一日がまだ明け切らない
灰色の空気の中で
鳥が鳴き始める。
目覚めて靴をはき
ぼんやりした頭を
冷気で覚醒し
トコトコと朝の散歩。
小さなカメラを
ズボンのポケットに入れて。
山の向こうから
顔を出した太陽に照らされて
草や樹々が輝いている。
こんな日ばかりだとどんなにいいだろう。
豪雨 暴風 台風・・・
思い切り痛めつけられるのが
自然の中の生活だ。
痛めつけられた後は
頭を下げて嘆き
穏やかな日は
呑気に口笛など吹いて。
こんな風にして人間は
バランスを取り生きて来た。