淡いピンクと灰色の雲

山の中の 川筋に沿って村がある。 そんな所に住んでいる。 空が狭い所だ。 降る様な星空も 月の移行も 雲の流れも その狭い空に描かれる。 梅雨の強い雨の合間の ほっと出来た日だった。 遅い日暮れに ドアを開けて表に出ると 北西の空に 淡いピンクと灰色の…

ひつじ雲は「明日は雨」のお知らせ雲

夕方 6時前に見上げた空に 一面に広がるひつじ雲。 それが 西から東へと流れる様は 雄大という言葉しか浮かばない。 ひつじ雲は 「明日は雨」のお知らせ雲。 小さな島国に降る雨が 優しい雨であるように。 見上げた空に 頼んでみても 聞いてはくれないだろ…

霧の日

霧の朝。 色のないモノクロの世界は奥深い。 霧が動くたびに 景色の表情が変わる。 一日中 小糠雨が サラサラと降り 葉っぱの落ちた木々の 山や林が 黙している閑かな世界。 扉を開け表に出ると 北に広がる 灰色の空に 白い靄が山に沿って登って行く。 スマ…

hearth and home

蓬莱山 今日は いつもと違う道で帰ろう。 信号を左折せずに 直進し 細い旧道に入り そして 真っ直ぐに西に続く道を走る。 右手にゆったりと現れる蓬莱山。 夜になると ロープウェイの明かりが 美しく輝く山。 滋賀は どこにいても 山か湖が見える。 山の向こ…

夕焼け雲 24日

窓の外が 燃える様な色だ。 ドアを開けて 外に出る。 「カシャリッ」 スマホのボタンを押す。 そんな美しくも 怖い様な夕焼け雲を お届けして 今日はこれで。

琵琶湖東岸から(2)

琵琶湖東岸から(比叡山を望む) もう少し 北へ歩こう。 カイツブリが プカリプカリと浮いている水面を 左に見て。 冷たい空気が気持ちいいな。 湖畔に置かれたベンチに座って 向かいの西岸の 山並みを眺めよう。 ここに来れば いつもそう思うが 「暗くなる…

琵琶湖東岸から(1)

琵琶湖東岸から 琵琶湖大橋上の風速は7m。 私が運転する軽のジムニーは 橋の上で フラフラと 風に押されて 「怖い 怖い」 荒い波の上で カイツブリの大きな群れが 上に下に 揺れている。 琵琶湖の風情溢れる内湖にも カイツブリ。 晩秋の琵琶湖には 必ず小…

温泉の山 黄色の楓

毎年こんなに紅葉が遅いかな? と 小屋の周りを見回す。 インフルエンザの予防注射を受けに 「ミッドタウン」の診療所に行ったついでに 村の温泉の山まで行った。 この温泉のある周りの山は 広葉樹が多い。 あそこはどうだろう? 診療所から車で数分。 ぐる…

吸い込まれそうな青い空

見事な秋晴れの日。 吸い込まれそうな 青い空。 サイクリングのグループ 2台の観光バス 何台もの車。 うちの小屋の前を走り過ぎるのは 紅葉を見るため? 赤や黄色に 木の葉の色が変わるのは もっと先の事だ。 道路の脇に吹き溜まった 黄色の葉っぱ達。 見え…

暗い景色の中で見るライトの光

夕方の 淡いピンク色の雲の間から 数日前まで 細い三日月だった月が 半月の顔を覗かせている。 強い北風が止み 冷たい空気が気持ちいい。 5時になると もう辺りは暗く 遠くから響いてくる エンジン音に気がつき振り向くと 二つのヘッドライトが近づいてくる…

広い空間に吸い込まれる音

タイチさんの家の前の 広いススキの原。 ここもタイチさんの土地だ。 綺麗好きで キッチリ屋のタイチさんは このススキを一年に一回 スッキリと刈る。 「村の鍛冶屋さん」で買った よく切れる刃をつけた草刈機。 キーンキーンと刃が石に当たる音。 背の高い…

赤い錆色のペンキ

青い空に雲が浮かび 又 ある時は雲ひとつない 見事な青空の一日だった。 風はすっかり秋の冷たさで 空気はからりとしていた。 光はススキの穂を輝かせ そんな穏やかな秋日和。 台風が近ずいているニュースと この明るさとの落差。 夫が屋根のトタンに 赤い錆…

26日 思わず撮った一枚の写真

JR電車の窓から 電車に乗っている時に 窓の外を真剣に眺めている人は そう多くはないだろう。 私もそうだ。 夜汽車の時も 昼間の時も ぼんやりと流れる風景を見つめている。 そんな私が 思わず写真に撮った一枚。 琵琶湖の上を 親が子供を引き連れて 浮かん…

