雪の日の杉の人工林

杉の人工林は 深い緑色の塊だ。 春の明るい芽吹きの時 秋の輝くような紅葉の時 杉は暗く 全く面白みのない林の姿だ。 強い風が吹けば 地鳴りのような音をたて 杉林は塊となり うねるように動く。 雪の降る静かな日 杉の山や林は 粉砂糖の様に 白い雪を纏い …

雪は断続的に 降ったり止んだり

3月9日 強い北風で 雪が斜めに叩きつけられる様に降る。 とても 表に出られない。 断続的に降ったり 止んだり。 除雪車が朝方に通った。 大きな音を立てて 小屋の前を過ぎる。 夜には 屋根から 雪が滑り落ちる。 地震の様な音と響き。 1週間前には 杉の葉…

白く砕ける川の様

寒くて 冷たくて 雪が 強い北風に吹かれて 真横に飛んで行く。 雪と晴れ間が交互にやって来て あっという間に 1日が過ぎた。 晴れ間に 表に出て 浴びた太陽の光。 流れる川も明るく光る。 清冽な 朗らかな水しぶきをあげて 川は先へ先へと 急いで走り去る。…

雪の姿

溶けた後に 又 降った雪。 強い北風で横に吹く雪。 朝 目に飛び込んできた 軽くて薄い雪。 数日前までの 陽気に浮かれて 飛び出してきた 草の芽を そっと守る雪。 振り返した冬の日 と 言うより やっと 普通の2月の冬だ。 冬の初めに降る雪は 「ああ これか…

夕方の景色

暖かい1日だと 天気予報ではいうが うちのあたりは まだ雪に覆われている。 夕方の靄のかかる景色は 寂しくもあり 幽玄の風情もあり 中々良いものだ。 暗い鉛色の川の流れの音と共に 今日はこの一枚を皆様に。 それでは 又 明日。

雪から顔を出した緑

一日中降り続いた雨に 崖の雪は溶け始め 緑の苔 アカモノ ツツジ シダ 顔を出し ポトリポトリと滴が落ちる。 冷たい雨の中 傘をさし スマホを落としそうになりながら カシャリっと撮った。 その一枚を見ていただき 今日はこれで。

何も変化のない今日だった

朝寝坊してしまった。 屋根の雪は20センチ程。 たっぷりと載った雪で 重そうにしなる 木の枝。 夕方 4時ごろに 雪が止み 青空が見えた。 小屋の周りのあちらこちらを雪かき。 二時間。 昨日と同じ様な日だった。 暗くなってから カレーを鍋いっぱいに作り…

雪の晴れ間

何を急ぐのか。 北西から南東へと 雲の群れが 走る様に流れて行く。 雪の晴れ間の青空だ。 ただ 嬉しい。 夜になり 軽くて小さい雪が 北の窓を叩く。 目を覚ます明朝には 雪かきをした小屋の周りが 又 白い雪で覆われているはずだ。 去年の冬至の頃に貰った…

詩情豊かな南画の様だ

深夜に 屋根から積もった雪が落ちる。 ザーッ ドン。 秋にトタン屋根にペンキを塗った。 その効果はテキメンだった。 ペンキを塗っていない屋根は まだ 雪は積もったまま。 明日も良いお天気が続くと テレビの天気予報で言っている。 やり残した雪かきに精を…

今年 初めての雪の日

2月6日 まだ外は薄暗く ぬくぬくと温かい布団の中で聞く ゴトンゴトンという 除雪車の音。 窓のカーテンを引くと 目に飛び込んできた 白の世界。 40センチの雪が 屋根の上 車の上に厚い。 何もかも 白に覆われ 車のタイヤの音も 雪に吸収されてしまう。 …

緑の草と苔

七草の粥を食べる日は 毎年 雪を掘り 小さな芽を探す。 ある時は スーパーで買った 小松菜であったりする。 手のひらに載る少しの七草を 細かく刻んで 甘い香りの湯気のたつ 白い粥に放り込む。 さっと深い緑に色が変わる。 今年はまだ雪が積もらず 七草の幾…

シンプルな豊かさ

朝目覚めれば こちらも雪だった。 屋根の上に5センチほど。 空は吸い込まれそうな青で 屋根から滴り落ちる 雪解け水は 朝日を浴びて光り輝く。 「美しい・・・」 昼前に 空は灰色に変わったと思うと 強い風に雪が吹かれて行く。 冷たい冷たい4月の始め。 …

三月半ば 雪の日

3月13日 夕方 寒い 寒い。 3時くらいまで青空だったのに。 その後 急に空が暗くなり 北風が強く吹き出した。 そして 小雪が激しく降り出し やがて 目の前がホワイトアウトになった。 時は三月半ば。 気分は春で 雪の降りしきる中を 私は帽子を被り お散…

冷たい雨の日を過ごした

雪が消えた土から ひょっこり頭をもたげて登場。 「やあ フキノトウじゃないか!」 まだ皮を被った小さな小さな 香りの固まり。 赤い実をつけたまま 雪の中で眠っていた ヤブコウジ。 冷たくしとしと降る雨が 積もった雪を溶かし 去年の枯れた草に 目覚めの…

「今日も小雪の降りかかる」

2月17日 「汚れっちまった悲しみに 今日も小雪の降りかかる 汚れっちまった悲しみに 今日も風さえ吹きすぎる」 汚れ始めた周りの雪は 今日降った雪で それは美しい白の世界に戻った。 中原中也の 「汚れっちまった悲しみ」 を思い出すには充分だ。 「汚れ…

