自然

黒すぐり(ブラックカラント)

黒すぐりの花 随分前に植えた黒すぐりの苗は 中々大きくならず 大きくなっても 花は咲かず 実が出来ても 固くて酸っぱい。 そんな美味しくない実でも 鳥が啄む。 幸せな人生を送れない黒すぐり。 そんな木の枝を 剪定という名の元に バサリバサリと 切ったり…

日陰の植物 燕

日陰の場に根を張る植物にも 生き生きとした芽生えがある。 伏流水の滲み出た 苔に覆われた崖の上 小さな葉っぱ達が 私を一斉に見つめている。 コアジサイ タチツボスミレの葉は識別出来る。 その他の植物は 大きくなり花が咲けば 「おお あんただったんだね…

スノーフレーク(鈴蘭水仙)

スノーフレーク(鈴蘭水仙) うちから300m程行った川縁の 松の木の下に咲いていた。 指先で その花の周りを掘り 少し難儀して引き抜いた。 日本の花と違う雰囲気の花は 白い釣鐘状の花に 葉っぱと同じ緑の点々が 地味だがオシャレな感じがした。 数年前に そ…

ショウジョウバカマ(猩猩袴)

ショウジョウバカマ(猩猩袴) ショウジョウバカマを初めて見たのは10年以上前。 日当たりのいい 山の崖に群れていた。 先日見たこの花は 川沿いの道の暗い崖に 少しの陽の光を探すように 2株だけ咲き 淡いピンクの花は いつも通りかわいい。 蘭の一種かと…

忘れな草

忘れな草 オチヨさんの家の 藏の周りに群れていた ミヤコワスレと忘れな草を 引っこ抜いてきたのは 数年前。 日当たりの悪い所で ミヤコワスレはどんどんと増えて 忘れな草は 日当たりのいい場所に移した。 去年のこぼれ種が飛んだのか しっかりとした茎に濃…

黄砂と八朔のケーキ

八朔のヨーグルトケーキ 雨が降ると思っていたら 黄砂の曇り空の1日だった。 山も 空もベージュ色の向こうに見えた。 そして 強い北風に ポツリポツリと咲き始めた花が 小屋のそばでフルフルと 小刻みに震えていた。 変わり映えのしないヨーグルトケーキに …

イカリ草(錨草) DVD「荒野に希望の灯をともす」

イカリソウ(錨草) 風は冷たいが 春の花があちらこちらで ひっそりと あるいは誇らしげに咲いている。 そして 今日の驚き。 なんと小屋の近くでイカリソウが咲いていた。 名前の由来は 和船の錨みたいだから。 この花も漢方薬草だが 色々な効用の一つが精力…

やっと 桜が咲いた

4月10日 私の住んでいる山の村にも 桜が咲いた。 数日前の強い北風にも 花びらを散らす事なく 今が真っ盛りだ。 ピンクでもない 白でもない花びらの色 日本人が愛し 開花を待ちわびる儚い花。 廃校になった 小学校のなだらかな坂道に その桜の木が一本ある。…

いい事ずくめのたんぽぽ

は フリースを着て ライトダウンのジャケットを羽織り 冬の間着続けて 洗濯をした防寒ズボンを 又 はいている。 その上 ネックウォーマーまで。 「夏までこのままでいてやるぞ」という気分。 たんぽぽは今が盛りだ。 道の脇 原っぱに 水玉模様のように群れて…

木々の芽吹き

はて この芽吹きの木はなんだろう? ふと 足を止めて見入ってしまう。 柔らかい葉と 鮮やかな緑。 ハサミで何本かの枝を切って持ち帰り 白の花器に ばさっと生けたら 美しいだろうなと 思ってはみるが 雪の中で過ごした まだ細い枝を思うと このままが一番美…

野の花と化した 薄紫の花

京都から ここに引っ越してしばらく経った頃 沢山の球根をもらった。 チューリップは いつの間にか咲かなくなり ムスカリと 名前も知らない薄紫の花は こんな所まで!と 未だに咲き続けて 私を毎年驚かす。 沢山群れて咲いていた最初の頃より 今のように ポ…

日常にリセット

全粒粉のしっかりしたパンに包まれた 小豆とさつまいもの甘納豆。 一昨日 京都から若い友達が カレー揚げパンと甘納豆パンを お土産に持ってやって来た。 カレー揚げパンの中身は カレーとポーチ ド エッグ。 そして 自分では絶対に買わない全粒粉と甘納豆の…

桜並木と寄り道

大津市伊香立 私の住んでいる山間の村は 風が吹く日は ライトダウンを羽織る程の 寒い1日となる。 でも 山は拳の花が終わり 落葉樹の芽吹きが始まった。 大津に用事で出掛けての帰り道。 アスファルトのまっすぐな道の脇に 長い桜並木が続いている 長閑な田…

今年も咲いたクリスマスローズ

こぼれ種から芽を出した クリスマスローズの 小さな苗を貰ったのが10年ほど前。 鉢に植っていた時は 大きな花を咲かせた。 窮屈そうに見えた鉢植えを 木蓮の木の下に移し替えたのが5年ほど前か。 それ以来 花も背丈もこぢんまりとした姿になった。 木蓮から…

白木蓮とオキーフ

黄砂の夕方に 仰ぎ見た白木蓮は 図書館に隣接する 道の駅の建物のそばに咲いている。 そして 淡いピンクの四手辛夷(シデコブシ)が 今を盛りに 沢山の花をつけている。 私は見上げた白い花を見つめて 「オキーフのようだ」 30年ほど前 シカゴ美術館に行った…

