2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

凉やかな冷気

多少の不便を感じる山の中の生活。 しかし 夏の太陽が 山の向こうから顔を出す迄の時間は 何にも代え難い心地よさだ。 植物達は静かに音もたてず 空気は冷気をたっぷりと含み 光はやさしい。 湯気のたつ焼きたてパンを切り 紅茶を入れ ブルーベリーを入れた…

今日の雨

夜 眠っている間に 台風の風も雨も通り過ぎた。 樹々も花も草も シャワーを浴びた後みたいに 「ああ、気持ちがいい」 涼しい風が 網戸を通して 小屋の中を吹き抜ける。 そして 又 シャワーの様な雨が 山に原っぱに樹々に 落ちて来る。 今日の雨は 優しい顔を…

枯れた薊

薊 昨日は天ぷらを思い 今日は風に吹かれる 枯れた薊の綿毛の行方を想う。 現実と想像の間を行き来する私だ。 淡い紅の薊の花が 空に向かって咲き誇り 蜂や蝶を呼び寄せていた時は過ぎた。 茎も葉も花も好天続きで 綺麗に枯れた。 からからに乾いた葉っぱ 指…

「天ぷらが食べたい」

「天ぷらが食べたい」 汗の止まらない昼間に こんな事を思うのは まだ夏バテではないと言う事だ。 突然思った「天ぷらが食べたい」 冷蔵庫の中の野菜と鶏胸肉。 有り合わせで作る。 勿論 海老はない。 カボチャは電子レンジでチンすると切りやすい。 茄子は…

夏の夜は長い

暗くなった景色の向こうで サーモンピンク色の一刷毛。 「今日も一日ご苦労様」と 手を振っている様な いない様な。 長く感じる夏の一日。 まずはニュースを見ながら 晩ご飯を食べよう。 その後からが 又長い夜だ。

暑さでぐったり

琵琶湖 烏丸半島 水生植物園側 真夏の山道の運転は 本当に気を使う。 じりじりと熱された道路に 真横に一文字に横たわる蛇。 薄暗くなりかけた道路を ピョンピョンと横切る 何十匹の蛙。 こんな情景に出くわした人は どうするのか。 息をするのも苦しい様な…

アイスクリーム愛

アイスクリームならなんでも美味しく思う。 それは 高価なものからラクトアイスまで。 高価なものはそのままで。 ラクトアイスは 砕いたクッキーやブルーベリー 時には 井村屋の缶詰の甘い小豆を載せて。 スプーンで混ぜて口に運ぶ。 冷凍にしておいたブルー…

日常に戻る

40度近い暑い京都。 2週間の「通勤」が終わった。 京都タワーと対面の毎日だった。 出来た当時は京都の景観に合わないと 色々言われたものだ。 今や 旅の終わりに 遠く 巨大な蝋燭が見えると 「ああ、帰って来た」と誰しもがほっとする。 さて 今日。 北…

ジュピターの珈琲

珈琲を貰った。 夫の友達からだ。 ピッチリと袋に詰まった 挽かれた珈琲豆。 はさみで袋の上を切ると 膨よかな豆の香りが飛び出る。 袋から瓶にさらさらと落ちていく珈琲豆の粉。 小屋の中に漂う香り。 パチッと瓶の蓋を閉める。 ガラスの中に詰まった茶色が…

夕方は22度

夫は京都へ 私は大津へ。 山の中は 行きは汗を拭き拭き35度 夕方の帰りは22度。 頭がボーッとする程の昼間の暑さから 深夜の今は肌寒い程だ。 小屋の横の谷からの 凉風をお届けしたい。

三日月がふわり

「暑い 暑い」 と、会う人が皆言う。 川がもう溢れるかの豪雨の後 この熱風とべたつく湿度の日々。 私はもうお手上げだ。 誰もこの気候変動を止める事が出来ない。 悲観的な私。 ヒグラシの鳴き声は午後4時の合図。 涼しくなった夕方に表に出ると 木と木の間…

深い青に煙った色のブルーベリー

パックにいっぱいの ブルーベリーを貰った。 早速ガラスの鉢に入れた。 深い青に白く煙った様な色。 ブツブツ文句を言ってる様な口 どことなく気難しい顔をした果実だ。 アラスカの原野や フィンランドの山間に 自生しているブルーベリーを 見てみたい 食べ…

贅沢な夏の夜

今日の午後 標高500メートル程の ここらの気温は35度だった。 夫が京都に出かける 朝の10時前にはすでに31度。 こんな暑い日中だが 二日前に出した 扇風機の風が心地いい。 ゆっくりと回る羽。 夕方4時になると 空気がひんやりとし ヒグラシが鳴き…

