カガノアザミ(加賀乃薊)
空気はからりとした 心地よい一日。
窓から入り込む緩やかな明るさ。
この明るさは 秋の色だ。
淡いピンク色をした 糸のような花びら
沢山の蕾をつけた 背の高い野生の花。
カガノアザミ(加賀乃薊)は
小屋の周りに 群れている。
手を伸ばせば
棘のある茎や葉っぱで傷がつく。
ひと茎を 軍手をはめて ハサミで切り取り
砂色をした花器に挿した。
花の姿を整える事など
決して許さない強さを持つ
そんな花だ。
18日の空
台風14号は
私の住んでいる小さな小屋を
痛めつける事もなく過ぎ去った。
非常に幸運な事だ。
強風雨が近づくと予想された
深夜の時間帯に
表では コオロギの鳴き声が盛んだった。
夜が明けて
小糠雨が降り続く間の
雲の切れ間から覗いた青空。
そこに
トンビが大きな円を描いて飛んでいた。
それだけの事だが 嬉しい。