満身創痍の倉

400年前か 500年前か 私の住んでいる集落に 一番最初に住み着いた家族。 侍と言われるこの家の先祖は 山奥を拓き 家を建て 畑や 田を作り 炭を焼いた。 今は誰も住んでいないこの家。 台風で この家の窓と雨戸が飛び 小屋も崩壊し 倉の壁が以前にも増…

停電の日に読んだ本

21号台風の六日間の停電で 私は一冊の小説を読んだ。 一ヶ月程前に 東山彰良(ひがしやまあきら)という 初めて聞く名前の小説家が NHKFM「ラジオ深夜便」に登場した。 その時に紹介されたのが「流(りゅう)」 直木賞受賞作。 東山彰良のインタビューの話…

停電の日のパンケーキ

電気が止まると何も出来ない。 当たり前の事だが 今回の台風で改めて思った。 ホームベーカリーや電気オーブンで パンも焼けない。 そこで簡単に出来る 「パンケーキでも焼こうか」 薄力粉、ミルク、ベーキングパウダー 玉子、少しの砂糖。 全ていい加減にボ…

台風が過ぎて

21号台風が近畿を真っすぐ北に通り過ぎ 私の住む滋賀県も風速39メートルを記録した。 電線が山や道路脇の杉林の間を通っている。 台風でなぎ倒された杉の木々に電線は断ち切られて 停電は六日間続き、電話、携帯は9日間使えず テレビ、インターネットは…

不安な日々

3日 午前7時 日常的になった災害ニュース。 うちも台風で何回か被害にあった。 ニュースを見たり聞いたりする事で 不安になる日々だ。 今も21号台風が 刻々とこちらに向かっている。 今日は一日何も手に付かず 雨や風に叩かれる小さな小屋の中で 不安な…

大きな栗の木

栗の木 私の住んでいる山の村には あちらこちらに 大きな栗の木がある。 足元を気をつけながら 山の中を歩いている時 道に沢山転がっている いが栗に出会う。 見上げると大きな栗の木が 枝を広げている。 私達が栗を思い浮かべる時 それはホクホクとした焼き…

20余年経ってやって来た感動

松本路子写真集より マリソル(MARISOL) 以前はそんなにいいと思わなかったのに 今はとても好きだと言うもの。 誰にもこんな経験があると思う。 ある本を探している時 本棚の積み重なった本の間から見つけた 1995年の展覧会の作品集「MARISOL」 探すべき…

「玉子のケンジさん」宅のスモモ

「玉子のケンジさん」が昨日の配達の時 スモモを上げると言った。 うちから「玉子のケンジさん」宅まで 車で片道15分ほど。 鶏舎の裏の高台に スモモの大きな木が2本あった。 ケンジさんが 竿でスモモの木を揺すると よく熟れた実がボロボロ落ちてくる。 …

ゲンノショウコ(ピンク)

ゲンノショウコ(ピンク) 土を覆う様に繁殖する 長い茎の野草。 抜いてしまおうか いや やっぱりこのままにしておこう。 ピンクと白の こんなに可愛い花を 咲かせるのだから。 苦い漢方薬の原料にもなる。 昔の村の人達は この野草に随分と助けられたに違い…

国際都市なのか?

ゲンノショウコ(白) 雷雨の中を 「キャッキャ」と笑いながら 自転車で走り去るフランス娘二人。 山村によく登場する外国人達 「一体そこはひょっとして国際都市なのか?」等々 想像を巡らしておられる方達の為に 少しの説明をしよう。 このブログに脇役と…

雷の後

午後3時過ぎから 「バケツをひっくり返した」様な 雨が続いた。 稲妻が光ったと思ったら すぐ近くに雷が落ちた。 その中を2台の自転車に乗った フランス人の女の子が 「きゃっきゃっ」と笑いながら 通り過ぎた。 ずぶ濡れを楽しんでいる 明るい笑い声。 乾…

福井小浜(2) 骨董店のカフェ

JR小浜駅前の商店街の ウィークデイの昼下がり。 シャッターの下りた店もある 歩いている人もいない。 ひっそりとした通りなのに 骨董屋がやけに多い。 じりじりと照りつける太陽 履いている靴までも重く感じる。 「どこでもいい。ちょっと一服だ」 と、ドア…

福井小浜のテトラポッド

一つが40トンの消波ブロック テトラポッド。 若狭湾小浜港にズラリと並ぶ。 側に立った人間が小人に見える大きさだ。 滑らかな風合い 機能を追求された物が持つ シンプルな美しさ。 こんなに重いものが 東北震災の津波では 波に飲まれ流されたなんて。 台…

台風の夜に作った紫蘇ジュース

トミコさんが 濃い紫の紫蘇の葉っぱを 年期の入った鎌でサクサクと刈った。 二抱えもある紫蘇を持ち帰り 茎から葉っぱをちぎり そして 次の日には紫蘇ジュースが出来た。 ペットボトルに16本だ。 トミコさんから 「紫蘇を採りに来て」と言う電話がなければ…

トミコさんのミニトマト

集落のどこの家でも 山から引かれた豊かな冷たい水が パイプからほとばしり出ている。 それで野菜を洗ったり 鯉を飼っていたりする。 うちではこんな便利なものは無い。 雨の降らない日々が数日続く。 パイプからの水は止まり トミコさんの池の中の鯉は 心無…

