トミコさんのミニトマト

f:id:URURUNDO:20180823003355j:plain

 

集落のどこの家でも

山から引かれた豊かな冷たい水が

パイプからほとばしり出ている。

それで野菜を洗ったり

鯉を飼っていたりする。

 

うちではこんな便利なものは無い。

 

雨の降らない日々が数日続く。

パイプからの水は止まり

トミコさんの池の中の鯉は

心無しか苦しそうだ。

 

透明な冷たい水が

いつも流れている溝も

枯れている。

 

「ああ、雨が降って欲しいな」

 

明日から台風だ。

又、恐ろしい程の雨が降り

草木をへし折る風が吹くのだろう。

 

風でへし折られる前にと

トミコさんが採ったミニトマト

「傷物やけど持って帰る?」

 

濃いトマトの味と弾ける皮。

おやつに食べた。

 

煮玉子

f:id:URURUNDO:20180821074116j:plain

 

昆布と干し椎茸と共に煮る玉子。

出来上がる前から

その美味さが分かる。

 

「玉子のケンジさん」配達の玉子。

16分のゆで卵にする。

「どうぞくるりんと皮が剥けます様に」

 

鍋に並んだ6個のつやつやとした玉子

昆布、ふっくらと水分を含んだ椎茸。

たっぷりの湯を注ぎ

程々の砂糖、酒、多い目の醤油

粉末だしは気持ちだけ。

チリペッパーも二振り。

 

中火でゆっくりと煮よう。

 

玉子に醤油色が付けば後少し。

煮上がりに唐辛子を加えて火を止める。

 

昆布も干し椎茸もふっくらと炊けた。

少し燻製みたいな風味が加わった玉子。

艶やかな緑と歯ごたえを残した唐辛子。

 

おふくろの味と言いたい所だが

私の母はこういうおかずは作らなかった。

太陽の登場

f:id:URURUNDO:20180820072328j:plain

 

太陽が山の向こうから昇って来る。

その瞬間に出会う時

心は弾む。

 

冷たい空気と

甘い植物の香り。

動物の匂いは・・・?

 

私に気づいて

慌てて飛び立つ鴨の家族。

 

大阪まで通勤の

グレーの四駆が走り去る。

 

この様に

静寂を破って朝が始まる。

そのプロローグが

神々しい光を纏った太陽。

 

鳥達の軽やかな声に導かれての登場は

余りにも出来過ぎではないか?

暑さの休息

f:id:URURUNDO:20180818232331j:plain

 

奈良西大寺まで行って帰って来た。

最寄りのJRの駅まで車で

後は電車に乗る。

 

駅までの行きも帰りも車の窓を開けて

涼しい風を受けた。

 

帰りに見た道路脇の温度計は19℃。

 

先日までの猛暑を忘れるには

余りにも暑過ぎた日々。

 

でも

暑さの一時の休息で

私も一息ついた。

 

自然の風 自然の冷気。

「ふ〜 心までほっとする」

サルスベリ(百日紅)

f:id:URURUNDO:20180817235841j:plain

 

「ん?、何だろう?」

と、見上げたら

それはサルスベリの白い花だった。

 

数年前

貰って来たサルスベリの苗。

同じ時に植えられた

よその苗の成長を

私は横目に見ていた。

 

雪の重みにも何とか耐え

今年の台風で木の半分が折れ

それに驚く私へのギフトなのか。

 

ふわふわと気持ち良さそうに

白い花の塊が

今日の強い北風に揺れていた。

そして蕾があちらこちらに。

 

いらちの私は

早く大きくなれ

花よ咲けと思う。

 

そして北風の強い

涼しすぎる今日

突然に花が咲いた。

ノブドウ(野葡萄)の実

f:id:URURUNDO:20180816234559j:plain

ノブドウ(野葡萄)

 

シャワーの様な雨が

降ったり止んだりの一日。

 

変わった鳴き声の鳥が

絶え間なく響いて

何の鳥かと気になった。

 

川側の桑の木の葉っぱ

秋明菊の葉っぱ

ヨウシュウヤマゴホウの葉っぱ。

どれも綺麗に食べた跡。

久しぶりの鹿の夜の訪問だ。

 

そして

鳥達の大好きな

緑の野ぶどうの実。

残った一つ 二つが

戸惑った様な風情で

風に揺れている。

 

野ぶどうの実が

紫に変わる頃

秋がトコトコ歩いてやって来る。

奈良行き

f:id:URURUNDO:20180815121747j:plain

平城京 大極殿 

 

2010年の真夏。

友達と3人で奈良を回った。

東大寺は勿論

龍王寺 白豪寺 唐招提寺等々。

そして

遷都1300年祭の平城京も。

 

健脚を誇る3人だが

余りの暑さについにタクシーに頼った。

 

昨日

奈良西大寺に仕事で行った。

夫は愛車軽トラキャリーを運転。

国道24号線をポコポコと

奈良に向かって走る。

 

法華寺東の信号を右折。

そして

平城京の北から西へ。

 

仕事の後立ち寄った懐かしい平城京

草がはびこり

祭の後の風情だが

大極殿はすくっと立ち

夕方のダイナミックな雲を後ろに控え

とてもドラマチックだ。

 

今度来る時は涼しい時に来よう。

コートにマフラーでもして。

その季節ならどこまででも

歩いて行けそうだ。