北西の空から南西の空へ

「おお 何と美しい雲だ」 あわてて小屋に駈け入り カメラを持ち さあ 撮るぞと思えば もう 形が変わっている。 のんびりとした 綿みたいな白い塊。 刻々と変るその雲の姿から 上空の大気の激しさを感じる。 北西の空から 南東の空へ。 形を変えながら 流れて…

水田の中の空

「ミッドタウン」への途中 水がはられた田んぼ。 畦で区切られた 水に映る土手の葉桜の木や 山の姿 今日の美しい青空の 逆さまの世界。 ツバメが飛べば 田んぼの水に その姿を捉え 夜の優しい風に 水が揺れれば 月も揺れる。 山からの水をはった水田。 そこ…

いい一日の終わり

1月21日 夕方 今朝は朝焼けだった。 周りを取り巻く霧が 淡いピンク色に染まった。 毎朝聴いているNHKFMの音楽番組。 「このディスクジョッキーは どうしてこんなに朗読が下手なんだろう」 とか 言いながら朝ご飯を食べる。 一週間前に炊いた甘い金柑は …

穏やかな山里の彩り

大雪の後 お天気が続いたり 小雨が降ったりした。 雪の量が こそっと減り 生活がとてもしやすい。 今日も 気持ちのいい夕方だ。 淡いピンクに染まった雲。 防災無線から聴こえる 「夕焼け小焼け」の曲。 冬は4時半 春と秋は5時 夏は5時半に。 姿を見せな…

ふかふかの冬布団

朝晩 ストーブに薪をくべ始めて随分になる。 なのに 布団が薄い夏布団と毛布だけだったなんて。 冬の布団を出した。 ふかふかの冬布団。 暖かい布団にもぐりこんで 眠る事の出来る幸せ。 質素だが3度のご飯を 美味しく食べる幸せ。 雨露をしのげる小屋のあ…

思想する人

気分がいい 実に。 青い空に白い雲が流れている。 葉っぱも出ていない 合歓の木が 枝を空に向けて広げている。 「気持ちがいいなぁ」なんて。 この豊かな眺めに色がなかったら? 白と黒の世界であったなら? 私の心を幸せにする事は出来ないだろう。 豪雨の…

大津市 雲は 下から見る方がずっといい。 飛行機の窓から 白く輝く綿みたいなのを見た時 そう思った。 青い空の下をのんきそうに 又、ある時は忙しそうに 流れて行く雲。 今日も 夜空はキーンとして 星はクリアに輝いている。 暗い空に向かって息を吹くと 白…

空気が気持ちいい午後

「ピーピー」と鳴くと 少し離れた所から 「ジージー」と応える。 「ピーピーピー」と鳴くと 「ジージージー」と応える。 空気が気持ちいい午後。 作業の手を止め 一点を見つめ 鳥の声を聴く。 ジージーなんて変な声。 シジュウカラ? 何を応えてるの? 窓の…

今日

気温はそう高くはないが 湿度はたっぷりの 今日。 一年中マスクをしているケンジさんが ゴミを焼いている。 私の問いかけに ゼーゼー言いながら 答えてくれる。 「悪い事をしたな」 夏らしい雄大な雲が ゆっくりと流れて行く。 暗くなってから 雷が落ち 雨が…

バニラアイスの様な月

午後6時 スプーンですくって食べようか? 暑さの残る夕方に。 銀の器に乗っている バニラアイスの様な月。 涼しい風も吹いて ほっとする 日暮れ時だ。

バラ色の雲

午後5時過ぎ 木曜日は大津市瀬田行き。 雪の中を 朝9時に出発。 いつもの用事は終わった。 野菜が残り少ない。 買わなければ。 小松菜、人参、ジャガイモ キャベツ、玉ねぎ、ブロッコリー・・・ 野菜は大事だ。 どんな大雪になるのかと 心配しながら 4時…

Destination 

青い空を東から西へ まっすぐな雲を従えて 飛行機が飛んでいく。 一日に何回も。 どこの空港から飛び立ち どこの街に降りるのか。 飛行機の中でキャプテンが話す 「destination」という言葉は 旅をしているんだという 実感がわく。 そして目的地である行った…

昼の月

午後2時半 雪の日の モノクロームの世界は 時折響く鳥の声だけだ。 窓の外に横殴りの雪が 音もなく 厳しく荒れている いつもの冬。 青い空に 薄い雲が流れて 後ろには 昼間の半月が浮かぶ 明るい今日。 冬の陽の光は 体も心も軽くする。 いくら 風が強くて…

飛行機雲

午前11時40分 一日に何回も 私の頭上を 白い線を描いて 飛び去る飛行機。 夜は チカチカと 光を瞬かせて 闇の中をゆっくりと 移動する。 南の空を 東から西へ。 どこから飛び立ち どこに行くのか。 昼も夜も 視界から消えるまで 見つめていても 飽きない…