白い霧

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ドアを開けて外に出ると

白い霧が周りの景色を包んでいる。

 

昨日の夕方から夜

何台もの車が

うちの前を通り過ぎたのは

この霧のせいだったのか?

 

車で30分程の峠。

その峠の下に広がる雲海。

プロ アマに関わらず

写真を撮る人に人気のスポットだ。

 

私の周りを包む白い霧。

向こうに透けて見える山。

こんな日は山の頂きを包む様に

雲海が広がっている。

夜に陣取り 朝を待っての撮影。

 

太陽が顔を出すと

すーっと消えてしまう

魔法みたいな白い霧。

 

急かされる様に

一日が始まるというわけだ。

りんご ジョナゴールド

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ジョナゴールド

 

スーパーの果物売り場に並んだ

リンゴの赤い色。

 

紅玉とゴールデンデリシャスの子供

ジョナゴールド

 

フジの様に甘くなく

そしてしっかりとした食感でもない。

 

紅玉の酸っぱさと

ゴールデンデリシャスの柔らかい歯触り。

まさに両親の特徴を受け継いだリンゴだ。

赤い色も少しだけ紅というのもかわいい。

 

新鮮なうちはそのままで

その後は煮たり 焼いたり。

 

少しの小麦粉をはたいたポークを

厚い鋳物のフライパンで

こんがりと焼き

その後でスライスしたリンゴも焼く。

 

ペルーの岩塩の少しの甘さと胡椒の刺激。

それを感じながらのこんがり焼けたポーク。

甘く焼けたリンゴの付け合わせ。

 

簡単な料理だが味は中々のものだ。

初冬の明るい灯火の下で食べる

甘く焼けたりんごも。

家の風格

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タイチさんの家

 

私の住んでいる集落には

400年経った家がある。

くず屋葺きの屋根を

トタンで覆ったトミコさんの家だ。

 

太い柱や梁もその当時のまま。

襖が開けにくい等の狂いもなく

どっかりと建っている。

 

そんな家々の中で

ひと際目を引くのが

タイチさんの瓦屋根の家だ。

 

大きく広い屋根の上に

ちょこんと突き出た小さな屋根。

囲炉裏や釜戸の煙の吐き出し口として。

今は使われていないこの小さな屋根が

家に表情を与える。

 

綺麗に整えられた庭木

若狭式庭園と言われる石庭

そして

大きな屋根の上の小さな屋根。

 

家にも風格 品格があるのだと

この家を見るたび思う。

役割があっての実のなる木

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栗の木

 

集落の家の周りに

梅、栗、柿の木が

必ず植わっている。

 

私にとっては

ただの実のなる木。

 

それが

この辺りの人達にとっては

とても大切な木であった事に

気がついたのは最近だ。

 

梅は梅干しに

栗はおやつに

柿もおやつと渋柿は干し柿に。

閉ざされた雪の季節の食の為。

 

買い物が困難だったかつての日々の

それぞれの役割 実用があっての実のなる木。

 

そして

村の人は近所の柿が

どれくらい甘いかまで知っている。

 

庭先には雪の季節を除けば

花が満開でこれは仏壇の為。

 

必要なものの殆どが

家の周りで手に入るように代々受け継がれ

四季を通じて庭や畑を彩る。

 

雪の中に立つ柿の木に

一つ二つ残った赤い実さえも。

小屋作り 峠は越えた

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自作タイル

 

私は10坪のワンルーム

小さな木の小屋に住んでいる。

それは靴を脱がなくてもいい

土間の小屋だ。

 

もう一つの 畳が4枚程の小さな部屋

それを夫が建て始めたのは去年の秋の終わり。

やっと9割程出来上がり。

その一部の経過報告をしよう。

 

「後一息、峠は越えた」という所で

床の真ん中に20枚の自作のタイルを貼った。

 

小さな空間なので

タイルは邪魔にならないかと思った。

が、建てるのは夫だ。

口出しはしないぞ。

 

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私は内側の壁として針葉樹合板を張り

白のペンキを塗った。

夫の作った窓から裏の杉林が見える。

これが雑木林だとどんなにいいか。

 

雪が降るまでに出来るだろうか?

友達が遊びに来る日までに出来るだろうか?

 

「いやいや、もう少し。

 9割までは出来てるよ」

 

完成報告をするのを楽しみに

今日はここまでとしよう。

水たまりの中の空

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夜に雨が降り

朝には青空という日が続く。

 

朝の散歩中に見た

水たまりの中の空。

 

そして

昼間の明るい日差しが

なんと気持ちのいい事か。

 

台風で倒れかけたままの柵。

気になっていたのを修理した。

野ブドウやアケビの蔓が絡まった柵。

チョキチョキと蔓を鋏で切り

燃やす場所まで運んだ。

 

薪用に割られた木を

薪の棚に積んで行く。

何回も往復する。

 

最近は

こんな雑事に追われて一日が終わる。

日暮れがどんどん早くなる。

冬に入る前になんとかしたい。

 

そして

小屋の内も外も

少しはこざっぱりとなったら

やっと小さな仕事場に

心を落ち着けて籠れるというわけだ。

感動過多の私の夕時

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時々言っている事だが

うちにお菓子やパンが無くなっても

片道40分車で走らなくては

手に入らない。

 

そんな事で

面倒だなと思いながら

ホームベーカリー用に

小麦粉やイーストを計ったり

ケーキを焼いたりしている。

 

マサコさんがくれた大きな梨を

厚くスライスして

生地に埋め込んだケーキ。

梨の果汁と歯ごたえが残った。

おいしい。

 

テーブルに並んだ

オレンジと黄色。

ここに

赤い葉っぱなどを置いたりはしない。

 

豊かな秋の色。

 

感動過多の私の夕時だ。