ヒグラシの鳴き声は
沢山の鈴が
合奏しているみたい。
山が
震えている様な激しさから
語尾がはかなく消えて行く鳴き声。
夜明けに
開けた窓から飛び込んで来る
激しい鳴き声。
夕方の声は
暑かった一日の終わりを告げる様な
最後の一仕事の鳴き声だ。
深夜の窓から
流れ込む冷たい空気。
ゆっくりと回る扇風機の風も
それを吸い込んで
ひんやりと心地よい。
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ヒグラシの鳴き声は
沢山の鈴が
合奏しているみたい。
山が
震えている様な激しさから
語尾がはかなく消えて行く鳴き声。
夜明けに
開けた窓から飛び込んで来る
激しい鳴き声。
夕方の声は
暑かった一日の終わりを告げる様な
最後の一仕事の鳴き声だ。
深夜の窓から
流れ込む冷たい空気。
ゆっくりと回る扇風機の風も
それを吸い込んで
ひんやりと心地よい。
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京都 鴨川 午後1時
山から京都に下る。
車で1時間。
窓から見える京都の緑。
車は深い緑の下を走る。
目的地は
京都のど真ん中。
息苦しい街から
早く用事をすまして抜け出そう。
鴨川 午後1時
不快な暑さの街から
一刻も早く抜け出そう。
寄り道もせずに
ひたすら車を山に向けて走らせる。
数日前に作った
きゅうりのピクルス。
薄切りにした
チキンの胸肉でくるくると巻く。
酸っぱいピクルスに
胡椒を効かしたチキン。
フライパンでオクラも一緒に焼く。
最後にほんの少しのリンゴ酢を回しかける。
いい香り。
焼き茄子ときゅうりの塩揉み。
豆腐とわかめの濃いめのみそ汁。
あ、5個のミニトマトも忘れずに。
「ああ、疲れた」と、帰って来たが
さっぱりおかずで元気を出そう。
午後6時
スプーンですくって食べようか?
暑さの残る夕方に。
銀の器に乗っている
バニラアイスの様な月。
涼しい風も吹いて
ほっとする
日暮れ時だ。
ここで夏祭りがあるので「来ませんか?」と
「赤のボルボ女子」からのメール。
車で10分もかからない。
30日昼前、のんびりと出発した。
細いくねくねとした山道を行くと
警察のパトカーが車の整理。
まずはこれで驚いた。
「ここでシャトルに乗り換える様に」
とお巡りさんが言う。
数分で現地に到着。
貸し切りの京都バスまで停まっている。
田んぼの中の広場で
玉置浩二の曲が賑やかだ。
団塊ライブ。
猪汁のお接待
380人分を用意したと言う猪汁。
12時前なのに既に残り少ない。
「お味は?」
じりじり照りつける日差しの下
熱い猪汁・・・
イベント会場
アマゴのつかみ捕り、じゃがいも掘り
トウモロコシ採り、杉で椅子作り
盛りだくさんのイベント。
捕まえたアマゴはすぐに塩焼き
トウモロコシは生でかじろう。
かなりワイルドなイベントだ。
会場を下に見渡す場所に
新しい柵と厩舎がある。
二頭の馬がのんびりと草を食む。
馬って大きい。
出て行くんだろうか?
綺麗な馬だもの。
コーヒー、焼きそば、スパゲティ
地元のよもぎ餅や赤飯等々
しょっちゅうボーンと音をさせて
皆を驚かせるポン菓子
そして
骨董の店等。
「ライフルマン」が言っていた
上からポトポト落ちて来るヒルにも出会わず
「弟君」と夫と私は
暑さと湿度でくたくたになった。
疲労困憊。
お土産は
よもぎ餅と赤飯
そして
骨董屋で印判の小鉢2個。
午前7時半
「ヒルに血を吸われた。
タラコみたいに大きいやつに」
と、タイチさんが騒いでいた。
私も数日前
ズボンの裾のシミに気がついていた。
足首に血の固まりと血の跡。
うちの集落はヒルがいないはずだった。
でも最近
知らない間に腕にくっ付いていたりする。
夕方立ち寄った「弟君」。
隣の集落の山に入った時
ヒルの襲撃にあって
山仕事をやって行けるのかと悩んだ。
「山で行き倒れたら
ヒルの大群に血を吸われて
貧血で死んでしまうんだろうね」と私。
「行き倒れるなら砂漠がいい。
カラカラになる方がいい」と言うと
なんで行き倒れに話が飛ぶのかと
弟君と夫が呆れた。
「赤いボルボ女子」からメール。
うちから車で8分程の村での夏祭り。
「私はそこでトウモロコシを焼いています。
猪汁も無料ですよ」だって。
「ライフルマン」が
上からぽとぽとヒルが落ちて来る
と言うその村に
夫と弟君と私は
勇気を持って行って来る。