
小豆を炊いた。
甘いぜんざいを食べたかったから。
青い鋳物の鍋に小豆を入れ たっぷりの水を張り
威勢よく薪が燃えるストーブの上に載せ
ぐつぐつと煮えてきたら 茹でこぼす。
新しい水を入れ もう1度ぐつぐつと。
たっぷりの砂糖と ひとつまみの塩。
豆の皮が ふっくらしたり破れたり。
甘い汁が減り 濃厚になってきたら出来上がりだ。
湯気の立つぜんざいを 印判の器によそい
白い焼き立ての餅を載せる時は 画竜点睛の気分。
鋳物の鍋で炊き上がったぜんざいは
熱々で この上なく美味しい。
そして 明日になればもっと味わい深くなる。
雲のない青空の 日差しは明るく
春はそこまで来ているのだが 雪はまだ深く
強い風で体感温度はまだ冬だ。
相変わらず私は ダウンのジャケットに
毛糸のマフラーを巻き 随分前に友達に貰った
ペルー土産のアルパカの手袋をし
スマホをズボンのポケットに入れ
太陽の光を顔に浴び 歩いている。
40年ほど前に読んだ本を 引っ張り出し読んでいる。
「幽霊たち」 ポール・オースター著 柴田元幸訳
私と同い年のオースターは 2年前に肺癌で亡くなった。