2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

誕生日に出会う「ウツボグサ」

あれ? 今頃咲くの? と毎年思う花。 道路脇に咲いている。 薄紫の花に 細い茎。 誕生日に出会ったね。 これで私の記憶にちゃんと収まった。 ウツボグサ 夏の初めに咲く花だと。

ドクダミは男の子

雨に濡れたドクダミの花は しっかりと 上を向いてはいるが 恥ずかしそうに見えないか? 美しい顔をした 細くて背の高い シュッとした 10代の男の子の様だ。 ズボンの裾が擦れるだけで 苦い香りをたてるのも 思春期の気難かしさだ。 その細い茎を ポキポキ…

スープを作ろう

去年 トミコさんから貰った 沢山のじゃがいも。 その中の 小さなじゃがいもを 土に捨てた。 雪の冬を越し 葉っぱをつけ なんと芋まで出来ていたとは。 卵くらいの大きさ。 つるっとした 新じゃがいも。 そうだ、スープを作ろう! 2月 体調の悪かったある日…

姿を見せぬ鳥達

「あ、カワガラスだ」 河原の石の上。 慌ててカメラを構えても もういない。 黒くて地味なカワガラス。 川面を超特急で飛び去る そのスピードだけで 私のお気に入りだ。 コンコンコンコン 山の中から 木を叩く音がする。 キツツキ。 暗い夜に ホーともフーと…

歌劇「椿姫」 びわ湖ホールに行った

「椿姫」の原題は La Traviata(堕落した女)。 日本語のタイトルの方が やっぱり涙を誘う。 誰もが知っているオペラだ。 だからあらすじはあっさりと。 19世紀、パリ。 貴族のおぼっちゃま(アルフレレード)と 高級娼婦(ヴィオレッタ)が夜会で出会う。…

「さ、帰ろう」

琵琶湖 東岸から 「眠い これはいかん」 運転中の車を止めて 琵琶湖を眺め 眠気を飛ばそう。 雲もなく 気持ちのいい日だ。 魚を釣る人 写真を撮る人 私も真似してシャッターを押す。 湖に吸い込まれる 走り去る車の音。 「さ、帰ろう」

熊にばったり出会ったら

裏の川 「オイッ!」 とタイチさんが叱った。 立ち姿で 杉の皮をはいで 食べていた熊。 声に驚いたのか ああ、面倒だなと思ったのか どちらかは知らないが 大人の熊はのっそりと 山の奥に消えたそうだ。 杉の皮まで食べるとは。 甘い蜂の巣も 木苺もないの?…

ウツギ(卯木)の白い花

ウツギ 白い房の美形の花。 山にも 村にも 川の縁にも。 川の縁に 山肌に 道路の脇に 行儀悪く枝を広げ せっかくの美人も これでは台無しだよ。 空気が甘い。 今の季節だけの 見かけによらず やんちゃなウツギからの やさしいギフトだ。

今日は夏至だったのか?

ハルジオン 雨と風の夜が開けた。 表に出ると 窓の網戸が外れて サルスベリの枝が折れて 台風の後のようだ。 いつまでも明るいな と思っていた近頃。 今日は夏至だったのか? でも 雨の夕方は 冷たくて暗い。 こんな日は 到来物の梅酒の お湯割りはどうだろ…

桑の実

雪に押しつぶされて 枝が折れて 満身創痍の木が 山桑だったなんて。 朱色の実が たわわに。 その中に 熟れた黒い実。 人間の好きな物は お猿も鹿も大好き。 さてさて どうしよう。 お猿さんたちに譲ろうか? 気まぐれの 仏心が顔を出す。

映画「マンチェスター バイ ザ シー」

MANCHESTER BY THE SEA マンチェスター バイ ザ シー と言う町に生まれ、育った男、リー。 妻も子供もいた。 ある事故が原因だった。 今は一人 ボストンで便利屋 をして生きている。 兄が急死し マンチェスター バイ ザ シーに帰ったリー。 兄の15才の息子…

「大好きだ」と心が叫ぶ

山下理恵 作 直径15センチ程の 小振りのガラス鉢を買った。 「大好きだ」と心が叫ぶ。 気泡で より増した ハンドクラフト感。 40年使っている 7個のグラスと同じ手法だ。 映画でも、本でも、音楽でも、アートでも 身の回りのものでも 人でも。 感動する…

いつも通る道の奥に

琵琶湖大橋 東岸から 車の免許更新。 更新センターは 琵琶湖大橋を渡った 琵琶湖沿いにある。 京都に住んでいた頃は 狭い道をクルクルと回って やっと免許センターにたどり着き 何時間もかかって 新しい免許証を貰ったものだ。 今日も いいお天気。 乾いた風…

