2020-01-01から1年間の記事一覧

韓国映画「詩人の恋」

「詩人の恋」というタイトルから どんな男前が主役をするのかと思いきや 全くどこにでもいる様な 目立たない男優だった。 その男優の名前はヤン・イクチュン。 名作「息もできない」の監督 脚本 俳優を務めた 異才ヤン・イクチュンだ。 「息もできない」では…

蓬莱山と雲と(2)

12日 午後5時 蓬莱山の上を流れる雲が 余りに美しく 車を止め写真を数枚撮った。 前を見ると 雲がわずかに 赤みを帯びて来た。 夕焼けがそこまで来ている。 道路脇の桜並木は 落葉が始まった。 東から 西に真っ直ぐ伸びた道。 道の向こうから現れた車のヘ…

蓬莱山と雲と

12日 午後5時の蓬莱山 買い物からの帰り道。 車から見る蓬莱山の 穏やかで美しい姿。 なだらかな山の裾野は 琵琶湖に続き 日が暮れると ロープウェイの明かりが 下から上へと続いている。 それは 暗闇の中で 遠くに見える 心休まる明かりだ。 車で出かけ…

朝の「音」三重奏

12日 朝 毎朝 ストーブに薪を燃やす日々になった。 3個のヤカンから景気良く 湯の沸く音と 湯気が立ち上がる。 夜から鳴き出した こおろぎが 未だ 小屋の中で鳴いている。 FMから流れ出るピアノ曲。 毎朝 何かをしながらぼんやりと聴く。 曲名は知らない。 …

即席麺と小芋の煮物

湯がいた小芋を貰った。 冷蔵庫の中にあるものと 一緒に炊こう。 こんにゃくは味がよく滲みる様に手綱に 竹輪は味の補いに。 薄く切った生姜を数片も。 厚い鉄鍋で ほっこりと炊けた。 鉢に盛られた 小芋 こんにゃく 竹輪。 何と地味な彩り 何と土俗的な ア…

ノーベル文学賞 ルイーズ・グリュック

昨日 雨の日 暗くて 馬鹿げたニュースの数々。 又 日本に向かっている台風。 雨雲レーダーで見る日本列島は 何と小さな国だろう。 テレビニュースが伝えるのは そんなものだ。 そんな 私に飛び込んできた アメリカの詩人ルイーズ・グリュックが ノーベル文学…

内気なベニバナボロギク

ベニバナボロギク アフリカで生まれ 世界のあちらこちらに根を張り 子孫を増やし こんな 山奥の草地一面にも まるで 先住民の様な顔をして住み着いている。 花弁は薄い黄色と 上部はオレンジ色。 余程内気な性格なのか いつも下を向いている。 花は開かず ず…

ふらりと寄った「畑(はた)」の棚田

「畑(はた)」の棚田 車でどんどんと 集落の細い急な道を上る。 写真集や ポスターで 格好の被写体になる 棚田へと出かけた。 車から降りて これがそれか?と見る棚田は 全くの「素」の顔をして 明るい陽の光の下に広がっていた。 山の中腹のこの村は 家も …

秋という季節

ガマズミ 朝 ドアを開けて表に出ると アスファルト道路が 黒く雨に濡れていた。 夜の間に 音もなく降り 草木も露を含んだ 美しい姿になった。 そして この空気の冷たさ。 秋が始まったばかりなのに まるで 初冬の寒さが 首筋から入り込む。 ストーブで湯を沸…

暖かい冬の為の勤労(2)

軽トラで片道40分余りの道を5往復。 かなりの距離だ。 そうやって 運んだ雑木の枝達。 道沿いに積まれた枝、枝、枝。 林業の村の住人達は興味津々だ。 どこの木か?がまず気になり そして 樹皮を見て 何の木かを言う。 樫の枝を見て 「これは最上級の炭にな…

暖かい冬の為の勤労(1)

薪ストーブで暖をとっている。 だから 薪の調達には 一年中気を配っていなければならない。 薪に最適の雑木や 燃え尽きの早い針葉樹 建築業者の廃材 梱包の木の箱 うちでは何でも燃やす。 「雑木でないとダメだ」などと 言っていたら 薪はすぐに尽きてしまう…

English Pastoral(英国の牧歌)ジェームズ・リーバンクス著

ジェームズ・リーバンクス(James Rebanks)著 9月に出版されたばかりの英国の本。 今年一番と言う謳い文句。 「English Pastoral」は 精密な美しい絵の表紙が魅力的だ。 ジェームズ・リーバンクス リーバンクスは600年に渡り 先祖代々イギリス湖水地方に…

彼岸花が咲き始めた

彼岸の頃に ちゃんと咲くので彼岸花。 田んぼや畑の畔に咲く様は やはりこの赤い花でなくては。 そして 花びらから 長いシベが優雅に揺れる。 標高の高い 私の住む集落。 平地で彼岸花が散る頃に 咲き始めるのだ。 見慣れた花なのに 赤い花の群れに気がつく…

ミョウガ讃歌

ミョウガ(茗荷)の花 初めて ミョウガの花を見た時 その意外性に驚いた。 健康的なミョウガのその先に 淡いクリーム色の花びら。 「ミョウガに花があるなんて!」 小屋の周りに 集落の畑のあちらこちらに 草丈1m程のミョウガが群生している。 その茎の一番…

梨の木をもらいに

霧の様な雨が降る。 周りの緑は雨の滴で重そうだ。 夫はチェーンソーを軽トラに載せ 奥の集落に いそいそと出かけた。 奥に住んで 山仕事をする「弟君」と共に 「卵のケンジさん」の太い梨の木をもらいに。 何故 ケンジさんは梨の木がいらないのか? 林業を…

