昼間は37度 夕方から27度

 

昨日も今日も 目に染みるほどの青い空だ。

昼間の道路のデジタル温度計は 37度で

夕方になると 27度になった。

 

午後3時過ぎまで 汗と空気の息苦しさで

ぼんやりと過ごす日々。

 

村のどこのキャンプ場も 隙間ないほどのテント群で

難民キャンプの様相。

うちの裏の川にも テントを張る人もいる。

去年に比べて 明らかに川遊びの人が増えた。

夕方の ひぐらしの鳴き声を聴き

ほっとする毎日だ。

 

林芙美子「下駄で歩いた巴里」の中の章。

『芙美子の乗った三等列車はモスコーを出発。

部屋には 婆さんと中年の男が二人。

三等列車は毛布も借りられず スチームもないので

まるで 破れるように体が冷える。

上の段の男がオーヴァを脱いで 裾にかけてくれた。

婆さんに そのオーヴァをそっと投げてやると 

喜んでそれをかけて 横になった。

 

翌朝 芙美子は 歯の砕けそうな冷たい林檎を

駅で買い それを食事とした。

上の段の男は 黒パンと渋い赤い実を分けてくれた。

婆さんは ボロボロのビスケットに バタを塗ってくれた。

「私はみんな頰ばって食べたのです。美味しいというより

嬉しくて悲しかったから」』

きっと私も 嬉しくて悲しくなっただろう。

 

芙美子と共に旅をする。

そんな気分の毎日だ。