2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

かわいい形のクッキー

焼き上がったクッキー。 簡単なレシピでさっと作る 素朴なお菓子だ。 黄色のホーローの蓋物と 深めの陶の器に盛る様に入れる。 丸くてぷっくりした形に 胡桃の欠片を載せたクッキーは 程よく焼き色がつき かわいいなと思う。 齧れば 柔らかく 胡桃の実の油が…

月の光に導かれ

28日 午後6時半 買い物からの帰り道。 暗い山の細い道を走る 私の車を照らすのは あの白い丸い月だ。 手が届きそうに すぐそこで 輝いている月。 停車した私を 追い越して行った車。 テールランプの赤い光が ゆっくりと消えた。 エンジンをかけ 私の車も…

川の流れる音

川のそばに住んでいると いつしか ざーざーと流れる音が 聞こえなくなる。 こういうのを 耳が慣れるというのだろう。 夜 布団を被って眠りにつく時 深とした暗闇の中で 川の流れる音が聞こえる。 そして いつの間にか 寝入ってしまうのだ。 夢を見よう。 川…

枯れた花達

花のない季節でも 周りを見渡せば 地味な姿で立っている。 雪が溶け始め 現れた土と同じ色の枯れた花達。 ポキポキと折れば 気持ちのいい感触が指に伝わる。 コアジサイ ブルーミストフラワー シュウメイギク ユリ それぞれが 少しずつ違う茶色で そして そ…

一雨ごとに 雪の層が薄くなる

1月21日 16時半 「春のような日」だとニュースは言う。 でも 私は 毛糸のマフラーを 首に巻き カワガラスが鳴く 川のそばの道を歩く。 顔にあたる 冷たい空気の清々しさ。 青空に白い雲が浮かんで 今日は良い日だ。 一雨ごとに 雪の層が薄くなり 雪解け…

灰色の日

ウツギの枯れた実 雪と雨の灰色の日。 灰緑色の 毛糸の帽子を被り 外に出る。 コローの絵の灰緑。 アイルランドのアラン編み。 私が そんなふうに 思っているとは誰も知らないだろう。 どこにでもある 普通の毛糸の帽子。 ビービーと鳴きながら 川面すれすれ…

鮮やかな赤のミニトマト

鮮やかな赤の小さなトマト。 実を 指で摘み 口に放り込み 奥歯で噛み締める。 弾ける食感と 甘酸っぱい野生の味。 送られて来た箱に 菜花 キャベツ ほうれん草 八朔 そして ミニトマト。 温暖な地で 太陽の光をふんだんに浴びて育った。 ざぶざぶと水で洗い …

朝の光の中

カップから立ち昇る 熱いお茶の湯気が 強い朝の光の中で 柔らかく輝く。 小屋の中の 見慣れた朝のテーブルの上。 こぼれたパン屑を払い これから始まる今日を 後 一杯のお茶を飲みながら思う。 窓の外の 屋根から落ちる 雪の滴りを見ながら その透明な輝きを…

巣ごもりの一日

朝 カーテンを開けると 北風に吹かれて 雪が横流れに降っていた。 屋根に積もった軽い雪。 煙のように舞う。 小屋の前の道路は たまに走るバスのタイヤの跡が消えない。 軽い雪は 歩くたびに 靴の周りでふわりふわり。 車に積もった雪を落とすと それも ふわ…

素朴なクッキー

残り物で作った 素朴なクッキー。 少し固い目の 食感のいいのが焼けた。 大きな袋の底に残っていたチョコチップ そして オートミールと胡桃を刻む。 薄力粉 砂糖 ミルク キャノーラ油 ベーキングパウダー バニラ 卵黄 と 共に混ぜる。 固い目の生地を平たく…

いつもの散歩で思った事

今日も昼間に 雨が降った。 毎日 同じように時が過ぎ いつもの様に 動き 考え 特に 変わった事もない。 新コロナで 私は外出する事に臆病になった。 そして 仕方がないのに 心が文句を言っている。 カバンにお菓子とお茶を入れ JRの在来線の電車に乗り 窓の…