昨日拾った松ぼっくり

箱の中には 道で拾った 私のコレクションが一杯。 ドングリ 栃の実 メタセコイアの実 松ぼっくり 杉の実。 そのどれもが 茶色で固い。 松ぼっくりは 雨が降ると 手を閉じる。 メタセコイアの実は 景気良くはぜる 線香花火の様だ。 幾つかを ベージュ色の鉢に…

松ぼっくり ドングリ

樫のドングリ 秋を探して 歩いている訳ではない。 山の中に住んでいると あちらこちらから 「こちらですよ」と 声をかけてくるのだ。 まだ青い 樫のドングリ。 硬くて ギザギザの葉に守られて。 クヌギのドングリは もうすでに 綺麗な茶色になって 下に落ち…

お墓参りと友達に会いに

秋分の日 京都へ。 恒例のお墓参りだ。 そして 友達にも会う。 この二つはいつもセットになっている。 お盆の頃は ガランとした京都も 昨日は 以前と変わらない混み様。 我慢の日々が 連休になり どっと繰り出したと見た。 近くのキャンプ場も いつにもまし…

綿毛の飛ぶ季節

沢山の白い綿毛が 風に吹かれて飛んでいる。 それは まるで雪の様だ。 昨日は ピューピューと そして 今日は フワリフワリと。 窓や ドアの網戸にひっついて うちに止まったり 何処か 遠くに行ってしまったり。 映画「さすらいのカウボーイ」での1シーン。 …

気持ちのいい朝

急にやって来た秋。 冷たい空気の中から 秋の虫の リリリリと言う 心地よい鳴き声? 羽音? 8時過ぎて 山の向こうから やっと顔を出した太陽は 淡いブルーの空を流れる雲を輝かす。 昨日の雨で 露を含んだ木々の枝は ゆらり ゆらりと風に揺れる。 何もかもが…

雨の日の朝

お隣が草刈機で草刈りを開始。 今の季節は 刈っても 刈っても草は伸びる。 安定したエンジン音。 湿った空気を通して届く この苦い香りは何だ? 花の散ったドクダミの 体に良さそうな香り。 昨夜から降り始めた優しい雨で 草木も花も アスファルトの道路も …

植木鉢の中のヤブコウジ(藪柑子)

小屋の周りのあちらこちら。 秋になると 赤い実をつける。 とても可愛い。 名前はヤブコウジ(藪柑子) 又の名を十両。 小指ほどの大きさのものを 土をつけて 持ち帰り 小さな植木鉢に植えたのは 去年の秋だったか? 時々水をやり 様子を見てはいたが 強い風…

昨日買った秋の和菓子

「仙太郎」の和菓子 秋にはりんごを使ったアップルパイ マッシュした栗のモンブラン。 それは 沢山出回る季節の果物を 豊作の喜びと共に 材料として使った ヨーロッパ、アメリカの菓子だ。 昨日買い求めた饅頭は 手のこんだ高価な物ではない。 しかし 一個の…

大胆な季節の移行

今年の季節の変わり目は 実に大胆だ。 緩やかに 次の季節に移行するのではない。 春から 突然梅雨の長雨が続き 「ああ もう雨は沢山だ」と思ったら 夏の異常な暑さに 体も心も疲弊した。 そして 今度は突然の秋だ。 例年になく 使い続けた扇風機の 羽につい…

贅沢なブルーベリーパイ

用事があって訪ねたチエコさん宅。 そこで 沢山のブルーベリーを貰った。 日当たりの良い畑で どんな野菜も 花も元気に育つ。 ブルーベリーも違わず 沢山の実をつける。 「これは嬉しい」とジップロックの大きな袋に 満杯の青い実を受け取った。 薄力粉 強力…

ユダヤ料理「ラトキス」

ユダヤ料理 「ラトキス」 何十年も前から おかずに困ったら作り続けている。 ジャガイモがあればそれでいい。 朝日新聞の料理の記事で知った ユダヤのおかず。 皮を剥いたジャガイモを 大根おろしの様に擦り みじん切りの玉ねぎ 卵 小麦粉 塩 胡椒。 擦った…

村の山に分け入る(2)

炭焼き小屋 家は向かい同士。 生まれた時から いつも一緒。 そんな二人が 毎年炭を焼く小屋がある。 数年前 幼友達の一人が 亡くなった時 号泣したというもう一人が 未だに炭を焼いている。 90歳に近い この地のネイティブ男子だ。 小屋の扉は鍵もかからず…

村の山に分け入る(1)

私は山の中を流れる川に沿って点在する 村の一つに住んでいる。 車の離合が困難な県道を 横に入れば 杉の人工林と 雑木の鬱蒼と茂る 深い山 森の世界だ。 山の仕事をしている「おとうと君」が その深い山を案内してくれた。 そぼ降る雨の山の中 ヒルに血を吸…

枯れ草の匂いと赤トンボ

田んぼ近くを歩くと 草を刈った後の匂いがする。 窓を開けて 車を走らせている時も 枯れ草の匂いで 草刈りに気づく。 とても健康的な匂いだ。 小屋の近くの田んぼも 稲刈りまで 後少し。 もう少しで 黄金色に変わる。 山の中を流れる 清らかな水で育つ米は …

ホッと一息

7日 午後5時 台風余波の強い風が 消えたのが 夕方4時ごろ。 雨の間に垣間見えた 深い青色の空に 走る様な流れる雲。 ホッと一息ついた。 NHKFM「夜のプレイリスト」 ジャズギタリスト 小沼ようすけが選んだ ジョージ・ベンソンの「ブリージン」 それを深…