雪虫(ユキムシ)

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「あっ、雪虫・・・」

 

水灰色の5ミリ程の虫。

ふわふわと綿毛の様に飛んでいる。

 

初雪が降る前に現れるので雪虫

 

自然豊かな山の中に住んでいると

豪雪、豪雨、台風と

災害にはことかかない。

 

そして動物との陣地取り。

虫達との闘い。

 

ある日突然

蟻が小屋の中を行進する。

大きいのも小さいのも。

 

黒い蜘蛛が風呂場の壁にへばりついている。

コオロギが所かまわず飛び回る。

 

蟻も蜘蛛もコオロギも

2週間程でピタッと消える。

 

今は

小屋の中を縦横無尽の飛び交うカメムシ

せっかく作ったシチューの中から

茹で上がったカメムシを見つけた時の失望感。

 

時期を問わずに現れる

大きなムカデだけは

火鋏で挟んで表に退散いただこう。

布団の中で噛まれるのは絶対に嫌だ。

 

沢山の足に茶色く光った体。

「ムカデよ

ビジュアルが大事なのは知ってるだろ」

野菜のクレープ

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チャックの小屋に滞在中の

スイス人のカミル。

そこに

フランス人のポーリンが合流した。

 

ポーリンはとても料理が上手だと

カミルは嬉しくて仕方ない。

 

そのポーリンが作った「野菜のクレープ」

薄焼きクレープじゃなく韓国のチヂミの様だ。

中々の出来だったので私も作ってみた。

 

野菜は冷蔵庫にあるもので。

玉ねぎを入れたら甘くなり

人参やブロッコリーを入れたら彩りがいいのでは?

 

玉子と小麦粉、水を入れてさっくりとかき混ぜる。

少しのチキンコンソメパウダーをパラパラと。

そこに

さっと湯がいた人参と

ブロッコリーを加えてよく混ぜる。

 

熱したフライパンにキャノーラオイル。

玉ジャクシでクレープの素を軽く一杯づつ

そっと流し入れよう。

表裏を焼いて出来上がり。

 

湯がいたじゃがいも。

オリーブオイルで焦げ目を付ける。

塩、胡椒を忘れずに。

オリーブオイルの魔法で

どんな料理も一味深くなる。

 

忙しい時でも

残り少ない材料でさっと出来上がる。

 

ありがたい。

停電の為に

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21号台風で

三日間の停電を経験した。

 

当たり前だった夜の明るさが

ろうそくと懐中電灯の灯りだけになり

暗闇がこれほど難儀な物だったのかと知った。

 

そして

これからも起きるであろう停電の為に

発電機を備えるべきだと思った。

しかし

発電機は時々使わないと

いざと言う時に役に立たない。

 

では

ケロシンランプはどうだ?

Amazonで調べると

アメリカ製、ドイツ製、中国製

選ぶのに困る程売られている。

しかし

これはガラスのほやが

灯油のすすですぐに黒くなる。

これでは明るさが求められない。

 

やっぱり

ろうそくと懐中電灯だと言う事になった。

太いろうそくを沢山と

電池切れを心配しないですむ程の沢山の乾電池。

 

停電など忘れてしまう程

長い間経験しなかった。

 

今日は一日雨。

見上げる黄色や赤い葉っぱは

どれも傷ついて

それはそれは気の毒な風情だ。

山の中に

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山仕事をしている「弟君」の

チェーンソーの音が聞こえる。

毎日、少しずつ音が遠ざかる。

 

「しゅっとした男前」さんによると

「弟君」は潔く木を切るらしい。

 

チェーンソーにオイル

お弁当にお茶。

色々な物を担いで目的の木まで

急な山道を歩いて行く。

 

「りんどうが綺麗ですよ

ずらーっと咲いてます」らしい。

 

うちから見上げる山の中に

りんどうが群れていたり

キノコが静かに佇んでいたり

黄色や赤に染まった葉っぱが

はらはらと舞い落ちたり。

 

熊に出会えば大変だと

私は山の中に入らなくなった。

それはとても

勿体ない事だと思っている。

幸せな時間

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午前9時

 

車で出かける時に

右に見える大きな欅。

隣の集落のシンボルツリーと私が呼んでいる。

 

「行ってきます」

「ただいま」の木だ。

 

琵琶湖まで下る。

毎週の大津瀬田行き。

 

見渡す景色が白く霞んでいる。

琵琶湖にぷかりぷかりと浮かぶ

晩秋の使者カイツブリの群れ。

 

紅葉も見ないうちに

台風で葉っぱが飛んでしまった

メタセコイアが並ぶ。

 

田畑の広がりと籾殻から立ち上る煙。

 

週に一度の琵琶湖岸のドライブ。

幸せな時間だ。

ずっしりココアケーキ

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ココアのケーキを焼く。

 

胡桃を包丁で細かく切る。

刃先から伝わる胡桃の感触。

 

ココアはバンホーテン

バンホーテンのココアパウダーの魔法。

これだけで濃厚で上等なお菓子になる。

 

まずは玉子から。

材料を全部混ぜて

大きなパウンド型2個に残さずに入れる。

ゴムベラで残さずすっきりとね。

最後に大きな胡桃を飾ろう。

 

190度で40分。

ずっしりしっかりと焼き上がった。

 

おやおや 

昼前に友達からチョコレートケーキが届く。

横浜のこってりとした深い味わい。

 

映画「バッファロー ’66」で

問題児のビンセント・ギャロが飲むホットチョコレート

 

首にマフラーを巻き

上着を一枚足す頃の

こってりとした濃厚なココア味。

 

これ等は

心に沁みとても美味しい。