7、8年前
ホームセンターで手に入れた
ブルーベリーの苗木2本。
いつまで経っても
大きくならず
花も咲かない。
一本は
いつの間にか
いなくなり・・・
雪が融け
葉っぱがポッポと出始め
そして
白い小さな花が
五つ、六つの今年。
こうなると
日当りのいい場所に引っ越しだ。
おお!
淡い緑の実が
やっとお出まし。
「すみません。
奥手なもので・・・」
と、頭をポリポリ。
深夜にラジオを聴いていた。
力強く声量のある声で歌うのは誰?
図書館で尾崎豊のCDを借りる。
パソコンに取り込み一枚のディスクを作った。
モノクロ写真のレーベルもつけて。
運転中に聴く尾崎豊。
同世代の若者に愛され
ドラマの挿入歌にもなった。
沢山の秀作を作り、歌い
そして
26才で死んだ。
泉が枯れた様に曲が出来ない。
周りにいる人達が離れていく。
「挫折や裏切られた様に感じる事なんて
人生には何回もあるんだよ。
きっと又、泉から水は湧いて来る。
今は雌伏の時だ」
誰か、こんな風に言ってやる人は
いなかったのか、あったのか。
CDは「I Love You」で始まり「卒業」で終わる。
誰もが、何処かで
一度は耳にした事があっただろう秀作だ。
輝く草原の
あちらこちらに咲く
野薊。
濃い緑の
茎も葉っぱも
棘だらけだ。
その上に
紅紫の花。
気持ち良さそうに
空を向いた
完璧なビジュアル。
イギリスのヒースの丘でも
日本の山村でも
どこに咲いても
しっかり者の娘達。
桜餅と鹿の子
甘いお菓子を食べない人。
そんなの
人生の楽しみを
一つなくした様なものだよ。
花椿の模様に
玉子の黄身の焦げ目のついた
資生堂のクッキー。
焼き菓子なら
泉屋のクッキー。
どちらも
缶のデザインも素晴らしく
クッキーが袋に一つづつ
包まれていないのもいい。
3日。
大阪の新世界で出会った
品のいい饅頭。
昭和の香りのする
甘党の店のウィンドーに
ひっそりと行儀良く並んだ
桜餅と鹿の子。
私は心の中で小躍りした。
塩漬け桜葉の香りに
はんなりと淡いピンク
あんこはこしあん。
鹿の子の小豆の甘さ
中のこしあんのきめの細かさ。
金箔の粉なぞ振られてはいない。
丁寧に作られた
これらの饅頭は
1個90円。
饅頭にも
良心がある。
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甘党「三好」
大阪 新世界 通天閣本通り