2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

齧られたミヤマカタバミ

ミヤマカタバミ 誰にかじられたの? 淡い 儚い花びらを ハート形の葉っぱを。 寒い春を耐えて やっと姿を現した ミヤマカタバミ。 小さな口でパクパクと 真昼に儚い花を食べる虫。 静かな光を落とす月の夜に さぞや 楽しい夢を見た事だろう。 齧られて 恥ず…

焼き立てが美味しいソーダブレッド

イーストを使わず 簡単に出来て パンの原型みたいな 素朴なパン ソーダブレッド。 パンの外側は固く ナイフで切ると 皮がバリバリっと弾ける。 微かな塩味とミントの香り。 焼き立てに バターを塗って 湯気を感じながら 食べるのが美味しい。 久しぶりに食べ…

野生と化したムスカリの花

今年初めての ムスカリが顔を出した。 紫でもない 青でもない 淡い青紫とでも言うしかない。 何も世話をせず 放っておけば 自由気ままに あちらこちらに散り 野生と化した。 それが私の性に合っている。 まるで 珍しい野草を見つけた時のように 「おっ? ム…

キツツキの「明日も元気でいこうか」

「コンコンコンコン」と キツツキが木を叩く音。 少し離れた山の あの辺りから聞こえる。 鄙びた山の夕暮れに 「お久しぶり」 とでも言いたげな軽いリズム。 姿も見せずに 木を叩く音だけの知り合いだ。 強い北風が吹き続き それが終わった頃に 「コンコンコ…

ちょっと嬉しい事

作業台の上に咲いている梅の花。 まだ 蕾の時に 近くの梅の木から一枝持ち帰った。 数日前の事だ。 随分前に買った ベトナムのピッチャーに投げ入れ 眺めつ 眇めつ。 今朝 仕事場の 固いドアを開けると パッと 沢山の蕾が咲いていた。 白いアイボリー色の花…

春の兆し

なんと美しい夕方だ。 空には 半月が浮かび それを 淡いピンクの雲が覆う。 そして その雲が ゆっくりと山を越えて行く。 黒文字の木に いつの間にか 花芽がついて 今にも弾けてしまわんばかり。 冷たい風は まだ吹き荒ぶが 昨日 今年初めてのツクシを見た。…

椎茸のチキンミンチ詰め

チエコさんから貰った 大きな傘の椎茸が40個か50個。 綺麗で立派な椎茸。 美味しく食べたい。 冷凍庫から取り出した 鶏の胸肉を解凍し 包丁でみじん切りにしてミンチに。 醤油 胡椒 パン粉 卵 そして 胸肉の淡白さを 刻んだ胡桃で補おう。 大きい椎茸の石づ…

枝垂れた梅の木

1日数回走るバスの道路。 その道を20メートル程 山側へ入る。 山からの小さな谷に いつも透明な水が流れている。 日陰のない 遮るものもない そんな所に 枝垂れた 梅の木が立っている。 曲がった枝 折れた枝 それらの枝に繋がって咲く梅の花。 絵に描いた…

気丈な苺

友達の亡くなったお姉さんが 特に好んだ硬めのイチゴ。 今でもいちご農家から届くのだと 友達は言った。 仏壇に供えてあったのを 一箱貰った。 しっかりとした果肉と酸味は 懐かしく 気丈な娘の意志の様だ。 二つに切ったイチゴを 小さなガラスの鉢に入れ ほ…

洲浜と琥珀糖

洲浜と琥珀糖 きな粉に砂糖と水飴を加え よく練った菓子が「洲浜」 しっとりと甘く コクがある。 洋菓子のマジパンに似ている。 そして その素朴な造形と味は 和菓子の原点を感じる。 寒天と砂糖を煮詰め 冷やし固めたのが「琥珀糖」 小豆を固めたもの 淡い…

豆を煮る

鞍掛け豆 初めて見る乾燥豆を カラカラと鍋に入れる。 黒い模様が馬の背に載せた 鞍の様だから鞍掛け豆。 水をたっぷりと注ぎ ストーブのそばに置いた。 時々 蓋を開け どれくらい水を吸ったかな と 見る。 夕方になり まだ明るさが残る頃 水を代えて ストー…

煙突の煙

3月の半ば 北風の強い 寒い日。 沢山の薪を ストーブのそばに積み それを ふんだんに燃やす。 なんとありがたい事だ。 小さな小屋の中は すぐに暖かくなる。 そして 簡素なストーブから燃えた薪の煙は 煙突を伝って 屋根の上でふわりと揺れる。 遠くから見…

