2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

秋の花 今が盛りと咲いている

夏から秋の移行時の 花の端境期が過ぎてしまった。 今朝 小屋の周りを見渡すと 埋めた生ゴミから蔓を伸ばした先には 黄色のかぼちゃの花が。 ミゾソバ 野菊 ゲンノショウコ 名も知らない黄色の小さい花 帰化植物のブルーミストフラワー 加賀乃薊などが 今が…

朽ちた木っ端

湿った土の上に 重なって数年。 チェーンソーで切った 雑木の木っ端 軍手をはめた指で そっと裏返した。 現れたのは 白と焦げ茶の 力漲る木の造形だった。 人の感性と同じ数だけ 美しさの感じ方がある。 私は この朽ちた木っ端を見た瞬間 「おお!」と 心が…

輝かしい朝

9月27日 朝 太陽が 山の後ろから顔を出すと 数メートル先を隠す霧が 一気に消えてしまう。 そして 霧の置き土産の たっぷりの夜露が 色の変わり始めた葉っぱの先から ぽたりぽたりと 滴り落ち 足元の草は 靴の先を濡らす。 輝く緑 川のせせらぎ 道を走り…

質素な農具小屋

うちから8キロ離れた国道から 数メートル上った所にある 打ち捨てられた 小さな農具小屋。 欅が大きく枝を広げた影の下 錆色の小屋は 気持ちの良い秋風と光を受けている。 ゆらり ゆらりと揺れる欅の枝 紅い蓼の花は俯き加減 近くを通り過ぎる 車の音も遠く…

枯葉を並べる

どこからか飛んできた 枯れた葉を 一枚ずつ拾い集め 風化した椅子に並べる。 そして その 朽ちていく様を愛でるのは 毎年の秋の事だ。 枯れた葉の 緩やかなカーブ。 穴が空いたり 裂けていたりと 表情が豊かな秋の葉達だ。 赤い枯葉を見つけるのは 少し後だ…

黄色のキノコ

朽ちた葉の間に顔を出すキノコは 鮮やかな黄色だ。 朝の陽の光を浴び 控えめに輝いている。 川の水音 鳥の鳴き声を聴き 時折走る車の音に 轢かれはしないかと怯えながら ここがいいのだと 明るい黄色の傘を広げた。 初めて見るキノコに 今朝出会った。

茹で栗

もらった茹で栗を コロコロと器の中に。 大きいのやら 小さいのやら。 山の中の 栗の木の下 茶色のイガから 顔を見せた栗の実を 軍手をはめた手で 一つずつ拾い・・・ といった情景が浮かぶ。 それを アルミの大きな鍋で茹で 上手くいったかな?と 試しに一…

桜の木のスプーンとバターナイフ

私が毎朝使う スプーンとバターナイフは 桜の木で出来ている。 小屋の近くの山で 何年生きたか知らないが 薪用にと貰った 桜の木だ。 切り口から 甘い香りを放ち 燃やしても 小屋中に 香りは充満する。 その桜の木で 夫がスプーン フォーク バターナイフ等を…

カガノアザミ(加賀乃薊)

カガノアザミ(加賀乃薊) 空気はからりとした 心地よい一日。 窓から入り込む緩やかな明るさ。 この明るさは 秋の色だ。 淡いピンク色をした 糸のような花びら 沢山の蕾をつけた 背の高い野生の花。 カガノアザミ(加賀乃薊)は 小屋の周りに 群れている。 …

トンビが描く大きな円

18日の空 台風14号は 私の住んでいる小さな小屋を 痛めつける事もなく過ぎ去った。 非常に幸運な事だ。 強風雨が近づくと予想された 深夜の時間帯に 表では コオロギの鳴き声が盛んだった。 夜が明けて 小糠雨が降り続く間の 雲の切れ間から覗いた青空。 …

黒の桝目に若緑

大根(?)の芽 チャックの畑 チャックは 途切れる事なく 発芽用ポットに 何かのタネを蒔いている。 ハーブであったり 野菜であったり。 小さな発芽用ポットの土から 小さな双葉が出て それらが 並んでいる様は 幼いエネルギーの発露。 強い雨に打たれたら …

秋の早い夕暮れ

夕方 6時を過ぎると もう あたりは暗い。 「つい この間まで7時を過ぎても明るかったのに」 と 毎日思う。 山の暗闇を明るく照らす LEDの街灯。 この街灯の下で 最近は姿を見せない狐を スポットライトのように照らしていた。 元気でいるのか? 見上げれば…

紫蘇ジュース

作る工程は単純 簡単だが 毎年「面倒だなぁ」と 億劫に感じるのが紫蘇ジュース。 二抱えも 三抱えもある 根付きの紫蘇の葉をもらい 艶のある綺麗な葉だけを使う。 洗った紫蘇の葉の炊き汁に 砂糖とクエン酸を加えるだけ。 今年も6リットル出来た。 夏の汗だ…

