姿を見せぬ鳥達

「あ、カワガラスだ」 河原の石の上。 慌ててカメラを構えても もういない。 黒くて地味なカワガラス。 川面を超特急で飛び去る そのスピードだけで 私のお気に入りだ。 コンコンコンコン 山の中から 木を叩く音がする。 キツツキ。 暗い夜に ホーともフーと…

歌劇「椿姫」 びわ湖ホールに行った

「椿姫」の原題は La Traviata(堕落した女)。 日本語のタイトルの方が やっぱり涙を誘う。 誰もが知っているオペラだ。 だからあらすじはあっさりと。 19世紀、パリ。 貴族のおぼっちゃま(アルフレレード)と 高級娼婦(ヴィオレッタ)が夜会で出会う。…

「さ、帰ろう」

琵琶湖 東岸から 「眠い これはいかん」 運転中の車を止めて 琵琶湖を眺め 眠気を飛ばそう。 雲もなく 気持ちのいい日だ。 魚を釣る人 写真を撮る人 私も真似してシャッターを押す。 湖に吸い込まれる 走り去る車の音。 「さ、帰ろう」

熊にばったり出会ったら

裏の川 「オイッ!」 とタイチさんが叱った。 立ち姿で 杉の皮をはいで 食べていた熊。 声に驚いたのか ああ、面倒だなと思ったのか どちらかは知らないが 大人の熊はのっそりと 山の奥に消えたそうだ。 杉の皮まで食べるとは。 甘い蜂の巣も 木苺もないの?…

ウツギ(卯木)の白い花

ウツギ 白い房の美形の花。 山にも 村にも 川の縁にも。 川の縁に 山肌に 道路の脇に 行儀悪く枝を広げ せっかくの美人も これでは台無しだよ。 空気が甘い。 今の季節だけの 見かけによらず やんちゃなウツギからの やさしいギフトだ。

今日は夏至だったのか?

ハルジオン 雨と風の夜が開けた。 表に出ると 窓の網戸が外れて サルスベリの枝が折れて 台風の後のようだ。 いつまでも明るいな と思っていた近頃。 今日は夏至だったのか? でも 雨の夕方は 冷たくて暗い。 こんな日は 到来物の梅酒の お湯割りはどうだろ…

桑の実

雪に押しつぶされて 枝が折れて 満身創痍の木が 山桑だったなんて。 朱色の実が たわわに。 その中に 熟れた黒い実。 人間の好きな物は お猿も鹿も大好き。 さてさて どうしよう。 お猿さんたちに譲ろうか? 気まぐれの 仏心が顔を出す。

映画「マンチェスター バイ ザ シー」

MANCHESTER BY THE SEA マンチェスター バイ ザ シー と言う町に生まれ、育った男、リー。 妻も子供もいた。 ある事故が原因だった。 今は一人 ボストンで便利屋 をして生きている。 兄が急死し マンチェスター バイ ザ シーに帰ったリー。 兄の15才の息子…

「大好きだ」と心が叫ぶ

山下理恵 作 直径15センチ程の 小振りのガラス鉢を買った。 「大好きだ」と心が叫ぶ。 気泡で より増した ハンドクラフト感。 40年使っている 7個のグラスと同じ手法だ。 映画でも、本でも、音楽でも、アートでも 身の回りのものでも 人でも。 感動する…

いつも通る道の奥に

琵琶湖大橋 東岸から 車の免許更新。 更新センターは 琵琶湖大橋を渡った 琵琶湖沿いにある。 京都に住んでいた頃は 狭い道をクルクルと回って やっと免許センターにたどり着き 何時間もかかって 新しい免許証を貰ったものだ。 今日も いいお天気。 乾いた風…

呑気そうに小狐が

午後6時半 午後5時半。 大津から帰宅。 「狐と目が合った」と夫が言う。 夫が外で「ちょっと一服」していた時 道路をトントントンと 小狐が呑気そうに小走りしていた。 チッチッと舌を鳴らすと立ち止まり 首をキッとこちらに向けた。 じーっと夫を見る狐。…

三つのギフト 

朝 チャックの畑へ豆を採りに行く。 サヤエンドウ豆とスナップエンドウ。 鋏でパチンパチンと切る。 蜂のうなる様な羽音。 何も考える事のない単純な作業。 心が静かだ。 バスケットにいっぱいの豆。 一つまみの塩を放り込んだ鍋で 柔らかいめに湯がいた ス…

コアジサイ(小紫陽花)

