シャクナゲ(石楠花)

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午後2時

 

住む人が

いなくなった家へと続く

山の坂道。

 

そこを

十歩程上がった所。

 

ミツバツツジ

淡いピンクの花が

群れているその奥に

シャクナゲ

たっぷりと豊かな花をつけている。

 

このシャクナゲの事を

村の誰かに話すとしよう。

 

「ああ、あれはな・・・」

と、話は続くに違いない。

 

どこそこの家の角の柿は甘柿。

あの山の裾に沢山の実をつける

木いちごの木がある。

黄色い実だ。

関電の鉄塔に続く山道では

松茸が採れた。

タラの芽はあの杉林の裏。

葉ワサビは・・・

 

覚えきれない程のそういった話。

 

冬場に食料が不足した

当時の知恵の名残りなのか。

 

今聞くそんな話は

懐かしさと郷愁に

変わってしまった。

 

新しいベンチ

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表のベンチが

みすぼらしくなった。

 

そこで

夫が「ピカピカ」の椅子を

チェーンソーで

ざっと作った。

 

脚は松の木で

座る所は杉。

 

去年の暮れに

隣の集落の神社から

貰った松の木。

 

80年近くの年輪を重ねた松は

想像以上に

沢山の材がとれた。

 

まずは

ベンチに姿を変えてもらおう。

 

近くで育った杉と松。

私より長い間生きた木。

 

大小5つの椅子が出来た。

 

心地いいこの椅子に

どうぞ

座りにおいでよ。

 

チャックの畑レポート

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29日

 

雪が

まだ残っていた頃。

チャックは友達の助っ人と

雪を掘り起こし

土を耕し種を蒔いた。

 

腐葉土

牧場から買った

牛糞を鋤き混んだ

栄養たっぷりの土。

 

久しぶりに畑を覗いたら

豆は芽を出し

蔓が空に向かって

伸びていた。

 

白い布で覆われた畝。

その中で密になった葉っぱを

間引いたチャック。

二つかみ貰った。

 

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柔らかい間引き菜

小松菜。

 

新玉ねぎのスライスと共に

塩とごま油で食べよう。

明るい陽光

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午後2時

 

猛練習のかいがあり

ウグイスの鳴き声は

おなじみのものになった。

 

よく響く大きな声で

「ホーホケキョ ケキョ ケキョ」

 

キセキレイ

警戒の鳴き声を放つ。

 

ゴイサギが1羽

川から雄々と飛び立つ。

 

私が好きな

カワガラス

相も変わらずせわしげに

弾丸飛行。

 

明るい陽光

そして

冷たい北風の日。

大阪城公園行き

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大阪城ホールから

 

子供の頃

大阪城が見える所に住んでいた。

 

家からも

小学校からも見えた。

 

友達とブラブラと歩いて

遊びに行った事もある。

 

環状線の電車の窓からは

錆で赤茶けた砲兵工廠の

建物群が見えていた。

 

何十年振りだろう。

26日に

大阪城公園に野暮用で訪れた。

 

荒れ地に雑草がはびこっていた砲兵工廠跡は

埋まる様な緑の森に変わり

高層ビルの並ぶ

ビジネスパークになっていた。

 

空を見上げると

飛行機がひっきりなしに降りてくる。

 

子供時代も

空を見上げると

伊丹を飛び立ったり

伊丹に帰ってきたりする旅客機が見えた。

 

あーあ

感傷的になってしまったよ。

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砲兵工廠 (Googleより)

山桜

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午前9時

 

雨の朝

慌ただしく車を出し

細い山道を

くねくねと下る。

 

山桜の淡いピンク

若緑の樹々

赤い芽吹きの葉っぱは

すぐに緑に変わるだろう。

 

朝もやが

山肌を登って行く。

 

急ぎの私も

思わず車を止める。

 

「どう見てよ、

 たった一週間程のこの姿」

 

誰彼に自慢して回りたい。

シロモジ(白文字)

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シロモジ

 

数年前

山の中から引き抜いてきた

小さくて細い

木の子供。

 

「シロモジです」と言ったかどうか。

 

ちゃんと根付いたが

大きくならない。

 

やっと芽吹いた

少しの葉っぱは

鹿のおやつになったり。

 

今年の雪に埋もれて

弓の様にしなった枝。

 

雪が融けたら

どうだ

幹も枝も

見違える様に伸びて

若い葉っぱは

柔らかく開いた。

 

蜜蝋色の小さな花が

輝いて揺れて

溢れんばかり。

 

見上げる様に背が高くなった木。

 

風で倒れない様に

支柱を立てた。