マムシとナムアミダブツ

f:id:URURUNDO:20171125235409j:plain

通称 まむし

 

春の芽吹き 秋の紅葉。

この頃は

歩いても 運転中でも

心がわくわくと騒いでくる。

 

黄色や赤や茶色の葉っぱが

風で舞って散っている今の季節。

私一人でこんないい目をしていいのか?

 

マムシと呼ばれる

車の離合もままならない道。

春に小熊がひょこひょこと走っていた道。

 

ナムアミダブツの坂道。

 

そのどれもが

秋の終わりの美しさだ。

 

この秋を見に今日友達がやって来る。

「どうぞ堪能して帰っておくれ」

京都往復

f:id:URURUNDO:20171125000422j:plain

伏見区醍醐 山科川

 

雪の融雪剤「塩カル」の威力たるや

それはすごいものだ。

 

車の底を錆でボロボロにする。

ガタガタの山道を走っていると

ゴロンと落ちる事もあるそうだ。

 

今年も錆び止めをしてもらいに

京都山科の修理工場まで行って来た。

無駄な抵抗だと思いつつ。

 

待ち時間に

山科川の遊歩道を歩く。

 

京都に住んでいた時

何回となく自転車で走った遊歩道。

こんなに綺麗な所だったかな?

こんなに空が広かったかな?

 

 

f:id:URURUNDO:20171125002121j:plain

八瀬

 

往きは琵琶湖の見える湖西道路で

帰りは八瀬経由で。

 

東山沿いに車を走らす。

南禅寺から北白川へ。

 

どこも車と人で溢れている京都。

寄りたいと思っていた所も素通りだ。

 

京都の紅葉は今が盛りで

八瀬で見上げた比叡山

これから色が変わっていく。

 

青空が広がっていた京都は

大原を過ぎると小雨に変わる。

 

馴染みのある灰色の空を目指して

後30キロだ。

人気者の柿の木

f:id:URURUNDO:20171124001004j:plain

 

酒屋さんの側の渋柿の木は

こう見えて

中々の人気ものなのだ。

 

赤い実をたわわに実らせているのが

いかにも秋の風情を醸し出しているのか。

写真を撮る人の心を掴む。

 

景色が雪で白く変わる頃

この赤い実は枝に二つ三つ。

それが又いい被写体になる。

 

沢山の干し柿

軒先に吊るされる事も無くなった。

この柿の木は

自分の人生の展開に驚いているみたい。

 

さてさて

今日もいいカメラを持ったグループが

この柿の周りでシャッターを切る。

 

「それでは私も」と車から降り

ズボンのポケットから

カメラを取り出し

その中にまじって2回

シャッターボタンを押した。

ピーピーと鳴く鳥達

f:id:URURUNDO:20171122221356j:plain

 

木々の間から

ピーピーと鳴き声がする。

あちらこちらから。

 

黄色の葉っぱはもう落ちてしまい

赤いのは益々深みを増した。

 

枝だけになってしまった木々が山を覆う。

 

あの木々の間を

ピーピーと鳴く鳥達が

枝から枝へと飛び回っているのか。

 

赤い実はもう無くなったはず。

山の中で

どうしているの?

 

大きなMの看板

f:id:URURUNDO:20171121233740j:plain

じつに広くて高い空間。

真っすぐに国道が南北に走る。

ビルもなく

細い道もない。

 

しかし

殺風景な国道の町並みではない。

 

こんな所が

私の住む集落の人達が言う「街」だ。

 

大きなスーパーマーケットが出来

道の駅が出来

音響効果のいい文化会館が出来ると

沢山の人達がそこに車で集まる。

 

狭い日本だが

ここはまるでアメリカの田舎の様だ。

 

マクドナルドの大きなMの看板もある。

玉子の配達

f:id:URURUNDO:20171121002051j:plain

午後4時15分

 

ヤマケンさんは

うちのずっと奥の集落で鶏を飼い

その玉子を道の駅で売っている。

 

村のお得意さんには配達してくれる。

うちもチャックもお得意さんらしい。

 

村人の中には

コメリの餌をやってるのに地玉子やない」と

うるさい事を言う人もいる。

 

でも

鶏小屋で土やミミズをついばみ

草を食んでもいる鶏の玉子。

 

それを軽トラの荷台に乗せて

配達しているヤマケンさん。

 

熱々のご飯にかけて

醤油をたらしたり

オリーブオイルを垂らしたフライパンで

オムレツにしたり

鷹の爪の辛みを効かせた煮玉子にしたり

出汁巻きにしたり

じゃがいもたっぷりのスペインオムレツにしたりと

美味しく楽しく食べている。

 

奥の集落では雪が降った。

「あんまり寒いんで、

 ついつい焼酎のお湯割りを飲み過ぎるんやわ」

と、今日の配達でヤマケンさんは言った。

 

 

今、ラジオから高田渡の曲が流れている。

高田渡が好きな友達がいる。

話す様に歌う高田渡

こんな感じの曲なんだ。

じっくりと聴いてしまったよ。

冷たい雨の日

f:id:URURUNDO:20171120005856j:plain

 

山間に架かる橋の上。

私は車をゆっくり止める。

 

カメラを抱えた数人が

最後の紅葉にレンズを向ける。

 

「ああ、駄目駄目

 あの山霧を撮らなくては」

と、心の中でおせっかいな事を言う。

 

横着な私は

車の窓から小さなカメラを

山に向ける。

 

二回シャッターを押した。

 

今日は冷たい雨の日だった。

手袋とマフラー

そして

軽いダウンのコートを着ると

こんな日も何て事はない。