今日も相変わらず

 

表に出ると 余りの寒さに思わず背中を丸めた。

道路は濡れて 夜に雨が降ったのを知った。

北風は強く 人工林の杉の枝が大きく揺れる。

 

午後3時過ぎ 太陽が雲の合間から日が差し

心の中まで 明るい光で満たされた。

「青い空 白い雲・・・なんて素晴らしい日なんだ」

と ルイ・アームストロングも歌っている。

 

ちょっと 歩いた。

いつもの様に 渡り鳥のアイサが

私に驚いて川から飛び立った。

今日は4羽。

そして上を向いて 流れる雲をスマホで撮った。

風は止んだのに 天上の雲は姿を変え 

飛ぶ様に流れて行った。

 

夫が割った薪用の木を 

猫車で「小屋」のそばに運び そして積んだ。

きっちりと積まれた薪の様を見るのは良い。

1時間の薪の労働。

 

幸田文「木」を少しの時間を見つけては読む。

「木」への愛と観察の驚きの1頁 1頁だ。

霧雨の一日 針葉樹

雪がすっかり溶けて数日が経った。

そして緑の草や芽が現れた。

瑞々しい苔も 枯葉も 雪の降る前のままの姿で。

 

クリスマスローズの倒れた小さな芽は

今日はしっかりと立ち 葉を広げ

ムスカリの長い葉は まだ寝ている。

ミントの小さな葉を摘み

春キャベツのサラダに散らしたら

爽快な香りが立った。

 

もうそこまで来ている春。

行ったり来たりの足踏みをし

今日も灰色の空と霧雨の 冷たい一日だった。

 

幸田文「木」

杉 檜についての熱い想いを読む。

周りを杉 檜に囲まれて住んでいる私は

ひたすら 広葉樹を好み 

これらの針葉樹を 薪にしか思っていなかった。

改めて 周りの山 林を見回してみた。

針葉樹がいつもと違って見えるのは

気のせいだけではないようだ。

渡り鳥 本「天然ごはん」「木」

 

今日は霧雨の日。

水嵩が少し増えた川に棲みついている 

頭と背が黒く 腹部が白い鳥が3羽。

私が道を歩くと バタバタと羽音をさして飛び立つ。

調べてみると 渡り鳥「アイサ」ではないかと思う。

 

「天然ごはん」高橋博文著を読み終えた。

(転勤記者の台所)と副題がついたエッセイ。

「つい読まずにはいられない。

目から鱗の食いしん坊コラムと暮らしの発見」

と帯にみなみらんぼうが書いている。

それに 山歩き 山小屋の文も加わり

とても楽しく次々と読み進む事が出来た。

 

「木」幸田文著を読み始めた。

山の村に住んでいる私には 

とても身近に感じる木の生態を 

作者の優しく深い文で 楽しく読めそうだ。

栃餅 鯖のへしこ

栃餅

山の中の村の餅は 普通の白い餅と栃餅と蓬餅。

今は栃餅を作るのは限られた家だけだ。

栃の実を採り 皮を剥き 灰をまぶして灰汁抜きをし

それを蒸した餅米と一緒につく。

ざっと言えば簡単そうに聞こえるが

とても手間をかけた餅だと思う。

手間をかけても 「大事な餅米に加えて餅に」は

米の収穫の少ない土地の知恵だと推測する。

私の推測が正しいかどうかは分からないが。

 

ストーブの上に丸い焼き網を乗せ 栃餅を焼く。

砂糖と醤油の甘辛いタレを絡めて食べる。

ミルクコーヒーの様な色の餅は

酸味と渋味が微かにする。

 

鯖のへしこ

若狭湾に揚がった鯖を使って作る。

(多分、今はノルウェイ産?)

これを作るのは 今は限られた家だけだ。

塩がたっぷりの糠を 鯖に詰め樽に重ねて保存する。

 

鯖にたっぷりと付いた糠を綺麗に刮げ 切り

アルミホイルに並べて 網に載せてストーブの上で焼く。

焦げ目がつき 油が滲み出ると 皿にバラバラと移す。

塩味がとても濃いへしこは 

ご飯の上にほんの少しだけ載せて食べる。

滋味深く後を引く。

熱いお茶をかけて お茶漬けも美味しい。

 

私が食べた栃餅と鯖のへしこは

生徒四人の村の小学校の生徒達が作った。

勿論 名人の女性のサポートがついての事だ。

昨日 小学校で買い 今日の昼ごはんに食べた。

朝ごはん 2冊の本

                朝ごはん

 

毎朝 同じ時間に同じものを食べる。

今まで何回も書いているが 実にシンプルなものだ。

ミルク紅茶 カスピ海ヨーグルト 

蜂蜜とジャムを塗ったホームベーカリーのパン。

 

朝の太陽が日々高くなり

ガラス窓を通して差し込む光が テーブルに明るい。

マグカップに淹れた 熱いミルク紅茶から

立ち上がる湯気の様が美しく

スマホで写真を撮った。

 

図書館で借りた「じい 散歩」藤野千夜著。

余りにも面白く 少しの時間でも見つけて読んだ。

20年ほど前に芥川賞をとり 名前は知っていた。

藤野千夜の著作を他にも読んでみたい。

 

「天然ごはん」高橋博文著を読み始めた。

滋味深い 心に栄養を与えてくれるような文だ。

 

お天気は変わらず 氷雨が降ったり止んだりで

雪解け水と雨のせいで 川の水は増え滔々と流れている。

 

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hola bajaさんのブログで知りました。ありがとうございました。



天然ごはん―転勤記者の台所 | 高橋 博文 |本 | 通販 | Amazon



デコポン 冬の晴れ間

 

不揃い傷ありのデコポン

インターネットで買った事があった。

平たい段ボールで届き 箱を開けると 

確かに不揃い傷あり。

味は格別に良かった。

柑橘類は見栄えより 少し時間が経ったのが

美味しいとその時に思った。

 

スーパーにデコポンが並んだ。

シールを見ると熊本産。

海の見える丘で 太陽の光を浴びた

黄色の可愛い形のデコポン

そんな光景が浮かんだ。

 

今日は用事で山を降り 琵琶湖畔の街まで行った。

車の窓を開けると 吹き込む風は気持ちがいい。

青い空には雲ひとつなく 山の上には

たっぷりと積もった雪。

冬の晴れ間の 春の様な1日だった。

昼ご飯の一品 雪解け

芒の枯れた穂と葉が見えた

貰い物の高知文旦は 美しい明るい黄色の皮で

実はしっかりと固く 果汁はほのかに甘い。

その文旦の実を これも貰った生ハムで巻いた。

 

固めに湯がいたブロッコリーに 

スライスした辛味のある玉ねぎを加えて

フレンチドレッシングを回しかけた。

優しい塩味の生ハムと 文旦の甘さ

そして ブロッコリーの緑との相性の良さ。

ハルジオンを描いた細長い皿に載せ

昼ご飯の一品とした。

 

今日も一日 雨 雪 霙が降った。

前に降った雪が溶け始めると

その雪はザラメ砂糖のような粒状になり

その下の倒れたススキの穂が現れた。

周りは 動物達の足跡がにぎやかで

その形も溶け始めた。

夕方の5時半になっても まだ空は明るい。