どんな時でも食欲があれば

「ああ、疲れた・・・」 こんな日の夜は 椅子に座ったまま テレビ画面を眺めて ぼんやりとしてしまう。 晩ご飯はいつにも増して 質素なものだ。 大根をなますの様に沢山作り それに大根葉も加える。 塩を振り しんなりと水分も出る。 味付けは塩、少しの砂糖…

ベルギーのチョコレート

箱にかけられたリボンを解き 蓋を開ける。 小さなチョコレート達が2段。 ホワイトチョコの 大理石のレリーフみたいなのが 特に好きだ。 ボッティチェリのビーナスの貝 シーザーのマントの房飾り ギリシャ神殿の円柱のどこか。 そして 一つを指で摘み 半分を…

フランス娘 アシュレッド

午後4時40分 台風21号の三日程前に チャックの畑のボランティアで フランスのリールという ベルギーとの国境沿いの街からやって来た 21才のフランス娘、アシュレッド。 大人も震え上がった21号台風にも 怖くなかったと強がった。 そのフランス娘が …

周りは秋色

京都や大津で 青空のいいお天気でも 山の中では 雨が降ったり止んだりの日だ。 黄色や茶色の紅葉の葉っぱが 雨に濡れて より趣き深くなった。 こんな日に 歩いて帰って来ると 靴に渋い色の葉っぱが 貼り付いている。 周りは全部秋色で 晩秋という言葉の 響き…

二坪部屋のテーブル

樹齢52年の樅の木。 9月に深い山の中で伐られた。 この樅に群れていたリスは 怒ったに違いない。 2メートルの樅を 重機で軽トラに載せてもらい 貰ってきた。 夫がチェーンソー一本で形を作った 高さ 72センチ 直径 42センチの小さなテーブル。 手の…

黄色い葉の植物

「これはどんな花だっただろう?」 葉っぱが黄色になり 花から種に変わろうとしている 釣鐘状の額の植物が 群れている。 夏の間 葉は青く 花は紫か黄色か・・・? 元気に花が咲いている時は 気がつかず 秋の終わりの今頃に 私の目に留まる。 私のズボンの裾…

人口2500人の村

人口5万に満たない 小さな市に住んでいる。 毎年 市民検診のお知らせが封筒で来る。 ピンクの封筒だ。 「秋か冬に行こう」 すると又届く。 電話で市民病院に予約する。 胸のレントゲンも同じ。 撮影車がすぐ近くの集会所に来る。 前もって市民全部に予約票…

紅葉の山を下り京都へ

京都 高野 カナートから 濃い朝霧の中をウォーキング。 奥からライトを点けた車が 次々と帰って来る。 今日も峠の雲海撮影の帰りか? 車を止めて 霧の中にぼんやりと浮かぶ 紅葉を撮る人も。 そして夫と私は 今がピークの紅葉の山を下り 京都へ出かけた。 久…

ウリハダカエデ(瓜膚楓)

ウリハダカエデ 黄からオレンジへ そして赤へ。 紅葉したウリハダカエデの落ち葉。 選んで拾って帰り 並べて写真を撮る。 「見て 見て こんなに綺麗ですよ」 と 自慢している私が見えるだろうか? 本に挟んだり 額に入れて飾ったり と 色々考えるが 茶色にな…

昨晩NHKFMを聴いていた

毎日 私の周りの山の色が濃くなっていく。 陽の光に照らされた鮮やかさ 日の陰りの中の濡れたような赤や黄 そのどれを見ても自慢したい。 「ほらほら、どうです、いいでしょう」 昨晩NHKFMを聴いていた。 谷川俊太郎と工藤直子の対談で 詩人の谷川が詩人の工…

ふかふかの冬布団

朝晩 ストーブに薪をくべ始めて随分になる。 なのに 布団が薄い夏布団と毛布だけだったなんて。 冬の布団を出した。 ふかふかの冬布団。 暖かい布団にもぐりこんで 眠る事の出来る幸せ。 質素だが3度のご飯を 美味しく食べる幸せ。 雨露をしのげる小屋のあ…

穏やかな日は口笛など吹いて

一日がまだ明け切らない 灰色の空気の中で 鳥が鳴き始める。 目覚めて靴をはき ぼんやりした頭を 冷気で覚醒し トコトコと朝の散歩。 小さなカメラを ズボンのポケットに入れて。 山の向こうから 顔を出した太陽に照らされて 草や樹々が輝いている。 こんな…

14年前の梅干し

14年前の梅干し 14年前の梅干しが食べられるかどうか インターネットで調べて欲しいと マサコさんが言ってきた。 20%の塩で漬けた梅干しなら 何年経っても大丈夫。 そう言うと マサコさんの蘊蓄が始まった。 「平安時代の申年 村上天皇が悪疫にかかっ…

本を返しに図書館へ

夕方4時 紅葉の季節の山の中の日曜日。 沢山の車や観光バスが 離合困難な山道を行き交う。 こんな日に出かけるのは避けたいが 夕方4時 図書館へと 紅葉が始まった山道を下った。 人口2500人の村に 似つかわしくない程の綺麗な図書館だ。 本を返し 受け…

白い霧

朝 ドアを開けて外に出ると 白い霧が周りの景色を包んでいる。 昨日の夕方から夜 何台もの車が うちの前を通り過ぎたのは この霧のせいだったのか? 車で30分程の峠。 その峠の下に広がる雲海。 プロ アマに関わらず 写真を撮る人に人気のスポットだ。 私…

