鳶の羽 夜の涼しさ

 

「小屋」の上 山の上 原っぱの上 川の上

私の周りを いつもくるりと旋回していたり

電信柱の上から 私を見ていたりするのが鳶だ。

 

曲がった嘴を持つ風体に似合わない

綺麗で 可愛い声で鳴く。

 

川沿いの道の脇で目にしたのは 鳶の羽。

草の上にひらりと 落ちていたその羽は 

続く日照りで 乾燥した破れ傘の様をしていた。

 

今日の昼間は 「小屋」の中の温度計では31度だった。

表に出ると 微かに風がそよいではいるが

ムッとする熱気で 何をするにもやる気が失せた。

 

夕方4時になると 山陰に太陽が隠れる。

空気が冷んやりと変わる。

日陰の下 歩いてポストまで手紙を投函しに行った。

 

夜は 夜露が落ち 窓から冷気が入り込む。

昼間の暑さが信じられない。

本当に贅沢な事だ。