蕗の薹(フキノトウ)
フキノトウが出ている!
小さな蕾は
柔らかい衣のような薄皮で包まれて。
淡い萌黄色の衣だ。
形といい 色といい
これは やはり
日本の植物の顔をしている。
いつもなら
雪の下で眠り 雪解けを待ち
やっと3月の終わりに顔を出す。
どうだろう
思いもかけない
雪のない冬の日差しは?
苔の間から顔を出す
逞しいエネルギーの塊。
「山川異域 風月同天」
別の場所に暮らしていても
自然の風物は繋がっている
日本の長屋王が唐に送った
1000着の袈裟に刺繍されていた
「山川異域 風月同天」
これに心を動かされた鑑真和尚が
日本行きを決意したとか。
その8文字が
重慶への日本からの支援物資の箱に書かれていた。
中国の交流サイト ウェイボーで話題になっている。
国家対国家はいがみ合っていても
民間交流、姉妹都市の交流は
それを飛び越えて行く。
空を見上げると
青い空に白い雲が流れている。
それを眺め 遠くて近い国を思う
私は感傷的だろうか。
いやいや そうではない。
毎年 砂漠から舞い上がった砂が
遠路はるばるやってくる。
そんな 親しい間柄ではないか。
教養は人を結びつけます。 https://t.co/jp2inofPCm @afpbbcomさんから
— 平野啓一郎 (@hiranok) 2020年2月2日
図書館で定期購読している雑誌がある。
料理の器が良いので
それを見る為にだけ この本のページをめくる。
今回は料理読本の付録がついていた。
「この器がいいなあ」と
4、5枚コピーを取るはずが
70枚近く、全部をコピーしてしまった。
「ほうれん草の黒酢ナムル」
なるほど、醤油とごま油だけじゃない。
黒酢を加えるのか。
「パプリカのおかか和え」
パプリカを焼いてもよしだ。
「春菊のアーモンド和え」
アーモンドの代わりに
くるみでも美味しいだろう。
目新しい料理ではないが
作り方が簡潔に書かれている。
マンネリに陥りがちな
日々のおかずの一品に役立ちそうだ
と パラパラと読み進む。
かつて 味噌汁と焼いた目ざしを
日々の食事として食べていた人がいた。
そこまで行くには 修行が必要だ。
うちの食卓にのぼるおかずは
一汁二菜位で十分だと思っている。