峠行き(1)

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遠くに日本海が見える

 

これ以上の天気は望めない

と いう程の明るい日。

 

思い立って

日本海が見える峠に行った。

 

歩いて登ろうと思っていたけど

今日はそんな時間はない。

夫の愛車キャリーで

気ぜわしく 二人で出かけた。

 

ぐるぐると ヘアピンカーブを登りつめ

峠に着いたのは 

家を出て 40分後。

 

遠く日本海が望める分水嶺

何台もの車が止まり

楽しそうな家族の声が聞こえる。

 

小屋の周りの山は

やっと今が盛りに色づいたというのに

ここは すでに終わりに近づいていた。

 

高い場所から見渡す風景は

なんといいのだろう。

 

遠くに霞む日本海

歩いても行ける距離だ。

そう ここは鯖街道のど真ん中。

若狭で揚がった鯖を担いで

京都に運んだ歴史の街道なのだ。

 

幅が60センチ程。

その古い街道が山の中に残る。

 

振り向けば

遠く重なる山々の後ろに

比良山系が見える。

 

陽は西に輝き

明るいうちに下ろう。

時々

車を止めて 残りの紅葉を楽しむ。

 

途中で顔見知りの村の人が

峠に向かっているのに出会う。

そりゃあ 楽しみだよね。

この パノラマだもの。