ソウル 仁寺洞(インサドン)
観光客が行き交うかつての骨董の街。
観光客相手の安い土産物屋の間に、未だ健在な骨董の画廊、陶器の店、伝統の錫の食器を扱う店、韓紙の店、現代美術の画廊等々。
ぶらり、ぶらりと、この通りを歩いていて、ふっと目が合った白い壷。
豊かに張った胴体に
コバルト色の呉須で
伸びやかに描かれた花と草
白の灰釉は薪の炎で
とろりと融けた
1人ではとても持てない
大きな壷
画廊の狭いウィンドウの向う、清潔な姿でこちらを見ていた。