一年に一度の旬のおかず

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寒い 寒いと言ってるのは

私だけなのだろうか?

 

知らない間に

顔を出した春の使者 ツクシ。

 

淡いベージュの 端正な面持ち。

若者か老人か

どちらにも見える 年齢不詳の風采。

 

左の手のひらに 掴めるだけ摘んだ。

サッと洗ったツクシの

ハカマを取り 指で二つに折り

砂糖 醤油 酒でサッと炒り煮にした。

油揚げと共に。

 

甘辛い醤油味は

ご飯に本当によく合う

一年に一度の旬のおかずだ。

石の上の小さなドラマ

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林の中の 大きな石を

くるりと包む ふかふかとした苔。

 

手のひらで押さえると

穏やかに反発する。

 

ユリ科の葉が 苔の中から覗き出

高い枝から 杉の茶色の丸い種が

苔の上に バウンドして落ち着いた。

 

静かな 林の中での

石の上の小さなドラマ。

 

観客のいない所

独白で演ずる 植物達。

この植物は何なのか?

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この植物は一体何なのか?

大きな葉っぱが

思い思いに広がって

ちょっと行儀も悪い。

 

杉の林の中で

ポツリ ポツリと大きな芽を出している。

 

これは大きくなるぞ・・・

と 覗き込む。

 

どんな花を咲かせるのか?

覚えておこう 

暖かくなったら 見にくる様に。

 

又 やって来た寒くて冷たい日だった。

真冬に着ていた

フード付きのコートに

首にマフラーを巻いた。

 

キセキレイ

大きく 元気な声で鳴いている。

卵を抱く日はもうすぐそこに。

 

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ふっと「あの植物はジキタリスでは?」と思い調べました。

やはりそうでした。

私はジキタリスが大好きなのです。

花が咲く頃に忘れずに見に行こうと思います。

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Google画像より

 

いい加減な茶巾絞り

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95歳 現役の人生を送るオチヨさん。

 

たった2キロの道を車で送ると

必ず 野菜や漬物を私に持たせる。

 

私が断っても 頑として引かない。

そんなこんなで 

立派な紫芋が入った袋を持って帰る。

 

耐熱ガラスの器に

程よい大きさに切った紫芋

砂糖と一つまみの塩

シナモンと湯。

 

それを電子レンジでチンする。

 

柔らかくなれば マッシュし

いい加減な茶巾絞り。

上に胡桃の欠けら。

 

ガラスの蓋付き器に容れる。

なんと 可愛いではないか。

爽やかな香り高いミントティ

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10年ほど前に

小屋のそばに植えたミント。

驚く程に 繁茂せず

いつも一定のスペースを保っている。

 

それは

私が 料理 飲み物へと

常に摘んでは 使っているからだろう。

 

温かいジャガイモに

自家製フレンチドレッシングを回しかけ

上にミントを千切って散らしたり

 

シチュウやスープに

千切ってトッピングにしたり

 

温かいミントティ

冷たいミントティ

 

柑橘類を絞り

千切ったミントを加えて飲んだり。

 

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さて 寝る前に

ミントの茎を3、4本

マグカップに入れて

熱い湯を注ごう。

 

深夜にNHKFMから流れる

若きビートルズの曲を聴きながら

爽やかな香り高いミントティを飲もう。

寝る前の儀式の様なものだ。

梅の花 春の雪に震えている

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「やっと咲きましたよ」

と 会う人ごとに話したい。

 

小さな梅の花

 

枝に沢山の蕾をつけ

まだ 咲き始めたばかりの

初々しさだ。

 

5枚の花びらに 同じ色のしべ。

やがて

花びらが散り 葉が茂り

小さな青い梅が実るはず。

 

香りも微かなその花は

小鳥が休んで鳴くために

灰色の空に枝を張り

灰色の空から落ちてくる

春の雪や 霙に震えている。

京都 月餅屋の水無月

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抹茶水無月

 

京都三条木屋町を上がった所。

老舗の和菓子屋が並み居る京都で

本間物の和菓子を真面目に作って来た

と 私が勝手に思っている店。

「月餅屋」

 

その月餅屋の 抹茶水無月を一棹。

抹茶色のういろうの上に

寒天で固めた エンドウ豆と栗。

小細工なしの 品のいい姿。

 

ナイフで切り分け 白の皿に載せる。

指で掴み ガブリと食べたい所だ。

 

熱いほうじ茶と共に フォークで食べた。

淡い甘みは後口がいい。

 

京都の和菓子は 甘みが淡い。

 

月餅屋の「若鮎」は 夏の楽しみ。

求肥は卵 砂糖 小麦粉の生地に包まれ

姿はシュッとした若鮎。

 

色 姿 淡い甘み。

京都の和菓子は

はんなりとした風情がある。