スウェーデンの農家 仕事場に住んでいる小人のトムテ。
何百年も生き続け その家の人の幸せを願って生きてきた。
小さくて 人を見ると隠れてしまうトムテ。
だから 家の人はトムテに会った事がない。
でも クリスマスイブには お粥を器に入れ
馬屋 納屋 仕事場に置いて トムテにプレゼントする。
数えきれない程の長い年月
そして今晩も
トムテは夜の農場の見回り。
食料小屋 牛小屋の鍵を確かめ
馬小屋では 手綱 くつわから解き放された馬を見
羊達が眠っている 羊小屋
鶏が止まり木で休んでいる鶏小屋を回る。
雪を被った小屋の中で
夢を見ている 牛 馬 羊 鶏・・・
トムテと仲良しのカーロ
目を覚まして尻尾を振った。
この子供たちのお父さん おじいさん
ひいおじいさんが 子供だった時
ずっと見守ってきた。
「人はどこからくるのか?
そして どこへ行ってしまうのか?」
トムテの寝床のそばに
毎年春に ツバメが巣を作る。
そして遠い国の話をしてくれるのだ。
でも トムテの疑問は解けない。
「人はどこからやってきて どこへ行ってしまうのか?」
森に囲まれた農場。
全てのものがまだ眠っている。
月の光は
屋根や 木々に積もった雪を
柔らかく照らしている。
『トムテ』
1882年 スウェーデンの詩人ヴィクトール・ソードベリが発表した詩。
1960年 ハロルド・ウィーベリが美しい絵を添え絵本にした。
人の命と 宇宙のリズムの不思議を伝える原文を
山内清子が翻訳した。
40年ほど前に 四条河原町にあった京都書院で買った。
同じ頃に買った「ノーム」と共に
私の大好きな本になった。
トムテ | ヴィクトール・リードベリ, ハラルド・ウィーベリ, 山内 清子 |本 | 通販 | Amazon