りんご ジョナゴールド

ジョナゴールド スーパーの果物売り場に並んだ リンゴの赤い色。 紅玉とゴールデンデリシャスの子供 ジョナゴールド。 フジの様に甘くなく そしてしっかりとした食感でもない。 紅玉の酸っぱさと ゴールデンデリシャスの柔らかい歯触り。 まさに両親の特徴を…

家の風格

タイチさんの家 私の住んでいる集落には 400年経った家がある。 くず屋葺きの屋根を トタンで覆ったトミコさんの家だ。 太い柱や梁もその当時のまま。 襖が開けにくい等の狂いもなく どっかりと建っている。 そんな家々の中で ひと際目を引くのが タイチ…

役割があっての実のなる木

栗の木 集落の家の周りに 梅、栗、柿の木が 必ず植わっている。 私にとっては ただの実のなる木。 それが この辺りの人達にとっては とても大切な木であった事に 気がついたのは最近だ。 梅は梅干しに 栗はおやつに 柿もおやつと渋柿は干し柿に。 閉ざされた…

小屋作り 峠は越えた

自作タイル 私は10坪のワンルームの 小さな木の小屋に住んでいる。 それは靴を脱がなくてもいい 土間の小屋だ。 もう一つの 畳が4枚程の小さな部屋 それを夫が建て始めたのは去年の秋の終わり。 やっと9割程出来上がり。 その一部の経過報告をしよう。 …

水たまりの中の空

夜に雨が降り 朝には青空という日が続く。 朝の散歩中に見た 水たまりの中の空。 そして 昼間の明るい日差しが なんと気持ちのいい事か。 台風で倒れかけたままの柵。 気になっていたのを修理した。 野ブドウやアケビの蔓が絡まった柵。 チョキチョキと蔓を…

感動過多の私の夕時

時々言っている事だが うちにお菓子やパンが無くなっても 片道40分車で走らなくては 手に入らない。 そんな事で 面倒だなと思いながら ホームベーカリー用に 小麦粉やイーストを計ったり ケーキを焼いたりしている。 マサコさんがくれた大きな梨を 厚くス…

倒れたあすなろ(翌桧)の木

翌桧(あすなろ/村の人はヒバと呼ぶ) 台風21号で神社の木が倒れた。 「取りに来てくれる?」 集落の人は 杉であれ雑木であれ廃材であれ うちが何でも喜ぶのを知っている。 車で数分の神社で見た ヒバ(アスナロ)の年輪を数える。 細かい年輪はゆうに8…

すごく幸福でなくてもいい

気持ちのいい日が続く。 朝 山に朝靄がかかり 太陽はまだ山の向こうから 顔を出さない。 冷たい空気が 肺の中まで届く様だ。 野菊が群れて咲き そんな景色の中で暮らしていると 世界の出来事が遠くに見える。 平凡な日常が一番大事だ。 すごく幸福でなくても…

淡い緑のハヤトウリ

ハヤトウリ(隼人瓜) 透明感のある淡い緑色。 棘のある皮をむけばねっとりと 包丁で二つに割れば 洋梨の様な形。 実から果汁が滲み出る 新鮮な内に食べるのが良い。 皮をむいてゴロンと切り キャベツ 人参 玉ねぎ そして 粗挽きソーセージと一緒に ことこと…

GYAO 映画「深夜食堂」

映画「深夜食堂」 原作を上回るおもしろさ。 こういう映画には中々出会わない。 たいていはがっかりして 映画館を出る事になる。 4年程前か? コミック「深夜食堂」をAmazonで買って読んだ。 1巻、2巻まで。 面白い話だったが 3巻目にはマンネリになると…

炭の燃える音と色

さて 昨日 トミ子さんから貰った炭。 早速夜にストーブにくべた。 燃える薪の上にそっと載せる。 パチパチと音をたてて しびしびと小さな炎をあげて燃える。 炭が暖房手段だった子供時代。 家族が火鉢を囲み みかんを食べたり餅を焼いたり。 ラジオを聞きな…

夕焼け空にシャワーの様な雨

「あげると言うものを断ってはいけないよ。 次にくれなくなる」 と、20代の時にしっかり者の友達が私に言った。 ぼんやりの私は 友達のこの言葉に甚く感心した。 「なるほど」と。 あの日から幾星霜 友達はずっとしっかりしたまま年をとった。 先日、ケン…

煙突から揺らぐストーブの煙

稲刈りの終わった田んぼで 籾殻を燃やしている細い煙。 屋根から突き出た煙突から ゆらゆらと揺れる煙。 秋の夕暮れ時 煙は人の心を 少なくとも私の心を ほっとさせる。 「台風で倒れた木を取りに来て」 と言うお知らせがはいる。 今日はこちら 明日はあちら…

今日の一日(午前6時半から午後6時まで)

図書館のパーキングにて 夏から秋にかけて バタバタ ジタバタの日が続き 気がつけば10月も半ばが過ぎた。 夜明けが遅くなり 窓の外の白い朝もやを見ながら バターと紅色のすももジャムを塗った パンをかじる。 10時頃 郵便配達の車が止まり ポストに友達…

琵琶湖の内湖 乙女が池

琵琶湖 乙女が池周辺 用事で近くまで来た。 帰りがけにちょっと寄る。 私の住んでいる市の 昔から変わっていないであろう 大きな内湖へ。 乙女が池を巡る細い道と木の遊歩道に コツコツと響く靴の音。 その音に驚いて一羽の鴨が バタバタと大きな羽音をたて…