黄砂の日 コブシの花

黄砂に煙る山 コブシの花 25日 夕方 図書館に行く途中に コブシの花が 黄砂で煙った山にポツリポツリと咲いていた。 高校時代に読んだ堀辰雄のエッセイ「大和路 信濃路」。 堀辰雄の妻が 信濃路を走る列車の窓から 外の景色を見ていて 「あ コブシの花」とい…

蕗のとう

雪が溶けた後に 土の中から 小さな蕾が出てくるのが蕗のとう。 蕾の先は 淡い紫で 開くと早緑(さみどり)の花びらのようだ。 これを 指で根本からちぎり 次々と籠に入れていく。 気がつくと指先は土で汚れ 苦い匂いがついている。 水で溶いた小麦粉をつけて…

買い物途中 

買い物に行く途中 買い物は琵琶湖畔の街まで行く。 車で45分。 ゴールデンウィークの様に 他府県ナンバーの車が 列を作る日でなければ この時間は変わらない。 山の川筋に住み 狭い空しか見えない所に住んでいると 広い空の下を 車で行く買い物は 見慣れた…

今日 一日

今日 WBCのニュースで1日が終わった。 普段 野球は観ないが WBCだけはニュースで結果が気になった。 若くて優秀な選手が沢山いるのに驚き 素直に日本の優勝を喜んだ。 とても 暖かい1日。 ライトダウンのジャケットを着なかった。 それでも 朝と夜はストーブ…

お墓参り 京都

お墓から比叡山を望む 夫の両親のお墓は京都の北西 比叡山が真正面に見える所にある。 去年の暮れは 雪混じりの天気が続き 約半年ぶりに行ってきた。 京都の北部でも 桜の蕾が膨らみ 山にはもう 拳の花があちこちに咲き 畑には菜の花が満開で 「下」はすでに…

チロルチョコと寒の戻り

チロルチョコ 貰ったチロルチョコの袋の上を切り テーブルにそれらを放ち 一つずつ並べると アメリカンポップアートの様だった。 小さくて可愛い物が好きな私は カラフルな紙に包まれたチョコを写真に撮った。 今日は寒の戻り。 北風が冷たく 曇り空。 春だ …

菜の花のおひたし

和歌山の菜の花 茎を思い切りよく切り ぐらぐらと沸いた湯に さっとくぐらし 冷たい水に 濃い緑になった葉と蕾を放った。 軽く絞って揃え 野の花の鉢に盛った。 麺つゆを少し滴らし 胡麻を指で潰しながら散らした。 旬の物には 出来るだけシンプルな味付けが…

去年の茨の実

茨の実 雪が急に溶け出して 現れた去年の茨の実。 小屋のシンボルツリーというには 余りにも地味だ。 小さな淡いピンクかオフホワイトの 花びらが散ると その後に 赤い実が沢山なった。 それらの実が 運よく鳥に突かれず 今 暗い赤 黒い実がポツリポツリ。 …

啓蟄

啓蟄 3月6日 啓蟄 表に置いてある水の入ったバケツに 厚い氷が張っていた。 小屋の中では ストーブで 薪を勢いよく燃やした。 一月 二月と同じ枚数の服を着て 首には ネックウォーマー。 強い風が北から吹いてくる。 でも 日差しは明るく 空には雲一つ浮かば…

川に映る影

午後3時過ぎ ウォーキングに出かけた。 毎日の事だ。 もうすぐ 太陽が山陰に入ってしまう。 少しでも ひなたのあるうちにと 急いで小屋を出て 南に歩き始めた。 山の中は まだ深い雪が残り 吹き降りる風は冷たい。 その山からタヌキが一匹 道を横切り 林に中…

買物と甘い紅茶

樅の葉 昨日会った村の人が 淡い青空を見ながら 「曇りの日はやる気が起きない 今日のように いいお天気だと元気が出る」と言った。 私だけではないのだな お天気で気持ちが変わるのは 私だけだと思っていた。 食材が底をついた。 午後 「下」へ夫と買い物に…

美しい日

八朔 八朔を一日二個食べる。 皮を剥き 器に入れておく。 最近の八朔は甘くて 食べ過ぎてしまう事もある。 今日は完璧な晴天の日だった。 私を取り巻く空気は明るく 青空にトンビが帰って来た。 美しい声で鳴き 3羽、4羽と 高い空の上で円を描いている。 …

風もなく 気持ちのいい日

山の向こうから 太陽が顔を出す。 積もった雪がキラキラと輝く。 白い雪の上に 木々と柵の影が鮮やかだ。 触るのも 足跡をつけるのも勿体無いほどの 滑らかで 静かな雪景色。 見上げれば 雲ひとつない青空。 眩しい。 屋根から 流れる様に落ちる雪解け水。 …

ベニウツギ(紅空木)の枯れた実と新芽

ベニウツギ(谷ウツギ)の枯れた実と新芽 雪の上の動物の足跡 山林に落ちている鹿の角 野鳥の巣 盛りを過ぎた枯れた花 等々 街に住んでいたら 見る事のない物たち。 今日 私はベニウツギの枯れた実と 同じ幹から派生した枝に 今か今かと広がるのを待っている…

節分の名残り

トミコさんの家の軒下の 節分の名残り。 軒下の榧(かや)の小枝を見た私は 「イワシはどうしたん?」と訊いた。 「すぐに食うた」と笑う。 トミコさんの家は分かっているだけで築400年。 丹色に塗られた木の板に 地味な常緑樹の緑が美しい。 沢山の漬物をも…