2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

薪作りを急ごう(2)

溶けた雪の下から現れた 薪の山を見ていると 呑気者の私でも焦ってきた。 紅葉 銀杏 桜 樅 柿 楢 杉 桧 欅 栗 ひば それぞれの違う香りが楽しい。 栗はパチパチと爆ぜるし 桜は桜餅の香りがする。 細い枝から太い幹まで。 夫がどんどんヨキ(斧)で割って 私…

薪作りを急ごう

4時になると 暖かかった空気が すっと冷たくなる。 北風も吹いて ああ 春はまだ少し先だと 思わせられる。 首にネックウォーマーを 2枚被り 夕方の夫の毎日の仕事 薪作りを手伝おう。 雪に埋もれていた薪用の木が 数ヶ月振りに顔を出し 忙しなくこちらを見…

映画「河は呼んでる」の主題歌

「河は呼んでる」 私が子供の時 この歌がよくラジオから流れていた。 何年経っても 私はこの曲を聴くたび 柔らかな色調の 印象派の絵の様な 景色が頭に浮かんでくる。 南仏プロヴァンスのデュランス川。 その流域のダムの建設をめぐって 一人の少女オルタン…

ぶらり歩きの友

インディオが被っている様な友達の帽子。 うちに遊びにきた時 いい帽子だと褒めた。 弘法さんで売られているその帽子を 私にもと去年の秋に プレゼントしてくれた。 北風の強い今日も この帽子を被って ぶらりといつものルートを歩く。 雪の消えかけた楢の林…

クリスマスローズの蕾

雪を被っていた クリスマスローズの鉢を掘り出して 屋根の下に置いたのは 1月の始めだった。 空を渡る太陽が 少し高い所を動く様になると 小さな蕾が膨らんだ。 葉っぱもゆっくりと手を伸ばし 陽の光を掴もうとしている。 原っぱにはまだ厚い雪の層が残る。…

豆とトマトの缶詰

原産国イタリアの 豆の缶詰を見つけたのは 業務スーパーの棚だった。 試しに買ってみたら 味も便利さも価格も 大変気に入った。 そして イタリアだからと 何となく安心感があった。 今は豆缶を常時食材の棚に並べている。 昼ご飯のおかずに困った時。 パカッ…

冷たい雨の日を過ごした

雪が消えた土から ひょっこり頭をもたげて登場。 「やあ フキノトウじゃないか!」 まだ皮を被った小さな小さな 香りの固まり。 赤い実をつけたまま 雪の中で眠っていた ヤブコウジ。 冷たくしとしと降る雨が 積もった雪を溶かし 去年の枯れた草に 目覚めの…

木の胎動と地熱

木の周りから雪が溶け始める。 それは 木が春を感じて動き始め 土が春の熱を帯びて来るから と 聞いた。 木の胎動と地熱。 夜空に現れた大きな月も 柔らかい光を 雪の上に降らす。 シジュウカラが群れで飛び うちの細い木の枝で 羽を休める。 久しぶりに見た…

「今日も小雪の降りかかる」

2月17日 「汚れっちまった悲しみに 今日も小雪の降りかかる 汚れっちまった悲しみに 今日も風さえ吹きすぎる」 汚れ始めた周りの雪は 今日降った雪で それは美しい白の世界に戻った。 中原中也の 「汚れっちまった悲しみ」 を思い出すには充分だ。 「汚れ…

川の旅

身も心も縮み上がる。 そんな川の流れだ。 澄み切った翡翠色の冬の川。 リズミカルな音をたて 小さな岩を越える。 走っているかと思えば 眠っている様にさらさらと流れたり。 急なカーブを 大きくうねりながら 川岸を削る。 治水ダムから 白いレースのカーテ…

印象深い冬の描写

「イングランド田園讃歌」の中で 著者のスーザン・ヒルは オックスフォード郊外の古い家に住み その村での出来事を綴っている。 四季の様々の出来事の中で 私が一番面白く読んだのは 冬の生活だ。 すっぽりと雪に覆われた夜。 分厚いコートとマフラーで 雪を…

