トミコワールドの編物

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「いらんかったら捨てて」

この辺りの奥さんが

私に何かをくれる時の口癖だ。

 

大根、白菜、小松菜・・・

必ず「いらんかったら捨てて」

 

冬の雪で埋もれた畑では

なんの農作業も出来ない。

だから

トミコさんは編物をする。

椅子の座布団カバー マフラー

靴下 帽子等々。

 

その一部か二部かは知らないが

私のコレクションになっている。

 

毛糸で編んだものは

セーターでも靴下でも

少しもっさりした感じのが

私の好みだ。

「もっさり」なんて

トミコさんは気を悪くするだろうか。

 

冷たい冬の足元を

暖かく包む毛糸の靴下。

洋服一枚分のぬくもりの

軽い毛糸で編んだマフラー。

 

貰う時にやっぱりトミコさんは言った。

「いらんかったら捨てて」

 

とんでもない。

「弟君」も夫も私も

トミコワールドのファンだ。

カケスと狐

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雪の上に

足跡を残しても

中々顔を見せない動物達。

 

兎かも知れないと思っていたら

それはカケスだった。

 

思っていたより大きな鳥だ。

うちの小屋の周りを

ウロウロ歩いたり 飛び回ったり。

餌のカメムシを探しながら。

 

雪が降ってから

姿を見せない狐が

「来てる、来てる」

と 夫が喜んだ。

 

夜の窓から表を見たら

道路脇にちょこんと立っていた。

 

車が走らない夜の道路。

狐はゆっくり のんびり

何を考えているのか?

 

カケスは黒い羽を広げて

私の前を横切って行く。

 

「おっ」と驚く私を

からかうかの様に。

熱々水餃子

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今晩のおかずは

鯖の煮付けにしよう。

梅干しと厚く切った土生姜を

甘辛い醤油の中に入れ

コトコト炊いて

鯖に照りがつけばよい。

湯がいた小松菜と

温かい豆腐と共に鯖を盛り

煮汁をかけよう。

 

と、思っていたら

「弟君」がやって来た。

 

晩ご飯を食べて行くかと聞くと

「すいません」

あ〜、食べて行くのか。

 

予定変更で水餃子を作る事にする。

 

強力粉を湯で捏ねる。

よく言われる耳たぶ位の柔らかさに。

 

合挽き肉と小松菜、人参、玉ねぎ

そして 生姜。

全部みじん切り。

醤油と胡麻油をたらす。

 

延ばした皮に「弟君」が具を包む。

沢山の餃子を熱湯の鍋に放り込む。

ユラユラと鍋の中で揺れる白い餃子。

 

白の器に熱々の水餃子。

麺つゆにチリペッパー 

酢と胡麻油の付けだれ。

 

粕汁に大根の酢漬け。

白い器に盛られた白い水餃子。

何と!テーブルの上は白一色だ・・・

 

湯がいた餃子を齧ると

熱い肉汁がほとばしる。

4時間で出来る家

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Google画像より

 

私の住んでいる所は林業を生業とする村だ。

60〜70年程前に植えられた杉や檜の人工林が

伐られ事もなく暗い林を作っている。

 

たまに間伐された杉はチップに加工されるだけ。

日本中の荒れ放題の竹林も同じだ。

何とか使い道がないものか。

林業家でもない私までもが考える。

 

BBCのサイトで面白いものを見つけた。

 

BBC「4時間でつくる小さな家」

フィリピンは今や大変な住宅危機に直面している。

そこで 一人の若い企業家が 

地方の竹を使って家を建てる事を考えた。

それもほんの数時間で。

 

フィリピンはアジアでも

急激に人口増加の問題を抱えている。

その為の家がもっと必要だ。

 

耐久性のある建築材として加工出来る

多量の成長の早い竹がある。

 

若いエンジニア/企業家が

たった4時間で組み立てられる

コンパクトで機能的なプレハブの家を考えた。

勿論 加工した竹が材料だ。

 

記事の最後にこう綴られている。

彼のアイデアはフィリピンの家不足の答えになるか?

そして 世界に通用するだろうか?

__________________________

この記事を読みビデオを見て

日本の復興住宅や簡易住宅等に

このアイデアはとてもいいヒントになると思った。

 

日本には放棄された竹や杉が大量にある。

林業の再生にも繋がるのではないか。

 

BBCのサイトです。

是非、動画をクリックして見て下さい。

www.bbc.com 

灰色の世界

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日本列島がどこも寒くて冷たい今日。

私は一日の殆どを小屋の中で過ごした。

 

そして夕方

外の空気を吸いに

温かいダウンコートを着て

近くを歩いた。

 

相変わらずの

カワガラスは川の上を弾丸飛行。

 

表に置き忘れた雑巾が

固まって氷の様になっていた。

 

こんな日は

小屋の前を走る車も少ない。

 

私の住む村は

雪が降ったり

氷が張ったりする日は

眠った様に静かで

控えめな自然の音が響く

灰色の世界になる。

やる気満々の杉

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鉄錆色の杉の葉

 

2月に入って一週間。

 

「もう 1メートルも積もる様な

雪は降らないだろう」

と 集落の人に会うたび

そんな話が出る。

 

そうかも知れない。

杉の葉が鉄錆色に変っているもの。

 

すくっと伸びた杉の林。

とげとげした杉の葉。

あの鉄錆色は杉の葉の雄花の色だ。

 

土はまだ雪に覆われていても

杉は雄花の花粉をまき散らす時を

今か今かと待っている。

やる気満々の杉。

 

春はもう遠くに見えているのだろう。

ジャムのクッキー

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毎度のいかにも芸のないホームメイド。

 

そして

毎度のおやつの甘い物がなくなり

夕ご飯準備と同時進行で

クッキーを作った。

それ程簡単に作る事が出来る。

 

今回はバター、マーガリンの代わりに

キャノーラ油を使い

砂糖の量を減らした。

 

焼いている時に小屋に充満する

バターの香りがないのが寂しいが

経済的にも体の為にも

いい所はある。

 

天板に並べた丸い生地に

箸の先でくぼみを作り

そこにジャムを載せる。

 

少し加えたレモン果汁の酸味と

一つまみの塩。

振りかけたシナモン。

甘みにしまりが出た。

 

ミルクでも お茶でも

ミルク紅茶でも コーヒーでも。

 

琺瑯とガラスの蓋物に収まった

その姿も私は好きだ。

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友達の要望でレシピを載せます。

 

  180度 15分〜17分で焼く。

 

薄力粉   300グラム

砂糖    150グラム→130グラム

バター   150グラム→キャノーラ油 90cc

卵黄    3個

牛乳    大さじ 4・5

ベーキング 小さじ 1・5

 パウダー

塩     ひとつまみ

柑橘類の果汁 

 ボールで捏ねるだけ。

 

  生地に載せる物。

   ジャム

   シナモン