灰色の世界

日本列島がどこも寒くて冷たい今日。 私は一日の殆どを小屋の中で過ごした。 そして夕方 外の空気を吸いに 温かいダウンコートを着て 近くを歩いた。 相変わらずの カワガラスは川の上を弾丸飛行。 表に置き忘れた雑巾が 固まって氷の様になっていた。 こん…

深夜に浮かれた

温州みかんのケーキ 冷たい雨が降り続いた一日。 用事で近くまで出かけた以外 小屋の中で過ごした。 こんな日は おやつのストックを作っておこう。 小さな温州みかんのケーキ。 たっぷりとシナモンとナツメグを 振り入れる。 焼き上がりにスコッチと杏ジャム…

冬のコアジサイ

花のない季節に 茶色の枝を揺らして 強い北風に打たれている コアジサイ。 そんな姿が美しい。 運転する車の窓からは 見過ごしてしまう。 せめて私だけでも 春への期待に満ちた まだ芽吹かぬ 葉っぱの喜びを愛でよう。 今日も 屋根から落ちた雪を せっせと谷…

一ヶ月振りの雪かき

2日降り続いた雪が終わった。 さて 一ヶ月振りの除雪だ。 強い北風で びゅんびゅん飛んで行った雪。 除雪ブルドーザーが何回か通った。 私は雪かきダンプで 山盛りの雪を 何回も往復して谷に捨てた。 小屋のまわり 車のまわり。 しばらくすると汗が滲む。 …

赤ワインの紫蘇ジュース割り

夜の間に積もった雪は 屋根の上で10センチ程。 それから どんどん降り続け 昼には40センチ程になった。 白い雪がぴゅーぴゅー音のする 強い北風に吹かれた。 おとなしく小屋の中から 降る雪でも眺めていようか?。 こんな日は 熱々の飲み物で体も心も温…

冷たい雨の日は苦手だ

細かい雨が一日中降っていた。 冷たい冷たい雨だ。 屋根からポツリポツリと 落ちている雨だれが 首筋に落ちるショック。 おー ブルブル。 まだ山の中や田んぼには 厚い雪が残ってはいるが 5時を過ぎても明るいのは とても嬉しい。 冷たい雨でも 鳥達は忙し…

ホッとしている私の心

明るい太陽に照らされた 冬の楢林の山。 葉の落ちた樹々。 鹿が歩いていないかと 黒い物が動いていないかと 私はじっと山に目を凝らす。 水をたっぷり含んだ雪が 椿の枝から 大きな音をたてて落ちた。 驚いて振り向くと 枝がゆさゆさと揺れていた。 あちらこ…

私の「大きな幸せ」

(カラー写真) 雪に囲まれた冬の幸せ。 それは 空気の清らかさ 冷たさ。 温かい飲み物の カップから上がる湯気。 ストーブに燃える薪の パチパチという音を聞きながら ウトウトと居眠り。 深い皿にたっぷり注がれた 熱々の具沢山のスープ。 数え上げれば切…

雪の上の足跡

この足跡は誰だ? 鹿なのか 犬なのか? 誰も歩いていない雪の上に 一列に続く足跡。 私も真似して 横に大きな靴の跡を付ける。 今の深夜に どんな動物が 私の足跡の横を 歩いているのか? 「さあ、一緒に歩こう」

今日も雪かき

1月4日 昼ご飯の後から 5時過ぎに暗くなり始めた頃まで せっせと雪かきに精を出した。 胡桃とシナモン ナツメグを たっぷりと入れたケーキが とてもおいしく出来た。 これでおやつも水分補給も怠りなく。 ストレッチで体をほぐし 夕ご飯をおいしく食べ 「…

重い雪

1月2日 京都から車で1時間。 膝から上まで雪で埋まるなんて 屋根に50センチの雪が載っているなんて この目で確かめないと 信じられないだろう。 朝暗いうちから タイヤチェーンの 大きな音を響かせながら 小屋の前の道路を 除雪ブルドーザーが通り過ぎ…

知的な雪の世界

朝 カーテンを開けた窓から見える景色は それはゴージャスなものだ。 山の樹々に 粉砂糖を振りかけた様な白黒の世界。 流れる川まで暗い鉛色。 「冬は苦手だ」と言う人でも この雪の知的な世界の美しさに 溜息をつくのではないか。 雪かきに精を出した後 薪…

ついに降った雪

(カラー写真) 天気予報の通り 朝目覚めれば雪だった。 途切れる事なく降り続け 屋根の上に40センチ程積もった。 そして 今も降っている。 除雪車が2度 うちの前の道を往復した。 まだ暗い早朝に 大きな音をたてて 通り過ぎる除雪車。 私も負けずに 赤と…

カフェラテとチーズケーキ

大阪 ビルの一階のカフェ。 喉が渇いた。 ここで一服しよう。 カフェラテを頼むと ラテアートを施されて出てきた。 細長いケーキと一緒に。 ガラスのカップに浮かぶ ブーゲンビリアみたいな花。 「壊れても知らないぞ」 と 熱いラテをすする。 随分前 スター…

鳥の声も川の流れる音も

鉄錆色の花をまとった杉 見上げる山の 落葉樹、広葉樹の間に ぽつりぽつりと針葉樹が見えるのは とてもいいものだ。 でも 小屋の周りは杉の木ばかり。 冬でも夏でも変わらない。 鉄錆色の花をまとった杉に 鳥が飛び交ってはいるが 好物の実のならない杉の木…