滋賀

食材を買いに

午後4時半 帰り道 村の人が「街」と言う湖西の北。 食材を買いに出かける。 車で50分程。 紅葉の山肌を霧が上って行く。 湿った冷たい空気が気持ちいいなあ。 山を抜け 田んぼの間を走り 湖西線の駅の辺りでやっと街らしくなる。 大きなスーパーマーケッ…

空気が気持ちいい午後

「ピーピー」と鳴くと 少し離れた所から 「ジージー」と応える。 「ピーピーピー」と鳴くと 「ジージージー」と応える。 空気が気持ちいい午後。 作業の手を止め 一点を見つめ 鳥の声を聴く。 ジージーなんて変な声。 シジュウカラ? 何を応えてるの? 窓の…

テールランプの赤い灯

午後7時半 夕方5時過ぎ 急用で夫と二人 車で出かけた。 うちから 車で50分程の所。 集落の人が「街」と呼ぶ ひっそりとした湖北の田舎の街へ。 用事を済まして帰途へ。 昼間の明るさが残る 夕暮れ時。 車のテールランプが 途切れ途切れに流れる。 それぞ…

草津の風車(くさつ夢風車)

滋賀県草津 琵琶湖の東岸 草津に立っている 風力発電の風車。 その偉容は 西岸からも 簡単に見つける事が出来る。 故障して 動かなくなって 5、6年。 私は風車が回っているのを 見た事がない。 風を受けて ゆったりと回るはずの 風車。 緑多い琵琶湖畔で …

恵みの雨

こんな雨なら いつでもどうぞ。 細い優しい雨が 山に樹に 花に野原に。 鹿にも 鳥にも。 車が通ると 土ぼこりが舞い上がった道にも。 喉が渇いた体に 沁み渡る水の様に 土に沁み通った雨水を どんどん吸い取る 樹や花達。 目を細めて 雨を浴びる 山の中の 鳥…

鯖街道ウルトラマラソン 2017

朝9時前に うちの前を走る人。 「あ、今日は鯖街道マラソン?」 鯖街道マラソンは 福井県小浜市から京都出町柳までの 殆どが山の中を走る ちょっと変わったマラソンだ。 タイムを競うマラソンと違い 殆どのランナーは のんびり、おっとり。 「家庭の事情が…

二ヶ月ぶりに湖東へ

龍谷大学瀬田キャンパス 二ヶ月ぶりに湖東へ。 車の窓から見える 山の景色。 明るい若緑の樹々 淡いピンクの煙る様な山桜 バニラアイスの様な クリーム色の辛夷(コブシ)。 川は踊る様に 流れ去る。 そして 琵琶湖大橋を渡り 湖岸道路を南へ。 対岸の比叡、…

「ザ・空気」二兎社

びわ湖ホールの裏 「ザ・空気」 永井愛が主宰する劇団二兎社の公演だ。 20日、びわ湖ホールまで行った。 人気報道番組の現場。 放送直前に上層部から放送内容の変更を命じられる。 編集長、ディレクター、キャスター コメンテーター、編集者。 彼らは内容…

大砲と雷

竹林、杉林のむこう、自衛隊駐屯地 寒の戻り。 雪が降り、積もり 除雪車が再登場だ。 確定申告に湖西の税務署に行った。 雪がない琵琶湖沿いの街。 行き帰りは 車の少ない田んぼの中の一本道。 窓を少し開け いい気分で車を走らす。 ドーンと響く大砲の音。 …

久しぶりの青空

午前9時 久しぶりの青空。 目に沁みる青。 こんな日は 家の周りの雪かきがはかどるだろう。 「長い間雪の中に埋まっていたではないか。 久しぶりに「下」の空気を吸っておいで」 と、もう一人の私が言う。 毎週木曜日に通っている 大津市瀬田まで 雪深い山…

湖北(2)

湖北 つづらお崎と竹生島 午後4時半 琵琶湖畔は 湖の形に沿って 道路がついている。 そこに見えている村も 車はくねくねと曲がる道路を走り 幾つものトンネルを抜けなければならない。 春には 長い桜のトンネルになる 海津大崎で一時停止。 神仏習合の大崎…

始まり(湖北 1)

2日 午後4時 湖北「海津大崎」から湖南を望む 2日の朝 と言っても10時過ぎだが 「弟君」が訪ねて来た。 正月二日目の朝に 訪ねて来る人などいないだろうと テーブルの上も散らかり 流しには洗い物がそのままで 呑気に朝日新聞の デジタルニュースを読ん…

虹の橋

鴨(うっすらと虹が) 百済からやって着た 渡来人鴨氏が 定住し活躍したから 鴨と言うのだそうだ。 他にも色々な説はあるが そのどれもが 空想を膨らませるのに十分だ。 その鴨。 私はとある用事で 山から降りてきて 車で走る。 田園が広がり その真ん中の道…

大溝(おおみぞ)城跡(1)

高島市民病院に市民健診行ったついでに 以前から気になっていた「大溝城」に行ってみた。 そのお城は 市民病院の裏の畑の中 琵琶湖の内湖、乙女ヶ池に抱かれる様に 石垣だけを残して ぽつんとあった。 短い石段を上って そこに見えたのは かつて天守台と呼ば…

