ネコヤナギ

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花のない雪の中で

大きく枝を広げて

小さなしっぽみたいな

ふわふわを沢山付けている

ネコヤナギ

 

灰色の世界の中で

銀色に光る。

 

触れば

しっとりと柔らかい。

 

ハサミでチョキチョキ

沢山切って持ち帰る。

 

さあ

記念写真も撮ろう。

 

そして

花瓶にどっさりと投げ入れ

テーブルの上に。

 

「地味だね

 実に地味だ」

 

「大阪で生まれた女」BORO

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「この歌には泣かされるよね」と、友達が言う。

「そう、そう、泣く」と、私。

 

「大阪で生まれた女」

1979年 BOROが歌った。

 

やんちゃな顔をした男の子が

BOROと名付けた所以を聞かれて

「子供の時、ボロボロの自転車に乗ってたから」

 

その頃から30年以上経ち

BOROはすっかり大阪のおっさんになった。

 

青春の痛みを感じさせる

映画のシーンの様な歌詞。

 

今や大阪から東京へは

ちょっと行って帰って来る。

別れを惜しんだり

悲しむなんて事はない。

 

何人もの歌手にカバーされているが

youtubeで見、聴いたオリジナルは

よく歌い込まれて

又、私を泣かすのだ。

 

「大阪で生まれた女」BORO

聴いて下さい。

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「北国の春」

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今日はブログもお休みにして

もう寝よう。

眠い、眠い・・・

 

そんな時

NHKラジオから流れてきた

「北国の春」

 

歌詞の中にある

「季節が都会では分からないだろうと

届いたおふくろの小さな包み」

 

この「おふくろの小さな包み」には

一体何が入っていたのか?

ゲストの二人は「気になって仕方がない」。

 

そして

蕗のとうとたらの芽だと言う。

 

ぼんやりとした頭で

「それは違うんじゃないか」と私。

 

1970年代

東北の田舎から

都会に出てきた息子に送るのは

生の食材ではない。

 

薄暗い台所で

息子を思って作る

蕗のとう味噌、ツクシの佃煮、

ショウガたっぷりの鰯の醤油色の煮付け。

 

宅急便がまだ普及していない時代。

腐りにくい物を選んで作り

送ったに違いない。

 

冬の残りの干し柿、よもぎ餅も入れただろう。

 

コンビニもない時代に受け取る

母からの小さな包み。

 

ほっぺの赤みも消えかけて

都会の風に慣れてきても

田舎の香りは嬉しい。

 

都会と田舎がまだまだ遠かった時代の歌だ。

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この1曲で記憶に残る歌手になった千昌夫

興味がわけばどうぞ(^^)

 

 

雨が降ったり止んだり

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午後4時

 

一日中

雨が降ったり止んだり。

 

雨が降るたびに

少しずつ少しずつ

雪が融けて行く。

 

チエコさんやトミコさんが

ジャガイモを植える事が出来る様に。

 

冬眠中の動物達が

目を覚ます様に。

 

そして

私の体の中に

フツフツとエネルギーが

湧いて来る様に。

 

融けた雪の下から

水をたっぷりと含んだ

黒い土が顔をのぞかせる。

そんな日が来るのは

いつ?

 

畑は雪の下

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午後2時

 

まず始まりは蕗のとう。

 

そして

オオイヌノフグリが青い小さな花で

春を告げるのに。

 

今年はまだ1メートルの雪が

家の周りを囲っている。

 

ジャガイモの種芋を植える時期だが

畑は雪の下だと

チエコさんの嘆き節。

 

冬眠中の動物達はどうしているの?

私はそれも気になる。

 

鯖のなれ鮨

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大雪注意報が出た8日。

 

吹雪く中

90才のショータさんがちょっとした用事で

自転車に乗りやって来た。

 

お願い事がある時は

必ずお土産持参だ。

 

「鯖のなれ鮨」

 

このなれ鮨を語り出すと

長い長い物語になるので

かいつまんで言うと・・・

と言っても長くなる。

 

ショータさんが若い頃。

弟のマサオさんと徒歩で山を越え

毎年、福井県小浜まで鯖を貰いに行った。

その頃の福井は捨てる程鯖が獲れた。

背中に担げるだけ担ぎ

又、山の中の細い「鯖街道」を歩いて帰った。

 

その鯖の腹を割り、たっぷりの塩をし樽に漬ける。

鯖から水分が出たら取り出し

ご飯と山椒の葉っぱを腹に詰め込む。

 

綺麗に洗った樽に隙間なく鯖を積んで

醗酵すれば出来上がり。

 

動物タンパク質の不足する冬の保存食。

 

奥さんが亡くなられた後

ショータさんは鯖のなれ鮨を

「ミッドタウン」の小さなスーパーで買う。

 

醗酵した鯖もご飯も

熱いご飯や酒の肴に

説明しがたい美味さだ。

 

「ごちそうさま」

「ミッドタウン」の水路

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「ミッドタウン」の

宿場の面影が残るエリアには

家の前を水路が走っている。

 

この水路を元気に流れる水が

本当に清らかに澄んでいる。

 

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ここで野菜を洗ったり

洗濯をしたり・・・

私はそれを見た事がない。

 

今は家の中で

全部済ましてしまうんだろう。

 

野菜を洗いながら

洗濯をしながら

女達の楽しい世間話やうわさ話。

 

それを想像するのは

たやすい事だ。

 

活き活きとした時代に生きた

水路と人達。