松ぼっくりと私

「ん・・・?」と 私は立ち止まる。 枯れたシダに引っかかった 枝のついた松ぼっくり。 見上げた空に 松の木は見当たらず どこから やって来たのか。 そして いつから ここにいるの? 強い北風の吹いた日に 高い松の枝から離れ 空を舞いながらの 短い旅。 小…

一月半ばの今日

暖かくなると 天気予報で言っていたが 私はいつものように フード付きのコートを着て歩いた。 寒さ 冷たさはまだまだ続く。 一月の半ばの今日。 暮れにオチヨさんに貰った 栃餅 蓬餅 白餅を ついに食べ切った。 お手間入りの自家製餅。 大きくて 食べ応えが…

見事なツララ

氷柱(ツララ) ぽとり ぽとりと 清らかな伏流水のツララから 溶ける雫。 山の上から 地の中を流れた水が 辿り着いたところがここだ。 誰もが声を上げる。 「わあ これは見事だ」 透明なとは こんな事を言うのだ。 なんの混ざりけもない氷。 持ち帰り 夏にグ…

枯れた花のセピア色

ブルーミストフラワー 若い頃 それは もう随分前になるが 枯れた花 ドライフラワーを 好んで飾っていた。 スターチス バラ ストック どんな花も 最後には壁にぶら下げて よく乾けば 大きな広口のガラス瓶に入れた。 その嗜好は今も残り 道を歩いていても 枯…

灰色の空の下

まるで 考えて立っているかの様に 幹を 程よく曲げ 枝を捩っている柿の木達。 北から吹雪いた雪を受け止める。 灰色の空の下 何かを話しているように立っている。 それは 私の心に届くのだ。 立ち止まった私は 腕を組み 枝を抜ける風の声を聴く。 灰色の日は…

凍った一日

温泉に行く途中 九日。 仕事場の花瓶の水が カチンカチンに凍った。 花瓶の花は 氷に捕まり びくともしない。 表のバケツの水も凍った。 バスタブの蛇口から 湯が出ない。 シンクの蛇口からは 温かい湯が出るのに。 辺りは凍ってしまった。 「温泉に行こう」…

凍った雪に閉じ込められた杉の葉

昨日 雪の道を歩いた私の足跡が そのまま残っていた。 スノーシューズのソールの模様。 そして アスファルトの道は 凍ってツルツルと滑る。 夜の間に どっさりと雪が降るものだと思っていた。 朝 窓から見えた空は 青く輝き 表に出ると キーンとした鋭い空気…

静寂な風景

お正月に降って黒ずんだ雪が 夜に降った雪で 又 白く覆われた。 雪を踏むと バリバリという音。 谷にかかる橋の上は 凍ってツルツルと滑り 顔にあたる風は とても冷たい。 気温が下がって来ているのだ。 杉の枝に乗っかった軽い雪が 強い風で 白い靄のように…

雪の中から 枯れた花

雪の中から 顔を出す 細い茎と枯れた花。 白い紙に 焦茶色でさっさと描いた様だ。 首を傾げて じっと耳を澄ましている。 ざーざーと流れる川の音を 聴いてる様に見えないか? 空は暗い灰色 細かい 湿った雪が 風に吹かれて 私の顔にあたる。 そんな時に 道を…

胡桃のケーキ

ブラウニーではなく 胡桃のケーキ と このレシピの人は言う。 それ程沢山の刻んだ胡桃と たっぷりのココアパウダー。 美味しいに決まっている。 柔らかいバターをよく混ぜて それに 砂糖と卵。 小麦粉 ベーキングパウダー ココア 刻んだ胡桃 バニラ。 四角の…

元旦の朝

2021年1月1日 朝 大晦日から降り続いた雪。 やっと山の向こうから 顔を出した陽の光で輝き なんとも清々しい元旦の朝だ。 今年はどんな年になるのだろう。 今日は何にもしなかった・・・と 後悔するような日を作らないように。 それだけを心して 毎日を過ご…

明けましておめでとうございます

「明けましておめでとうございます」 新コロナや災害 政治不信の2020年が過ぎ 2021年が明けました。 どんな年になるのでしょう。 萎える気持ちを期待と希望で持ちこたえ 今年も日々過ごしたいと思います。 どうぞよろしくお願いします。 _________…