コアジサイが咲く頃は 梅雨の季節だ。 毎日雨が降り 木のスプーンに 黴が生え 着ているシャツが いつも湿っている。 今年も 家の前の崖は コアジサイの群れに 覆われているのに 毎日 風の強い 冷たい 雨の降らない日々だ。 気温も低く 私の気分も低空飛行。 …

チャックの畑レポート

昼過ぎ ドアをトントン。 チャックが頼み事。 月、水、金にやって来る。 「次の水曜は用事があって来る事が出来ない。 だから エンドウ豆とスナップエンドウを 収穫してくれないか。 勿論全部貰って欲しい。 そうしないと 金曜日までに育ち過ぎて勿体ない。 …

図書館の裏

休日の 図書館の裏は 賑やかだ。 道の駅で買い物をして 「ちょっと裏の土手まで」 なんだろうね。 緑濃い桜並木の下。 双眼鏡で鳥を観る人 走る子供 写真を撮る人 カフェに座って山を見る人。 そして私は 山の上に広がる 白い雲にため息。 あの雲の下は 琵琶…

賢いセイヨウノコギリソウ

セイヨウノコギリソウ 白い小さな花なのに あまり可愛くない。 葉っぱは まるでヘリンボーン。 随分前に 「アメリカンワイルドフラワー」の種を パラパラと蒔いた。 ワイルドだから 勝手に生えてくるだろう と思ったのに。 顔を出したのは 地味なセイヨウノ…

奥手のブルーベリー

7、8年前 ホームセンターで手に入れた ブルーベリーの苗木2本。 いつまで経っても 大きくならず 花も咲かない。 一本は いつの間にか いなくなり・・・ 雪が融け 葉っぱがポッポと出始め そして 白い小さな花が 五つ、六つの今年。 こうなると 日当りのい…

「I Love You」で始まり「卒業」で終わる

深夜にラジオを聴いていた。 力強く声量のある声で歌うのは誰? 図書館で尾崎豊のCDを借りる。 パソコンに取り込み一枚のディスクを作った。 モノクロ写真のレーベルもつけて。 運転中に聴く尾崎豊。 同世代の若者に愛され ドラマの挿入歌にもなった。 沢山…

フルフルと揺れている緑達

喜んでる。 雨に打たれる草木 そして 土も。 緑に覆われて。 こんなに喜んでるのに 雑草だからと言って 引き抜くわけにはいかないね。 これはゲンノショウコ あれはドクダミ ハルジオンもいれば タンポポも。 灰色の空から落ちて来る雨に フルフルと揺れてい…

ホオジロの瞑想

モコモコと フェルトで作った鳥みたいだ。 私が動いているというのに 棒のてっぺんに止ったまま。 瞑想タイムのホオジロ。 「イッピツケイジョウ ツカマツリソウロウ」 って鳴くんだって? 「ええ、性格はいたって生真面目なんです」 夕方 川向こうから聞こ…

しっかり者のノアザミ(野薊)

輝く草原の あちらこちらに咲く 野薊。 濃い緑の 茎も葉っぱも 棘だらけだ。 その上に 紅紫の花。 気持ち良さそうに 空を向いた 完璧なビジュアル。 イギリスのヒースの丘でも 日本の山村でも どこに咲いても しっかり者の娘達。

饅頭の良心

桜餅と鹿の子 甘いお菓子を食べない人。 そんなの 人生の楽しみを 一つなくした様なものだよ。 花椿の模様に 玉子の黄身の焦げ目のついた 資生堂のクッキー。 焼き菓子なら 泉屋のクッキー。 どちらも 缶のデザインも素晴らしく クッキーが袋に一つづつ 包ま…

大阪行き

JR環状線 天満 上の姉の一周忌で 大阪の寺にお参り。 よく晴れて カラッとした気持ちのいい日。 信心深い姉と そうでない私が 同じ様に手を合わせる。 母方の祖父母のお墓にも。 地下鉄に乗る。 お墓から 見上げる空に 大きな旅客機が 伊丹空港に着陸態勢で…

ジャーマンアイリスの花びらが開いた

ジャーマンアイリス 1日、夜。 それは すごい雨だった。 雷がすぐ側で落ちた。 そして 空気が冷たくなり ストーブの薪に火をつけた。 10時半 テレビもパソコンも切れ 部屋が真っ暗になった。 ろうそくの灯は 部屋をぼんやりと照らし その中で私は 何もす…

蝉が鳴いた

紅うつぎ 5月の最後の日。 ニイニイゼミが鳴いた。 大合唱だ。 夜になれば ストーブが必要になる日がある。 初夏に蝉 初夏にストーブ。 半袖のTシャツを着たり 仕舞ってしまったフリースを 引っ張り出したり。 悩む程の事ではないが・・・ いや これはかな…

ちょっと騒がしくないかい?

