2019-01-01から1年間の記事一覧

峠行き(2)

一番奥に比良山系が見える 峠からの下りは 歩いても楽なものだ。 自動車道路をぶらぶら歩けば いつの間にか 集落に辿り着く。 でも 今日は車。 時々止めては 周りの山々を眺める。 遠くに煙が立ち上るのは 峠の下の集落だ。 伐採した杉の枝を燃やす煙。 山か…

峠行き(1)

遠くに日本海が見える これ以上の天気は望めない と いう程の明るい日。 思い立って 日本海が見える峠に行った。 歩いて登ろうと思っていたけど 今日はそんな時間はない。 夫の愛車キャリーで 気ぜわしく 二人で出かけた。 ぐるぐると ヘアピンカーブを登り…

琵琶湖東岸から(2)

琵琶湖東岸から(比叡山を望む) もう少し 北へ歩こう。 カイツブリが プカリプカリと浮いている水面を 左に見て。 冷たい空気が気持ちいいな。 湖畔に置かれたベンチに座って 向かいの西岸の 山並みを眺めよう。 ここに来れば いつもそう思うが 「暗くなる…

琵琶湖東岸から(1)

琵琶湖東岸から 琵琶湖大橋上の風速は7m。 私が運転する軽のジムニーは 橋の上で フラフラと 風に押されて 「怖い 怖い」 荒い波の上で カイツブリの大きな群れが 上に下に 揺れている。 琵琶湖の風情溢れる内湖にも カイツブリ。 晩秋の琵琶湖には 必ず小…

豊かな野葡萄の実

野葡萄(ノブドウ) うちの小屋の周りのノブドウの実は 鳥に食べられたのか 台風の風にやられたのか。 葉っぱは焼けた様な色で 実はほとんど見つける事が出来ない。 ヨシヒコ君の家の横の谷で 元気なノブドウに出会う。 陽の光を浴びて 豊かに絡んでいる蔓が…

鳥の住まい

川辺の茅の茂みから バタバタと飛び立つ鳥。 枯れた茅が こんもりとして 気持ち良さそうだ。 丸い入り口のあの奥は 今飛び立った 鳥の巣なのか? いや 巣だ。 川の流れる音を 側で感じ 車の音を上に聞き 茅の向こうから 身構えて 私を見つめている。 その鳥…

約束をしないと来ない様な気がする

温泉の山 温泉のある山の辺り。 ここは動物にとっては聖域だ。 ハンター達が侵入してはいけない場所。 杉の人工林が少ない。 広葉樹が多い。 動物達にとっては居心地のいい場所に違いない。 まだ 紅葉には早い時期の 緑の残像と出始めたばかりの紅葉の 混じ…

冬が来た はっきり感じた今朝

冬だ。 今朝 はっきりと感じた。 風の感触というか 空気の冷たさと肌触りというか 何かが昨日と違う。 一日延ばしにしていた 冬布団を出した。 羽毛の軽くて 空気を含んだふわふわと 電気敷き毛布の 足元の暖かさ。 又 布団から抜け出せない 冬の朝がやって…

温泉の山 黄色の楓

毎年こんなに紅葉が遅いかな? と 小屋の周りを見回す。 インフルエンザの予防注射を受けに 「ミッドタウン」の診療所に行ったついでに 村の温泉の山まで行った。 この温泉のある周りの山は 広葉樹が多い。 あそこはどうだろう? 診療所から車で数分。 ぐる…

赤カブ ブロッコリー 小松菜のサラダ

トミコさんの 採れ採れ野菜でサラダ。 なんと贅沢だ。 色々ある野菜の中から ブロッコリー 赤カブ 小松菜を選ぶ。 ブロッコリーは小房に分け 歯ごたえを残して湯がく。 赤カブは銀杏切りで 小松菜は3センチに切り 茎にさっと湯をかける。 白の鉢に それぞれ…

吸い込まれそうな青い空

見事な秋晴れの日。 吸い込まれそうな 青い空。 サイクリングのグループ 2台の観光バス 何台もの車。 うちの小屋の前を走り過ぎるのは 紅葉を見るため? 赤や黄色に 木の葉の色が変わるのは もっと先の事だ。 道路の脇に吹き溜まった 黄色の葉っぱ達。 見え…

暗い景色の中で見るライトの光

夕方の 淡いピンク色の雲の間から 数日前まで 細い三日月だった月が 半月の顔を覗かせている。 強い北風が止み 冷たい空気が気持ちいい。 5時になると もう辺りは暗く 遠くから響いてくる エンジン音に気がつき振り向くと 二つのヘッドライトが近づいてくる…

抹茶ケーキ

貰った抹茶グリーンティ。 抹茶にグラニュー糖を加えてある。 冷たい水か牛乳に溶かすと 香り高くて甘い 夏の飲み物になる粉末。 これを袋の最後まで 飲む人はいるのかな。 引き出しにずっと入れたままで 夏が過ぎ 秋も終わる今 砂糖と共に 抹茶の甘い粉末を…

広い空間に吸い込まれる音

タイチさんの家の前の 広いススキの原。 ここもタイチさんの土地だ。 綺麗好きで キッチリ屋のタイチさんは このススキを一年に一回 スッキリと刈る。 「村の鍛冶屋さん」で買った よく切れる刃をつけた草刈機。 キーンキーンと刃が石に当たる音。 背の高い…

滋賀の空は広いなぁ

琵琶湖 近江大橋畔 黄砂が舞うとニュースで言った。 琵琶湖西岸の山が霞んでいるのはそのせいなのか? それにしても 滋賀の空は どこに行っても 本当に広いなぁ。 空が青い時は 琵琶湖も青く 雲がゆったりと その影を落とす。 カイツブリが群れて 湖にプカプ…

