明るい夜

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(10月22日の月)

   

「ひらひらと 月光降りぬ 貝割れ菜」

 

川端茅舍(かわばたぼうしゃ)の句だ。

高校の教科書に載っていた。

この句で初めて俳句が面白いなと思った。

 

   芽を出した小さな双葉

   貝割れ菜。

   ひらひらと

   ハープの音色と共に舞い降りて来る

   月の光。

   狐や鹿の背も照らしている

   白い光。

 

私の心の中に、サラサラと淡い色で描かれる情景。

 

時と共に、人の好みは変わっていくが

この句は、ずっと私の心の中に住み続け

月を見るたびに、顔を出す。