アカモノ コンコンコンコン キツツキの音がする。 私より早起きのキツツキ。 巣立ったキセキレイは 尾っぽを忙しく振りながら 電線にとまってピーピーと鳴く。 川向こうの杉の林 猿の声。 怒った声、優しい声、小さな声 群れで移動中。 家の前の山の崖に 白…

本「ネイチャーセンター」

30代に 家族で北海道に引っ越した知人の話。 5月18日にここでお話した。 その知人、山本さんの息子さんが チャックと一緒に 今日、我が家に立ち寄った。 「ネイチャーセンター」と言う 一冊の本をお土産に。 北海道当別で エコロジカルコミュニティーを…

キュウリグサ(胡瓜草)

キュウリグサ。 小さい小さい花だ。 群れて咲いている。 車の走る道の側に 山の中の林の中に 明るい所でも 日陰の所でも。 歩いていれば 必ず出会える。 空気が乾き 黄砂で山が煙る事もない 明るい日だった。 夜には ストーブに 大きな薪をくべた。

赤い実を食べるには

コスモス ゲンノショウコ、ドクダミ、ウマノアシガタ。 うちの周りに咲く野の花は 抜いても、抜いても 生えてくる。 種を蒔いたトマトは 小さな芽さえも出てこず コスモス、千日紅は ちいさなポットから やっと顔を出した。 ちょっとした事で すぐに姿を消し…

映画「チルソクの夏」GYAO

2004年製作 2006年か7年頃 確かNHKで見た。 ビデオテープに貼った 「チルソクの夏」と言う文字が 汚れる程何回か見た。 2004年製作。 2002年。 姉妹都市、下関と釜山の 年一回の関釜陸上競技大会に スタッフとして参加した郁子。 高校時代…

草津の風車(くさつ夢風車)

滋賀県草津 琵琶湖の東岸 草津に立っている 風力発電の風車。 その偉容は 西岸からも 簡単に見つける事が出来る。 故障して 動かなくなって 5、6年。 私は風車が回っているのを 見た事がない。 風を受けて ゆったりと回るはずの 風車。 緑多い琵琶湖畔で …

恵みの雨

こんな雨なら いつでもどうぞ。 細い優しい雨が 山に樹に 花に野原に。 鹿にも 鳥にも。 車が通ると 土ぼこりが舞い上がった道にも。 喉が渇いた体に 沁み渡る水の様に 土に沁み通った雨水を どんどん吸い取る 樹や花達。 目を細めて 雨を浴びる 山の中の 鳥…

川向こうの藤

午後2時 華やかだけれども 上品で 淡い緑が少し濃くなった頃 山のあちらこちらで フッサフッサと揺れている 藤の花。 毎日続く暑い日。 川向こうの山に咲いている 藤の群れ。 こんな美しい山娘が 山のあちらこちらに。 スズメバチが飛び始め 私はあわてて …

キセキレイ 旅立ち

21日 くちばしに虫をくわえて 子供を誘って あっちにチョロチョロ こっちにウロウロ。 胸の黄色がまだ薄い 子供のキセキレイ。 親鳥の周りを 同じ様にチョロチョロ。 疲れたのか しばらくすると 薪の間の巣の中へ。 親鳥が子供を呼ぶ ピーピーと言う鳴き声…

鯖街道ウルトラマラソン 2017

朝9時前に うちの前を走る人。 「あ、今日は鯖街道マラソン?」 鯖街道マラソンは 福井県小浜市から京都出町柳までの 殆どが山の中を走る ちょっと変わったマラソンだ。 タイムを競うマラソンと違い 殆どのランナーは のんびり、おっとり。 「家庭の事情が…

ツツジ

最初は 小さな盆栽だった。 40年程前に 父がどこからか買ってきた。 少し大きくなった時 大きな鉢に植え替えた。 京都から引っ越して この地に根付き 雪に押しつぶされたり 鹿に食べられたりの 散々な命だ。 今年は 数えきれない程の蕾をつけた。 淡い紅色…

山の緑を贈りたい

沢山の人に むせる様な 山の緑を贈りたい。 山の中の 道路ぎわに咲いている 藤や紅ウツギや 名前も知らない花の香りを届けたい。 キセキレイの親が ピーピーと鳴き 子供の巣立ちを後押し。 臆病な子供は 親の後をついてまわる。 燕は群れて 田んぼの上を 楽…