枯葉とどんぐり

大津市 瀬田 苔の上に パラパラと散りばめられた どんぐりと枯葉。 立ち止まり 腰をかがめて 覗き見る。 自然の造形の美しさ。 枯れて落ちてきた葉の完成度。 青いどんぐりが茶色に変わり 落ちた今が到達点。 「完璧だ」と私が言う。 朝の木洩れ日を浴び 黙…

活き活きとした苔の緑

10月は本当に雨の多い月だった。 からりと晴れた日もあったのに ずっと雨が降っていたような気がする。 一面に苔の広がる原を歩くと 靴がふんわりとした苔に沈み その下は たっぷりとした水だ。 小さな茸は 苔の間から こっそりと顔を出す。 崖に張り付い…

桜並木の下のベンチ

図書館の裏の川の堤。 そこには 立派に育った桜並木が どこまでも続いている。 その桜の下に 簡素な木のベンチが 間隔をおいて並んでいる。 桜の花の季節には 花を愛でる人達で賑わう堤。 訪れる人の少ない今 並木や ベンチが 下を流れる川 比良山系の山並み…

図書館の裏

夕方 慌てて図書館まで 車を走らせた。 夫の愛車 軽トラである。 本を返し そして予約本を受け取る。 「キネマ旬報」2冊。 人口2500人程の村の とても立派な図書館で。 表に出ると あまりにも美しい 夕焼け空が目の前にあった。 暗くなる前にと 帰りを…

霧雨の1日

アケビ(木通) 霧の様な雨が降った一日。 濡れても大丈夫と思って 傘もささずに飛び出すと 髪の毛も シャツも 湿気でくったりだ。 暖かい小屋の中で 飛び回るカメムシが 炊きたての熱いさつま芋の鍋をめがけ ダイブ そして 噴射。 「おお〜〜」 おいしく炊…

川に続く短い下り坂

茸達が静かにこちらを見ている処から たらたらっと川に続く 短い下り坂がある。 そこには コンクリートで固めていない 川辺が続く。 川底が見え 澄んだ水が サラサラと音を立てる。 枯葉が積もり始めた その坂道を眺めながら 穏やかな景観がいつまでも 続く…

茸の話

積まれた檜を チェーンソーで切っている辺りでも いくつかの茸が顔を出していた。 ナメコに似ているけど 騙されてはいけないよ。 ふかふかの苔から 気持ち良さそうに こちらを見ている。 まるで 海辺で見つけた貝殻だ。 朽ちた木に 涼やかな顔をしてうつむい…

軽トラで5分 薪集め

滋賀の湖西の山の中。 冷たい空気と 朝夕に焚く薪の暖かさが とても気持ちがいい。 周りの山の色付きまで後少しだ。 「伐採して積んである檜を 薪にどうですか」 と 言うありがたい申し出に 夫と軽トラで出かけた。 車で5分ほどの 川べりの開けた場所だった…

シンプルなさつま芋のおやつ

さつまいもを沢山もらった。 日頃 甘いお菓子を食べている。 こんな時こそ 体に良さそうな 旬の食材を使った物を食べたい。 さつまいもをゴシゴシ洗い 縦に切り 電子レンジでチンする。 柔らかくなったさつまいも。 フライパンに入れ キャノーラオイルを回し…

今日も焚き火をする

今日も 焚き火をする。 毎日 夕方の 暗くなる少し前。 前の道を 「弟君」が車で通りかかる。 「少し寄っていこ」 と 暗くなるまで火の番をする。 火を見ていると なぜか皆黙る。 メラメラと揺れる炎。 火の勢いが弱まると 上に小さな木を載せる。 この火が萌…

夏の喧騒が去った後

夏の深い緑が色褪せて 何とも疲れた風情だ。 山の木々の重なりも あちらこちら黄や薄茶が入り混じり 夏の喧騒が去った後の 大きなため息が聞こえる。 あっという間に秋だ。 紅葉の季節はまだ先だが 秋を告げる朝霧が 小屋の周りから 山のてっぺんまで覆う。 …

歩きながら音を聴く

案の定 暖かいストーブの側で ウツラウツラ・・・ 深夜になった今 写真一枚を載せて終わりにしよう。 台風時の茶色の川から やや透明感のある翡翠色の川に変わった。 葛湯みたいなとろけるような淡い色。 川べりの芝や茅も 穏やかな川の流れを 見つめている…

ストーブの側で居眠りの季節

夕方5時。 何日ぶりかで雲が切れて 青い空が見えた。 台風の後から ずっと小雨で 冷たい日が続いた。 小屋の中にぶら下げた洗濯物が 薪を景気よく燃やした 暖かい空気で からりと乾いていく。 ストーブの側に椅子を置き ウツラウツラと 居眠りをする季節が…

とても面白い花をもらった

とても面白い花をもらった。 花の名前を聞いたが すぐに忘れた。 束ねてあった輪ゴムを取り ハサミで切ることもせず そのまま 花瓶に挿した。 若い葉は赤く 成長した葉は緑で トゲトゲの 赤い実の様なものをつける。 二坪小屋の静かな白い空間に 突如 割り込…

これでいいのだろうか?

あちらこちらの山肌に まるで そうめん流しのように 杉の木が倒れ 屋根が飛び 六日間の停電 十日間の携帯 電話の不通。 そんな去年の台風を思うと 昨日の台風はまだ我慢が出来た。 用意した発電機も カップラーメンも バスタブに溜めた水も 使わずじまい。 …