25日午前9時半 比良山系の花折峠(はなおれとうげ)。 この峠を下って京都へ、琵琶湖へ。 この峠を上って私の住む村へ。 この峠を上り下りするたびに 琵琶湖が見える。 冬には凍った道に神経を集中させ 春には樹々の芽吹きに目を見張り 夏には緑の匂いに…

24日午後4時

琵琶湖東岸から 夜に激しく降った雨が 朝の山霧が 嘘の様に晴れ渡った午後。 淡いブルーの空 広い空が 顔なじみの比叡山の上に 広がっている。 西日に照らされた湖面に 漁船が ゆっくりと走って行く。 波打ち際に打ち寄せる波 そして 海と同じ様な匂い。 眩…

琵琶湖東岸(2)

ウィークデイの木曜日。 湖畔の緑の空間にテントが二つ、三つ。 テントの日陰で何をするでもなく ぼんやりとのんびりと 湖や湖西の山を見ている人達。 昼寝をする人達。 緑地公園のそばの 湖岸道路を走る車の音も 広い空間に呑まれて行く。 静かで ゆったり…

琵琶湖東岸(1)

琵琶湖東岸 湖岸道路沿いの公園緑地は 今、草刈りの時だ。 スノーモービルの様な 草刈りの車に乗った人が 伸びた草の上を行ったり来たり。 この青い草の匂い 青い空には雲一つなく 心地よい風と空気も青い。

山ツツジ(2)

(龍谷大学 瀬田キャンパス) 一段降りては振り向いて そして 林の中をのぞき込み 又、一段降りる。 「明るいなあ」 テニスのボールを打つ 規則的な音が 遠くから聞こえる。 青空の下 風のない 穏やかな日。

山ツツジ(1)

(龍谷大学 瀬田キャンパス) 山ツツジが咲いて 若緑の葉が萌え出て 瀬田の山の上は ほれぼれする様な 春の景色だ。 週に一度の瀬田行きが、又始まった。 風雨から私を守ってくれる家の中で ご飯を食べ、寝て、笑い、怒り。 そんな事が当たり前だと思ってい…

4月6日 図書館の裏 日本中が 桜を見て騒いでいる。 そりゃあ そうだよね。 この姿を見て 黙ってはいられない。 いつもの様に ローソンでコーヒーを買って ドーナツも買って 桜の下の 木の椅子に座る。 川向こうの山の コブシを眺めながら ドーナツを一口。

真っすぐな道

(午後3時) 道の先は琵琶湖だ。 私の住んでいる山里に 灰色の空から 雪が降っている時 琵琶湖畔の街は 明るい光があふれている。 真っすぐに 琵琶湖に向かっている道の プラタナスの並木に 明るい緑の葉っぱが 出て来ると 春だ。

「桜はまだですよ」

(午後4時) 気温は摂氏11度。 西に傾いた太陽が とてもまぶしい。 畑も木も山も 全てが柔らかく見えるのは 気のせいだけではないよね。 山の向うは 京都大原。 「桜はまだですよ」

信長の皮のはかま

(図書館から見る) あの山のてっぺんに 山城の跡がある。 資料館はその山の麓。 そこのスタッフが 「登るんだったら、熊除けの鈴をならしてね」 「この間も登った人がいたけど、杉がじゃまして 下が見えなかったと言ってましたよ」とか言う。 私も友達も登…

雪が舞う中を

昨日の青空が夢だったのか? ぼたん雪が舞う中を ノロノロと車を走らせて 大津まで出かける。 ここらの山道は カメラマンロード。 今日も又 あちらこちらで 三脚にカメラを付けた人が 何人もいる。 いいでしょ いいでしょ 綺麗でしょ? ちょっと自慢げな私。…

買物

(国道367) 小松菜、ほうれん草、ブロッコリー ピーマン、人参・・・ 緑黄色野菜がなくなった。 今日は買物に行かなくては。 スーパーまで 片道、車で45分。 冬の道路は恐い。 凍結した坂道でスリップして 対向車にぶつかった。 2年前の事だ。 そのト…

遠くを眺めてみたい

(蛇谷ケ峰 じゃたにがみね) 何時もの様に図書館を出た後 前のローソンで 100円のコーヒーを買う。 前に横たわる 雪の比良山系の蛇谷ケ峰。 友達は雪の蛇谷ケ峰に スキーで登り、降りて来た。 私は初夏の頃に 頂上迄登った。 頂から見る琵琶湖は ぼんやり…

帰る家

(国道161 大津坂本) 二人のお見舞いに 京都と大津に出かけた。 1人は殆ど話さない。 もう1人は 止まる事を知らない様に話す。 「気長に療養しようね」 病院の駐車場から 北に向かって車を走らす。 途中のローソンで ドーナツを5個買った。 バラ色に…

映画館からの琵琶湖

(琵琶湖南岸から) キネマ旬報に ヒュー グラントの映画を 褒めてあった。 私は頑張らない演技をする ヒュー グラントが好きだ。 琵琶湖南岸にある シネマコンプレックスに ヒュー グラントの映画 "Re:LIFE" (原題 The Rewrite)を いそいそと見に行った。 …

(動物 1)森の妖精「ヤマネ」

(ヤマネ) 天然記念物の、森の妖精「ヤマネ」が 私の仕事場にいるなんて! 2年前の冬の事だ。 梱包用のウレタンシートを入れた箱に そのヤマネが冬眠していた。 手のひらに乗る位の小ささ。 尻尾を後ろ足の間に巻き込み 長いひげに、小さな小さな鼻の穴。 …