煮玉子

昆布と干し椎茸と共に煮る玉子。 出来上がる前から その美味さが分かる。 「玉子のケンジさん」配達の玉子。 16分のゆで卵にする。 「どうぞくるりんと皮が剥けます様に」 鍋に並んだ6個のつやつやとした玉子 昆布、ふっくらと水分を含んだ椎茸。 たっぷ…

太陽の登場

太陽が山の向こうから昇って来る。 その瞬間に出会う時 心は弾む。 冷たい空気と 甘い植物の香り。 動物の匂いは・・・? 私に気づいて 慌てて飛び立つ鴨の家族。 大阪まで通勤の グレーの四駆が走り去る。 この様に 静寂を破って朝が始まる。 そのプロロー…

暑さの休息

奈良西大寺まで行って帰って来た。 最寄りのJRの駅まで車で 後は電車に乗る。 駅までの行きも帰りも車の窓を開けて 涼しい風を受けた。 帰りに見た道路脇の温度計は19℃。 先日までの猛暑を忘れるには 余りにも暑過ぎた日々。 でも 暑さの一時の休息で 私も…

サルスベリ(百日紅)

「ん?、何だろう?」 と、見上げたら それはサルスベリの白い花だった。 数年前 貰って来たサルスベリの苗。 同じ時に植えられた よその苗の成長を 私は横目に見ていた。 雪の重みにも何とか耐え 今年の台風で木の半分が折れ それに驚く私へのギフトなのか…

ノブドウ(野葡萄)の実

ノブドウ(野葡萄) シャワーの様な雨が 降ったり止んだりの一日。 変わった鳴き声の鳥が 絶え間なく響いて 何の鳥かと気になった。 川側の桑の木の葉っぱ 秋明菊の葉っぱ ヨウシュウヤマゴホウの葉っぱ。 どれも綺麗に食べた跡。 久しぶりの鹿の夜の訪問だ…

奈良行き

平城京 大極殿 2010年の真夏。 友達と3人で奈良を回った。 東大寺は勿論 海龍王寺 白豪寺 唐招提寺等々。 そして 遷都1300年祭の平城京も。 健脚を誇る3人だが 余りの暑さについにタクシーに頼った。 昨日 奈良西大寺に仕事で行った。 夫は愛車軽…

お盆の入り

雨降りの後 雷が鳴っても この雨はありがたい。 少しは涼しくなるはずだ。 そして 埃の被った車も 「ああ、すっきりした」 と言う私も 激しく降る雨の午後 夫の両親の墓参りに京都へ行った。 雨に濡れたお墓。 念入りにたわしで洗い 花を生ける。 立ち上がっ…

地に這うトマト

午前7時 どうせ実など成りはしない そう思っていた。 去年の夏 ミニトマトの苗を20本余り植えた。 広い畑を持たない私は あちらに数本 こちらに数本と植え 新鮮な小さなトマトを毎朝食べた。 去年に落ちたトマトから 今年は3本の芽が出て 私の無関心を気…

小さな生き物

ドアの上のライトに群がる虫達。 昼間に静かな虫達も 暗くなると活発に動き出す。 その虫を狙って蛙がやってくる。 こつんこつんと ドアにあたっているのは誰だ? 昨夜だ。 ドアの前で 蝉が激しく鳴く。 ドアにバタバタとあたる音もする。 そして今日の夕方 …

かわいいいが栗坊主

隠れていても見つけるよ。 濃い緑の葉っぱの陰に 身を潜めているいが栗坊主。 まだ夏の盛り。 道に落ちている青いいがの栗に 私は驚いた。 見上げると たわわに実る 若い緑の子供の栗達。 まだ先の事だと思った秋の到来を 道の上の かわいい緑の塊に見つけた…

小糠雨の一日

小糠雨が一日中降った。 小屋の周りの樹々や草は 奔放に枝や葉っぱを広げている。 久しぶりの雨に それも優しい雨に濡れている植物達。 乾きすぎて固くベージュ色の土も 雨を吸って黒い土に変わった。 湿度は高いが 空気は冷たく 先日までのあの暑さは 一体…

台湾朝顔の青い色

私の住んでいる地域には 小学校が一校ある。 街からやって来た家族の子供が4人 そして先生が6人程。 今年も花の苗とイラスト付きの 自己紹介を持っての訪問があった。 「インドに行きたい」 「画家になりたい」 「好きな音楽はオペラ」 「好きな動物はおお…

黒の帽子

「DAISOのペーパーヤーン3個で さっさと作りました」 と、私より随分若い知人が言った。 褒めると「じゃあ、作りましょう」 と、さっさと作ってくれた。 普段は帽子を被らない。 ざっくりと編んだこの帽子。 風通しがよさそうで 夏にはいいんじゃないか? …

冷たい西瓜

冷蔵庫から取り出し 包丁でさくさくと切り それを 食べやすい大きさにもう一度切る。 よく冷えた西瓜。 ガラスの器に入れ フォークで刺して口に運ぶ。 山の中でも 昼間は汗がにじみ 湿度の高い空気は息苦しい。 そんな日に食べる 冷たく甘い西瓜。 「ふぅ〜…

一日の始まり

太陽が山の向こうから顔を出す前に ウォーキングをするのは 気持ちがいいものだ。 空気が冷たく 風がそよそよと吹いている。 鳥の声 飛ぶ姿 川の面をすれすれに飛ぶカワガラス。 平和な地球の姿をした 目覚めの時だ。 底を見せ始めた川。 しかし これで次の…