トミコワールドの編物

「いらんかったら捨てて」 この辺りの奥さんが 私に何かをくれる時の口癖だ。 大根、白菜、小松菜・・・ 必ず「いらんかったら捨てて」 冬の雪で埋もれた畑では なんの農作業も出来ない。 だから トミコさんは編物をする。 椅子の座布団カバー マフラー 靴下…

カケスと狐

雪の上に 足跡を残しても 中々顔を見せない動物達。 兎かも知れないと思っていたら それはカケスだった。 思っていたより大きな鳥だ。 うちの小屋の周りを ウロウロ歩いたり 飛び回ったり。 餌のカメムシを探しながら。 雪が降ってから 姿を見せない狐が 「…

熱々水餃子

今晩のおかずは 鯖の煮付けにしよう。 梅干しと厚く切った土生姜を 甘辛い醤油の中に入れ コトコト炊いて 鯖に照りがつけばよい。 湯がいた小松菜と 温かい豆腐と共に鯖を盛り 煮汁をかけよう。 と、思っていたら 「弟君」がやって来た。 晩ご飯を食べて行く…

4時間で出来る家

Google画像より 私の住んでいる所は林業を生業とする村だ。 60〜70年程前に植えられた杉や檜の人工林が 伐られ事もなく暗い林を作っている。 たまに間伐された杉はチップに加工されるだけ。 日本中の荒れ放題の竹林も同じだ。 何とか使い道がないものか…

灰色の世界

日本列島がどこも寒くて冷たい今日。 私は一日の殆どを小屋の中で過ごした。 そして夕方 外の空気を吸いに 温かいダウンコートを着て 近くを歩いた。 相変わらずの カワガラスは川の上を弾丸飛行。 表に置き忘れた雑巾が 固まって氷の様になっていた。 こん…

やる気満々の杉

鉄錆色の杉の葉 2月に入って一週間。 「もう 1メートルも積もる様な 雪は降らないだろう」 と 集落の人に会うたび そんな話が出る。 そうかも知れない。 杉の葉が鉄錆色に変っているもの。 すくっと伸びた杉の林。 とげとげした杉の葉。 あの鉄錆色は杉の…

ジャムのクッキー

毎度のいかにも芸のないホームメイド。 そして 毎度のおやつの甘い物がなくなり 夕ご飯準備と同時進行で クッキーを作った。 それ程簡単に作る事が出来る。 今回はバター、マーガリンの代わりに キャノーラ油を使い 砂糖の量を減らした。 焼いている時に小屋…

比良山系が好きだ

2月5日 雪を冠った比良山系は 琵琶湖の西に位置している。 そして そのどっしりとした姿は 東岸西岸どちらからでも望める。 山頂は緩やかで それは 牛が座っている時の背中だ。 目の前にそびえる 比良山を感じながらの 大津からの帰り道。 いつも通る道を…

オスプレイが飛んだ

ミントの葉っぱが 雪の下から現れた。 何故か眠そうに見えないか? 昼過ぎに 車で20分程の所にいる 知人から電話。 「今から伺いたいんやけど」 その知人が 私に電話をしている時 地震か!?と緊張した。 しっかりしたログの家が びりびりと音がする。 窓…

冬の雨

一日中小雨だった。 冬の雨は冷たい。 クロネコのドライバーさんも 郵便配達さんも 回覧板を持ってきたヨシヒコ君も 皆 冬の雨は嫌だと言う。 屋根から落ちる雫が ポトリと襟首に入り込んだりする。 小屋の中で聞く 走る車のスタッドレスタイヤの音。 雨水の…

見飽きるという事はない

毎日見慣れた風景だ。 春になれば あそこにコブシの白い花が咲く。 薄紫の藤の房が たわわに揺れているのはあそこ。 くっきりと黄色い葉っぱの木。 それは秋の山のてっぺん近くに。 季節ごとに 色合いの違う山の様を 覚えてしまった。 雪を纏った樹々が 陽の…

深夜に浮かれた

温州みかんのケーキ 冷たい雨が降り続いた一日。 用事で近くまで出かけた以外 小屋の中で過ごした。 こんな日は おやつのストックを作っておこう。 小さな温州みかんのケーキ。 たっぷりとシナモンとナツメグを 振り入れる。 焼き上がりにスコッチと杏ジャム…