朝早いマンハッタンのグリニッジビレッジ。
カメラ片手に観光するには、余り似つかわしくない所だ。
人通りの少ないクリストファー ストリート、通称ゲイストリートの角にある煙草屋。
「何の店だ・・・?」と一瞬分からない程の店構えだ。
アメリカ映画「Smoke」「Blue In The Face」は煙草屋が舞台だった。
この映画を見た時、グリニッチビレッジの煙草屋を思い出し、何故あの時、CAMELの一箱でも買いに店に入らなかったのかと悔いた。
笑わない店主がいて、黙ってCAMELを差し出し、そして最後にニコッとThanksと言ったかも知れない。
福井県の熊川宿。
そこの煙草屋の看板を誰が作ったのか。
思わずカメラを向けた。
土産物屋も兼ねた煙草屋で、安い若狭塗りのお箸を買った。
素朴で愛想のいい女店主がいた。