失敗山菜料理を三品

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92才のオチヨさんを

ちょっと車で家まで送ったら

山ウドやウコギ、蕪のぬか漬けを貰った。

 

山ウドの葉っぱは

軽く小麦粉をまぶし油炒め。

本来なら天ぷらという所だ。

 

山ウドの茎は皮を剥きさっと湯がいて

味噌、砂糖、酢、そして山椒の葉っぱを

すり鉢でゴリゴリ。

和える。

 

ウコギ。

これはまるでお茶の葉っぱの味と食感だ。

さっと湯がき、ざくざくと切り

醤油、砂糖と鰹節で和える。

 

ほんの少し前までの事。

春に出た山菜を干したり、ぬか漬けにしたり

塩漬けにしたり。

それを冬のお惣菜にする。

雪に埋もれた家の中で

癖の強い山菜を毎日食べるのは

仕方がないとはいえ味気ないものだっただろう。

 

山菜は小さな鉢にほんの少し。

それだからおいしい。

 

失敗作の出来の悪い山菜料理を

見せるのは大変気が引ける。

 

「どうぞ、一口」

と勧められないだけでも幸いだと思って頂きたい。

活字を見ると・・・

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私の住む所はかつての村で

人口は約2500人。

限界集落のモデルの様な所だ。

 

そんな村の中心地

私が「ミッドタウン」と密かに言っている所に

立派な図書館がある。

 

私はここで映画雑誌や美術雑誌等と共に

活字本、つまり、小説やエッセイ、評論みたいなのを

毎回借りて読んでいる。

 

春の日差しと風が

余りにも気持ちがいい日々。

活字を見ると、ほらね、居眠りが始まる。

 

芽吹きの葉っぱの木漏れ日の

キラキラと影も楽しい5月の始まりだ。

「ありがとう、チャオチャオ」

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「時の経つのは速いな

 寂しい、とても寂しい」

と、ポーランド人のジャグァッシュは言う。

 

チャックの畑のボランティアとして

2週間滞在する予定を、後、2週間延ばし

ついにここを離れる前の日。

余程、ここが気に入ったのか

何回も「寂しい」と言う。

 

チャックのレクチャーを聴きに

琵琶湖まで行ったり

福井の若狭湾が遠くに見える峠に登ったり

バスに乗らずに10キロ程の山の道なら歩いたり。

 

ヘルマン・ヘッセ内田光子

オペラの当て合いっこやアンジェイ・ワイダ

ギュンター・グラスや難民の話など。

日本の山の中の小屋でこんな話をするなんて

思っても見なかっただろう。

 

今日

チャックの車に乗り

「ありがとう、チャオチャオ」と帰って行った。

おやおや、目が潤んでいたよ。

 

東京から上海へフェリーに乗って、

香港、ベトナム、インド、オーストラリアへ。

そしてトルコからギリシャを経てポーランドへ帰る。

出来れば

ブラジルとチリにも行けたらなぁ。

 

iPhone片手に

世界中を歩いている若者はどれ程いるのだろう。

私は本でも、映画でも、音楽でも

"Home - Coming "物語が好きだ。

 

勿論、サイモン$ガーファンクルの

“Homeward Bound"も大好きだ。

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www.youtube.com

Homeward Bound(家に帰りたい) 

「アジュガです」

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アジュガ

 

「ああ、驚いた」

春の花は突然花開く様な気がする。

 

昨日も歩いた道のそばに

淡い紫の花の群生。

 

暖かい陽の光を浴びて

背筋を伸ばす。

 

淡い紫の衣をまとい

静かに並んで私を見ている。

 

お喋りは似合わない。

 

「名前は?」と尋ねると

小さな声だけどハッキリと

アジュガです」と答えた。

一番美しい樹々の姿

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芽吹きの季節は心が騒がしい。

 

ポケットやカバンに入れたカメラを

ごそごそと取り出し

日々変わっていく山の色を

全て取り込みたいと

シャッターを押す。

 

欲張って何枚撮っても

もう一度見直す事などないのに。

 

後少しで

淡い緑は濃い緑に変わる。

ほんの短い間の一番美しい樹々の姿を

心に目に焼き付けなければ。

灰汁抜きの灰はぱらぱらと

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干し蕨の歯ごたえと

濃くのある味わい

そして

日なたの香り。

 

一度その味を経験すると忘れられない。

 

 旬の時にほんの一束程を採る。

 天ぷらにしたり

 重曹で灰汁をとってから

 おひたしにしたりする。

 

ふと

今年は干し蕨を作ろうと

それはそれは沢山摘んだ。

 

洗い桶に山盛りの蕨。

ストーブの灰を二掴み。

上から熱湯を回しかけ冷める迄そのままに。

 

湯が冷めた桶を覗いて驚いた。

あの新鮮な蕨がずるずるに変わっている。

 

その話をトミコさんに話すと

「そんな事したのか!

 灰はぱらぱらでいいんや」と笑われた。

 

次は灰をぱらぱらと・・・

いいお天気を願ってよく乾かした蕨。

揚げと一緒に醤油味で炊こう。

それはきっと

日なたの味がする。

琵琶湖への愛を語りたい

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琵琶湖西岸 北 新旭野鳥観察センター

 

もう一度

琵琶湖への愛を語りたい。

 

先日、チャックのレクチャーで行った

新旭の野鳥観察センター辺り。

そこは湖西の北。

 

湖岸も、生えている樹々も

人の手は入っていない。

もしくはそれに近い。

 

美しい樹形

それが強い風に倒されていても。

そして

その樹々の下に春の草が花を咲かせている。

 

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霞む対岸の山。

穏やかな湖面に映る樹々。

「おお、コンスタブルの世界だ!」

 

滋賀県の半分は占めているだろう琵琶湖。

この湖があるから不便であり

だから開発の進み具合が遅かったり。

 

真っ当な風景を見たい時

自然が残された水辺に

水鳥が集うこの場所へどうぞ。