図書館の裏

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夕方

慌てて図書館まで

車を走らせた。

夫の愛車 軽トラである。

 

本を返し

そして予約本を受け取る。

キネマ旬報」2冊。

人口2500人程の村の

とても立派な図書館で。

 

表に出ると

あまりにも美しい

夕焼け空が目の前にあった。

 

暗くなる前にと 帰りを急ぐが

まあ いいだろう。

ローソンで

薄くて甘くて熱いココアを買い

図書館の裏の土手の階段を登った。

 

久しぶりだな。

私の期待を裏切らない風景。

 

広い川の向こうは比良山系。

その上に浮かぶ バラ色に染まりかけた雲。

そろそろ散り始めた

桜の紅葉した葉っぱが階段や土手に

吹き溜っている。

静かな華やぎだ。

 

雨で湿った 

簡素な木のベンチに座り

熱いココアを啜り

広がる景色を愛でる。

「ふー・・・」

 

帰り道にある

三つのキャンプ場は

何組ものテントが張られ

灯りが漏れている。

 

夕暮れに見る

テントの中の灯り。

小さな感動を覚えた。

 

うちの小屋の灯りが小さく見える。

 

さあ 帰ったぞ。

「ただいま〜」