松ぼっくり アケビの蔓 ガマズミの赤い実

椅子に座ると前に棚がある。 そこに 冬の始まりに無造作に置いた 松ぼっくり アケビの蔓 そして ガマズミの赤い実。 三月半ばの今日 季節外れのそれ等は 冬の間 着倒したコートの様で 所在なげに 棚の隅にある。 やがて咲く春の花。 小さな花瓶に それを挿し…

深夜にココアとクッキーを

夜 寝る前に飲むココア。 それには クッキーが付く。 ソフトな生地に オレンジマーマレードを載せたクッキー。 二日目からが美味しい。 「寝る前に食べてはいけないって?」 ラジオを聴きながら ブログを書きながら飲む ミルクで溶いた熱々のココアの美味さ…

白い霜に覆われた朝

数日前の朝 辺り一面が白い霜に覆われた。 太陽の光で 霜はあっという間に消えてしまう。 山の向こうから 太陽が昇る前 慌てて私は外へ出た。 風も吹かない キンとした空気。 気持ちがいい。 大きく息を吸ったり 吐いたり 白い息がふわりと現れる。 私の足音…

図書館で借りた本 「キネマ旬報」「ワカタケル」

図書館で予約の本を受け取った。 「キネマ旬報」は定期予約をしている。 映画評や最新映画のニュースを読んでも 山奥から映画館に行くのは半日仕事だ。 だから よほど興味のある映画しか行かなくなった。 本の記事を読んで満足している。 そして もう一冊。 …

写真展 京都

うちの集落のまだ奥に住み 一眼レフで村の人 慣習 風俗 自然を 撮り続けている写真家がいる。 東日本大震災が起きた時 カメラではなく スコップを持って 東北に駆けつけた人。 山の村から 東北へと 行ったり来たりの10年間の写真と 村の写真を 京都の画廊…

星の様な花 ハコベ

「お? ハコベだ」 去年の秋に植えたビオラの側に 白い星のような花 ハコベが咲いた。 まだ 花の咲かない 寒い山の村に やっと咲いた 小さな花だ。 ムスカリ 水仙 ラッパ水仙 クリスマスローズ ヒヤシンス ビオラ そして 野の花 沢山の花が 咲き始める。 で…

顔を出したミント

小屋の周りに 3種類のミントが植っている。 庭と言うには 余りにも狭く 痩せた土に。 ミントは繁殖しすぎて困る と よく聞くが どれもがそうではない。 冷たくて強い風が続く今日。 1年ほど前に植えた 細い茎のミントが 根を張り 茎を増やして 顔を出し こ…

春 手強い季節

小屋の周りに 自生している野茨の 固く巻いていた小さな葉が 解れるように 姿を表した。 風の強い 寒い今日 緑の若葉を見つけた時の ほんの小さな喜び。 日々 その成長を見つめよう。 周りの山は まだ冬の姿で 強い北風 南風が木々の枝をしならせ その音が …

熱い紅茶とココアクッキー

今日も 冷たい雨と強い風の1日だった。 もう そこまで 春が来ているのは感じるのに 行ったり来たりの足踏みだ。 林道の雪も消え 薪小屋で冬眠していた 小動物も眠りから覚めた。 私が近づいて見つめる 赤い皮を纏った木々の芽は 灰色の景色の中で まだ眠っ…

暖かな寝床

細かく裂いた桧(ヒノキ)を こんもりと丸く形にして 入り口も作り ここに潜り込むのは 一体誰だ? 桧の爽やかな香りに包まれて 眠るのは一体誰だ? 薪小屋に巣を作った小動物。 積んである薪を細く剥ぎ それをこんもりと積んでいく。 小さな体でよく頑張っ…

霙降る琵琶湖と噂の唐揚げ弁当

琵琶湖 マキノ 霙の降っている北の琵琶湖。 その灰色の世界の静けさ。 鴨の群れが 水面に浮かび 飛び立つ。 余りの寒さに 車に逃げ込み 昨日の暖かさはどこへ行ったのかと 窓から空を見る。 湖沿いの 鄙びた町。 ゆっくりと車を走らせ 友達から聞いた弁当屋…

花見だんご 春の形

スーパーのパックに入っているものから 和菓子屋のガラスケースに 並んでいるものまで 私の好きな花見だんご。 色は出来るだけ淡く はんなりとしているのが好みだ。 ソウルの陶器屋で見つけた 廉価な高麗青磁の皿。 深とした淡い青 花びらのような縁 シンプ…