のお土産は いつもスコッチ。 久しぶりの時は 2本。 律儀な性格そのままが ウィスキ…

幸せな気持ち

オートミールと砕いたチョコレート それらを混ぜて焼いた 柔らかいクッキー。 安物のコーヒー豆を電動ミルで挽き 井戸水の伏流水で淹れる。 これが美味しいのだ。 そのままで 時には ミルクをたっぷりと。 大きなカップで飲む。 今日は雲ひとつない空。 昼間…

昼過ぎから 雨が降った

昼過ぎから 雨が降った。 それは 暗くなっても まだ続いた。 傘をさし 小屋から出ると むせる様な 空気感。 植物の生気 動物の生きる力 朽ちた木や葉 それらの香りが 湿った空気の中で ない交ぜになる。 そして 川の水は さほど増えず 濁らず 川底を見せて …

色のある世界

紅空木(ベニウツギ) 自然のサイクルは 不思議だ。 去年 あちらこちらで 咲き誇った 山吹の花が 今年は 緑の中でひっそりと顔を出す。 崖に這う様に生えている 今年のアカモノの 白の釣鐘の花は リンリンと今にも音を出しそうだ。 朝焼け 夕焼け 空の青 雲…

フキの佃煮

小屋の周りに群れている 手を広げた様な淡い緑の葉。 柔らかいフキの葉っぱ。 フキの佃煮を作るのが この辺りの初夏の台所仕事だ。 自分では進んで作ったりはしない。 先日も 94歳 現役の農婦オチヨさんから 黒光りのするフキの佃煮をもらったばかり。 か…

飛び去る季節

雨が上がった今日は 益々 緑が萌えている。 柔らかい葉っぱが 輝いている。 芽立ちの葉の群れが 風でゆらりと揺れる。 一番いい時は あっという間に 飛び去る。 慌て者の日々に 「待って」と手を振って 追いつこうとしても 後ろを振り向きもせず 足早に立ち…

夕方から降り始めた雨

ミズタビラコ(水田平子) 今日は夕方から雨が降り始めた。 大雨でないのが嬉しい。 草や木 そして土が潤う 優しい雨だ。 朝 目覚めれば 又 木々の緑が濃くなっているだろう。 そして 花の硬い蕾が いつ開こうかと 顔を上に向けているはずだ。 気持ちの良い…

心が騒がしい日々

「萌え出る」 周りの山の木々を見て思う。 その木々の間を 鳥達が飛び交い 川の上を 鴨のつがいが 羽をせわしく 羽ばたかせ 真っ直ぐに飛んで行く。 木苺の花が満開で 淡いピンクの石楠花の花は終わった。 濃い黄色の山吹は そろそろ咲き始めた。 歩く私の後…

「又 来てね」

静かなゴールデンウィークが終わった。 私の住んでいる小さな村でも 道の駅、図書館、喫茶店など 人が集まる所は 全て閉鎖になった。 それは 今も続いている。 京都から2回 友達がやって来た。 「ステイホーム」でどこにも行けず 心が苦しくなったと 緑の空…

ホームセンターのあたり

滋賀 湖西 ホームセンター前 うちから車で片道50分。 ホームセンターの周りは 長閑で静かな田舎の風景だ。 小さな城下町でもあり 古い家並みが残る趣深い所。 湖北の山並みが遠くに望め その上を 雲がゆっくりと 形を変えながら流れて行く。 そして 青い空…

チリ産のぶどう

チリのぶどうがスーパーに並ぶ。 日本のぶどうと姿が違う。 南米の細長い国に育った。 チリの芳醇で濃密な香りのワインは これらのぶどうから作られるのだろう。 私が知っているチリは ぶどうとワインと「サンチャゴに雨が降る」だけだ。 そして スペイン語…

蕨のナムル

蕨(ワラビ) 旬の山菜を その時に 一度か二度は 食べたいと思っている。 沢山摘んで 保存食にするまでは考えない。 蕗の薹が終われば 蕨。 枯れた羊歯の中から グーをして現れる。 昼過ぎに 手のひらに載るだけを摘んだ。 洗った蕨を ホウロウのバットに入…