賑やかな山の5月

午前9時。 午前9時前に 大津市瀬田に向け出発。 山の中の細い道。 朝の空気の 何と気持ちのいい事。 車の窓から 飛び込んで来る 緑と花の香り。 右も左も見上げた山に 藤の房、房。 こんなにも沢山の 藤の蔓があるなんて。 道の端から 鳶がゆったりと飛び…

「20年ぶりです」と彼は言う

「20年ぶりです」 北海道からやって来た知人は言う。 (あれ・・・20年ぶりだったかな?) 40年ぶりではないかもしれないが 20年ぶりでもない。 とにかく 私の原型が崩れて 崩落状態である事だけは確かだ。 京都で生まれて 家族で北海道に移って20…

手間入らずクッキー

17日 40年近く会っていない知人が 北海道からやって来る。 今や 原型をとどめていない 崩落状態の私は 「えっ、どうしよう」と 人並みにあわてた。 その40年ぶりの知人の為に お菓子を焼いた。 その一つ 「手間入らずクッキー」 紅茶の香りとピーナッ…

チャックの畑レポート

「お、白のカバーをとってるぞ」 柔らかそうな ほうれん草が見える。 手をかければ こんなに美しく、柔らかな ほうれん草に育つのだ。 チャックは 月水金とやって来て 夕方に帰って行く。 畑や野菜に 色々な夢を持っているが まずは子供においしい野菜を と…

芽が出るのを待つとしよう

諦めていた 植物を育てる事。 豪雪に押しつぶされた 木々を立て 支柱を打ち 紐で結んだ。 そんな事をしているうちに 繁殖力の強い秋明菊を 株分けし、移植した。 ストロベリーフィールズと 名前の知らない黄色い花の種を蒔き プチトマトと コスモスの種も ポ…

今夜もサラダで

私がここで チャックの畑を 色々と喋っている事を チャックは知らない。 今日も少し話そう。 雪を掘り起こして 固い土に肥料を鋤込み 種を蒔いた 気合いの入った野菜。 間引いたレタスやら大根 大きくなったラディッシュ 標準サイズに育った小松菜など 帰り…

キセキレイ(黄鶺鴒)

キセキレイ 2015年 雪の降る季節には シジュウカラやヤマガラが 1羽、2羽と枝に止る。 雪が消えると 群れになって飛び回る。 樹々の間を 群れて飛んでいる鳥を 初めて見た時の驚き。 そして 今はキセキレイの巣立ちの時だ。 薪の逆三角形の空間の奥に …

黄色の野草 ウマノアシガタ

ウマノアシガタ この季節になると 黄色の花が群れて咲き それは見事なものだ。 数段のうちの石段にも ウマノアシガタが 咲いて揺れている。 郵便配達さんが この花を 踏まない様に歩いてくれる。 午後から雨が降った。 シャワーの様な雨。 樹も花も草も 上を…

黄砂

車の上に 黄砂の幕。 遠くから飛んで来るんだね 風に乗って。 シルクドード辺りの 砂漠からだって? 蝶々も海を渡るんです。 あの薄い羽を羽ばたかせて。 燕も、雁も、白鳥も。 暗い夜の今は 風の音がして 屋根から落ちる 雨の雫の姿が浮かぶ。 白い土が 明…

輝く山

モコモコ モコモコ。 「生きてるぞー」 叫んでいる緑。 動いている緑。 あの緑の山の中は 柔らかな葉っぱの間から 木漏れ日がキラキラ。 色々な鳥の鳴き声が あちらこちらから。 分け入りたい 輝く山へ。

終わったゴールデンウィーク

長かった休みが終わった。 うちの前の山道を 自転車のグループ モーターバイクのグループ 鈴を鳴らして歩く人達 他府県ナンバーの車が 通り過ぎたゴールデンウィーク。 今日 私は花の苗を植えた。 チエコさんに貰った ジャーマンアイリスの苗と ダリアの種芋…

毎日タケノコ、ワラビ

数日前に ケンジさんから箱一杯の タケノコを貰った。 次から次へと皮を剥く。 柔らかくてかわいい 小さなタケノコ。 鍋から溢れる程に ギューギュー詰めで 湯がいた。 ワカメと一緒に醤油味で。 タケノコご飯も。 分厚く切って フライパンで焼いて 木の芽味…

京都駅

京都駅 「友遠方より来る」 京都駅で待ち合わせ。 「京都タワーに登ってみようか」 と信号を渡り 向かいに建っている駅ビルを見た時 私は意外な事に気がついた。 私は駅を真正面から 見た事がないと。 いつも 駅の中を乗り換えで歩いたり 伊勢丹の地下で食材…