霧雨の1日

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アケビ(木通)

 

霧の様な雨が降った一日。

 

濡れても大丈夫と思って

傘もささずに飛び出すと

髪の毛も シャツも

湿気でくったりだ。

 

暖かい小屋の中で

飛び回るカメムシ

炊きたての熱いさつま芋の鍋をめがけ

ダイブ そして 噴射。

「おお〜〜」

 

おいしく炊けたさつま芋を

水でジャブジャブ洗ったが

強い匂いは残り

食べるのを諦めた。

 

春に 柔らかい葉を出し

クリーム色の花を咲かせ

薄紫の実をつけたアケビ

 

厳しい夏と台風の風を受けて

濃い緑の葉っぱは穴が開いたり

茶色に焦げた。

 

強靭な蔓にくっついて

優しい雨のシャワーの下で

ゆらりゆらり

「気持ち良さそうだねぇ」