秋の初め スダチの香り

朝晩の 寒いほどの冷気で 数日前から ストーブに薪をくべる。 半袖のTシャツの上に フランネルのシャツを着た。 うっすらと畳み皺のある軽いシャツ。 灰色の空と 頼りなげに風に揺れる芒の穂が 夏の盛りの 噴き出る汗の記憶を 忘れさせる。 知人がくれた 濃…

現の証拠 (ゲンノショウコ)

ゲンノショウコ(ピンク) 野生の花はどこからでも芽を出し そして 茎を伸ばし 葉をつけ花を咲かす。 憧れるほどの逞しさだ。 小屋の周りに咲き出した ゲンノショウコ。 「煎じて飲めばお腹の痛いのもすぐ治る。 だから『現の証拠』」 余りにも実利的な名前…

湯がいただけのインゲン豆

畑から もいで貰ってきた青い豆を 洗って 筋を取り 指でポキポキと折る。 塩を少しの湯で湯がき 深い緑に色が変わったら ザルの上にそのままで。 土の色をした四角の鉢。 インゲン豆を載せ 胡麻を指で潰しながら振りかける。 出汁と醤油で煮る事も オリーブ…

野ぶどうの黄色の葉っぱ

小屋の側 木の簡素なベンチの上。 朝霧が消えると 姿を現した 野ぶどうの枯れた葉っぱ。 まるで 撮って欲しいとでも言うように 台の上に 美しい姿で。 野ぶどうの青い実さえも まだ実っていないのに 群れた葉っぱが まだ青いままなのに。 一枚の小さな葉っぱ…

もう一つの世界

ザーザーと 怖い様な音を立てて 通り過ぎた夜の雨。 そして 灰色の空に 少しの青空が見える今朝。 小屋の側の白い鉢に たっぷり溜まった雨水は 数枚の枯葉を沈めて 波立つ事もせずに静かなもの。 溜まった雨水に映るのは 灰色の空でも 緑の葉っぱでもない 色…

経年劣化の働き者の鍋

今日 ついに鍋の蓋の「つまみ」が取れた。 母が使っていたのを 私が使い続けている 50年の友 ステンレスの厚みのある鍋。 夫が 固い木の枝を切り それをネジ釘でしっかりと蓋に留めた。 新しい「つまみ」はとても感じがいい。 北欧の雰囲気があるとは言い…

眩い夏の終わり

朝 小屋の扉を開ける。 眩い夏の終わりの 緑と光が目に飛び込む。 乾いた空気と冷気が心地よい。 夜露に濡れた 草は生き生きと。 咲き始めた ゲンノショウコの ピンクと白の花は いつも通りのかわいさだ。 小屋の前を走り去る 数台の車は 毎日 決まった時間…

モリアオガエル 爆睡中

モリアオガエル 半眼で 胸をふーふー膨らましたり 引っ込めたり そんなあんたは誰? 垂直の柱に落ちもせず 爆睡中。 私がそばを通っても 気にする風でもない。 アマガエルかと思ったが 大きすぎる。 ちょうど 手のひら半分ほど。 モリアオガエルという 木や…

メルカリで本を売る

舊約聖書 1954年刊 本を処分する時に迷うのが 「愛着のある本をどの様にして処分しようか?」だ。 ブックオフに持って行っても 古い本や 焼けやシミのあるのは まず相手にされない。 役所の支所のリサイクル場に運べば シュレッダーにかけられてお終いだ…

雨の一日

草の緑 葉の緑 長い雨に打たれて 青さが増した。 目から心に その青さが入り込み 雨に沈む心が 少しだけ跳ねる。 空は灰色で 山は白い靄に包まれる。 電線に止まり 私を見ているトンビが ゆっくりと 茶色の羽を羽ばたかせ 飛び立ち そして 遠くの高い杉の木…

小説「エデンの東」 ジョン・スタインベック著

ジョン・スタインベックと言えば「怒りの葡萄」 読んでいなくても 知っている人は多数。 スタインベックのもう一つの大作が 「エデンの東」である事。 それを知っている人は意外と少ない。 私が中学3年の時 学校の壁に「中学生のための映画会」の ポスター…

毎日の焚き火

夕方 涼しい風が吹く頃になった。 あの 厳しい夏が 遠い日の様だ。 今日の夕方も 小屋の北側の 石を積んだ焚き火場で リサイクルに出せない紙 草取りをした草 朽ちた木片などを焼く。 よく燃え始めた木片の上に まだ湿った草を置く。 白い煙がゆっくりと立ち…