地味な花 百日草

百日草 集落の家の周りには いつも様々な花が咲き乱れている。 ターシャチューダーの庭の様な 住人の意思を感じさせる 花壇ではない。 離れたお隣同士でやり取りしたり 山から持ち帰った花の咲く木であったり 勝手に生えたりした物ばかりだ。 雑然としている…

ミニトマト愛

いっぱいトマトを食べたい。 そう思って20本近くの ミニトマト苗を植えたのが去年。 背が伸びれば支柱をし 黄色い小さな花が咲くと 顔を近づけてじっと見る。 緑の実が成り始めると 鳥がつつきに来る。 小さな実に沢山の穴。 ネットを張り実を守る。 そし…

夜の音

山の陰に太陽が隠れると ヒグラシが鳴く。 樹々の間に染み渡る様に鳴く。 ヒグラシの合唱に 合いの手を入れる様に ウグイスが変調で鳴く。 深夜に近く遠く 幾つもの鳥の声が聞こえて来る。 そして 河鹿(カジカ)の騒がしい声も。 穏やかな流れになった 川の…

今日から2週間の京都

上賀茂 大原を過ぎると むっとした空気に変わる。 鴨川の流れは穏やか。 でも 岸の草が倒れて 豪雨の時は あそこ迄水が来たのだ。 今日から2週間。 暑くて息をするのも苦しい様な 京都の南に出かける。 お弁当を持って。 塩と胡椒を効かしたチキン胸肉のロ…

合歓の木(ネムノキ)

合歓の木(ネムノキ) 数日降った豪雨が去って 朝 窓から見上げた空は青空で そこには白い雲が輝いていた。 時々 シャワーの様な雨が降った。 買い物に出かけた町の空には 大きな虹が半分かかっていた。 ホッとした安堵の気持ちと 頭のどこかに残っている不…

一息つく

アカモノの実 インターネットの雨雲レーダーを 見続けた数日間だった。 パソコンのディスプレイの中で 赤や黄色や青の雨雲が動くのと 頭上の灰色の雲が同じものだと 理解するのにも慣れた。 私の住んでいる所も大変な雨で どうなる事かと思ったが ニュースで…

お先真っ暗(2)

平凡な日常がとても大切だ。 災害が起こるたびに思う。 五十年、数十年に一度の豪雨と ニュースで伝える。 しかし 私は5年で3回の深刻な豪雨に遭っている。 5年前の18号台風。 うちの裏の崖が 想像を絶する川の増水で50m程崩落した。 去年の21号台…

お先真っ暗

日本列島のあちらこちらで 豪雨の予報。 台風一過の明るい青空は望めない。 ずっと続く雨や強い風は気持ちを弱くする。 そして、そして 昼ご飯のテーブルの上に そんなに大きくない蛇が 茶碗や皿の間をうねうねと動いていた。 心臓が止まりそうな程の驚き。 …

粗毛反魂草(アラゲハンコンソウ)

アラゲハンコンソウ 粗毛反魂草 なんと言う気骨ある名前だ。 そして 愛らしい風貌を お喋りな娘の様な姿にしているのが 真ん中の焦げ茶色。 初冬にそれが種になり 土にかえり 次の年の初夏に沢山の芽を出す。 そんな律儀で愛らしい花に 粗毛反魂だなんて名前…

ビーガンカレー ローストチキン そしてフェンネルの花

昼過ぎ 網戸の向こうにチャックが立っていた。 タッパーウェアを二つ持って。 ビーガンカレーとチキンのロースト。 「すごくおいしいよ」 動物由来のものを使わないビーガン料理。 それはとてもわがままだ。 ミルクもバターさえも食べない。 取りあえず・・…

山の中に住んで

雲が南から北へ 形を変えながら 早足で過ぎてゆく。 速い 速い。 山の木が 強い風でうねる姿に 不安になる。 遠い昔 私達の祖先が 木や岩 山や海、火に 神を感じたのはこう云う事なのだろう。 山の中で 何かの視線を感じ ふっと後ろを振り向いてしまう。 自…

次々と花を咲かせたビオラ

春になり 雪が融けた後に植えた オレンジ色のビオラ。 他の花は消えたのに 黄色や薄紫のビオラは 次々と花を咲かせ続けた。 今日 川の水が茶色に変わる程の 豪雨が降った。 木の葉っぱに穴があくのじゃないか? ビオラの花は たっぷりの雨水を受けて ふーっ…