ハンドメイド

Tさんの味

Tさんの家の物置小屋には 大きな冷凍庫がある。 150センチx50センチ 高さは100センチほど。 上に開く扉を開けると 中には様々な食品が冷凍されて びっしりと詰まっている。 餅 きゅうりのQちゃん漬け さつま芋の蔓の佃煮 蕗の佃煮 等々 これらの下に…

木炭紙のランプシェード

「二坪小屋」のランプシェード 「小屋」のそばに もっと小さい「二坪小屋」がある。 その名の通り 二坪ほどの空間で ここを訪れた人は なぜか「かわいい」と言う。 そこに吊るしてある照明の ランプシェードを新しくした。 木炭紙(デッサン紙)を 釣鐘状に…

夏用のカーテン 

冬用の分厚い二重のカーテンを やっと取り払った。 12枚のカーテンを3回に分けて 洗濯機で2度洗いする。 半年以上の汚れで 洗濯液は黒くなった。 窓ガラスの汚れも綺麗に落とし 白の木綿のカーテンを それぞれの窓に吊るした。 引っ越した時に 慣れないミシ…

雪が溶けると アケビの蔓が現れた

アケビの蔓 数日後に 雪が降るという天気予報。 今は 暮れに降った雪がどんどん溶けて行き 川の流れの水かさが増えて 茶色に濁った水が激しく流れている。 除雪に明け暮れた去年に比べると なんと 楽な日常だ。 雪が溶けると アケビの蔓と それについた葉が…

12枚の絵葉書

友達 知人から時々手紙が届く。 返事をすぐに書こうと思っても 便箋もハガキもない。 絵葉書はあるが 好きなのが残っていない。 パソコン スマホに頼ってしまっている結果だ。 暮れに年賀状を作った勢いで 絵葉書を作ろう。 パソコンに保存してある写真から…

「パリジェンヌの田舎暮らし」NHK Eテレ

NHK Eテレ「パリジェンヌの田舎暮らし」 小さな小屋に住んでいるので テレビもそれに合ったサイズの19インチだ。 その小さな画面のテレビで 私はたまたま出会った面白い番組のシーンを いつもズボンポケットに入れているスマホで カシャッと写真を撮る。 …

枯れた花と陶

「記憶」5(陶 枯れた花) 原っぱ 小屋のそば 道の脇 そこで見つけた 枯れた花。 花瓶に生けた花が 萎れてしまったのを 壁に吊るして乾かした花。 そんな枯れた茶色の花を 大事にとっておく。 カラッとした日は 枯れた花はカラッとし 雨の日は 繊細な細い茎…

やる事が溜まってくる

「記憶」3 (陶 紙紐) 台風後に 茶色に濁っていた川の水が 今日は いつもの透明な川に戻った。 速い流れに 川の鮎たちは 流されてしまったのではないか? その川面を 鳥が飛び去る。 空は厚い灰色の雲で覆われ 明日は雨だ。 チャックから貰った 2本の芽キ…

小さな陶の箱(2)「家」

小さな陶の蓋物が好きだ。 手のひらに載せると 少しの重さを感じる。 その重さに比例するだけの物語も。 地平線が見える草原に 箱のような小さな家。 そばには 気持ちのいい風を受けて立つ木があり サワサワと音をたてる。 鳥もやってきて 羽を休め 一声鳴い…

小さな陶の箱(1)「花畑」

明るい窓際に 手のひらに載るほどの小さな 陶の蓋物を置く。 「花畑」という名の陶の箱。 蓋を開けると どんぐりが二個入る。 まるで湯船に浸かっているようで かわいいのだ。 そして 蓋を閉める時の 軽いカシャっという響きが 何かを話しているように思える…

桜の木のスプーンとバターナイフ

私が毎朝使う スプーンとバターナイフは 桜の木で出来ている。 小屋の近くの山で 何年生きたか知らないが 薪用にと貰った 桜の木だ。 切り口から 甘い香りを放ち 燃やしても 小屋中に 香りは充満する。 その桜の木で 夫がスプーン フォーク バターナイフ等を…

素朴なクッキー

残り物で作った 素朴なクッキー。 少し固い目の 食感のいいのが焼けた。 大きな袋の底に残っていたチョコチップ そして オートミールと胡桃を刻む。 薄力粉 砂糖 ミルク キャノーラ油 ベーキングパウダー バニラ 卵黄 と 共に混ぜる。 固い目の生地を平たく…

一月半ばの今日

暖かくなると 天気予報で言っていたが 私はいつものように フード付きのコートを着て歩いた。 寒さ 冷たさはまだまだ続く。 一月の半ばの今日。 暮れにオチヨさんに貰った 栃餅 蓬餅 白餅を ついに食べ切った。 お手間入りの自家製餅。 大きくて 食べ応えが…

アラジンの靴みたいな灰皿

手のひらに載る程の 10センチにも満たない 小さな灰皿。 赤の顔料が埋め込まれた 刻まれた花と葉っぱ。 金色に光ってはいるが これは 銅かも知れない。 アラジンが履いていた様な エキゾチックな靴だ。 夫が物心ついた時から家にあり 今は 私が探し物をす…

成長した「アルプスの少女ハイジ」

新書版サイズ位の緑の本。 麻布の表紙だ。 水に濡れた跡がある。 本棚の隅に隠れた様に立っていた。 表紙を開ける。 「アルプスの少女 ハイジ」が成長し 娘になった頃の話だ。 額縁の様にページを囲む 植物の絵の なんと魅力的な事か。 長い序文の最後のペー…

トミコワールドの編物

「いらんかったら捨てて」 この辺りの奥さんが 私に何かをくれる時の口癖だ。 大根、白菜、小松菜・・・ 必ず「いらんかったら捨てて」 冬の雪で埋もれた畑では なんの農作業も出来ない。 だから トミコさんは編物をする。 椅子の座布団カバー マフラー 靴下…

朴の葉っぱとカウベル

朴の葉 Cow Bell スイスの高原で 牛が首に着けている鈴 カウベル。 広い空間で よく響く様に 厚い鉄でしっかりと 作ってある。 このカウベルは 友達のスイス土産だ。 かれこれ30年程前の。 今はすっかり錆び付いているが 大きな固い音は健在だ。 熊除けの…

黒の帽子

「DAISOのペーパーヤーン3個で さっさと作りました」 と、私より随分若い知人が言った。 褒めると「じゃあ、作りましょう」 と、さっさと作ってくれた。 普段は帽子を被らない。 ざっくりと編んだこの帽子。 風通しがよさそうで 夏にはいいんじゃないか? …