呑気そうに小狐が

午後6時半 午後5時半。 大津から帰宅。 「狐と目が合った」と夫が言う。 夫が外で「ちょっと一服」していた時 道路をトントントンと 小狐が呑気そうに小走りしていた。 チッチッと舌を鳴らすと立ち止まり 首をキッとこちらに向けた。 じーっと夫を見る狐。…

三つのギフト 

朝 チャックの畑へ豆を採りに行く。 サヤエンドウ豆とスナップエンドウ。 鋏でパチンパチンと切る。 蜂のうなる様な羽音。 何も考える事のない単純な作業。 心が静かだ。 バスケットにいっぱいの豆。 一つまみの塩を放り込んだ鍋で 柔らかいめに湯がいた ス…

コアジサイ(小紫陽花)

コアジサイが咲く頃は 梅雨の季節だ。 毎日雨が降り 木のスプーンに 黴が生え 着ているシャツが いつも湿っている。 今年も 家の前の崖は コアジサイの群れに 覆われているのに 毎日 風の強い 冷たい 雨の降らない日々だ。 気温も低く 私の気分も低空飛行。 …

チャックの畑レポート

昼過ぎ ドアをトントン。 チャックが頼み事。 月、水、金にやって来る。 「次の水曜は用事があって来る事が出来ない。 だから エンドウ豆とスナップエンドウを 収穫してくれないか。 勿論全部貰って欲しい。 そうしないと 金曜日までに育ち過ぎて勿体ない。 …

図書館の裏

休日の 図書館の裏は 賑やかだ。 道の駅で買い物をして 「ちょっと裏の土手まで」 なんだろうね。 緑濃い桜並木の下。 双眼鏡で鳥を観る人 走る子供 写真を撮る人 カフェに座って山を見る人。 そして私は 山の上に広がる 白い雲にため息。 あの雲の下は 琵琶…

賢いセイヨウノコギリソウ

セイヨウノコギリソウ 白い小さな花なのに あまり可愛くない。 葉っぱは まるでヘリンボーン。 随分前に 「アメリカンワイルドフラワー」の種を パラパラと蒔いた。 ワイルドだから 勝手に生えてくるだろう と思ったのに。 顔を出したのは 地味なセイヨウノ…

奥手のブルーベリー

7、8年前 ホームセンターで手に入れた ブルーベリーの苗木2本。 いつまで経っても 大きくならず 花も咲かない。 一本は いつの間にか いなくなり・・・ 雪が融け 葉っぱがポッポと出始め そして 白い小さな花が 五つ、六つの今年。 こうなると 日当りのい…

「I Love You」で始まり「卒業」で終わる

深夜にラジオを聴いていた。 力強く声量のある声で歌うのは誰? 図書館で尾崎豊のCDを借りる。 パソコンに取り込み一枚のディスクを作った。 モノクロ写真のレーベルもつけて。 運転中に聴く尾崎豊。 同世代の若者に愛され ドラマの挿入歌にもなった。 沢山…

フルフルと揺れている緑達

喜んでる。 雨に打たれる草木 そして 土も。 緑に覆われて。 こんなに喜んでるのに 雑草だからと言って 引き抜くわけにはいかないね。 これはゲンノショウコ あれはドクダミ ハルジオンもいれば タンポポも。 灰色の空から落ちて来る雨に フルフルと揺れてい…

ホオジロの瞑想

モコモコと フェルトで作った鳥みたいだ。 私が動いているというのに 棒のてっぺんに止ったまま。 瞑想タイムのホオジロ。 「イッピツケイジョウ ツカマツリソウロウ」 って鳴くんだって? 「ええ、性格はいたって生真面目なんです」 夕方 川向こうから聞こ…

しっかり者のノアザミ(野薊)

輝く草原の あちらこちらに咲く 野薊。 濃い緑の 茎も葉っぱも 棘だらけだ。 その上に 紅紫の花。 気持ち良さそうに 空を向いた 完璧なビジュアル。 イギリスのヒースの丘でも 日本の山村でも どこに咲いても しっかり者の娘達。

饅頭の良心

桜餅と鹿の子 甘いお菓子を食べない人。 そんなの 人生の楽しみを 一つなくした様なものだよ。 花椿の模様に 玉子の黄身の焦げ目のついた 資生堂のクッキー。 焼き菓子なら 泉屋のクッキー。 どちらも 缶のデザインも素晴らしく クッキーが袋に一つづつ 包ま…

大阪行き

JR環状線 天満 上の姉の一周忌で 大阪の寺にお参り。 よく晴れて カラッとした気持ちのいい日。 信心深い姉と そうでない私が 同じ様に手を合わせる。 母方の祖父母のお墓にも。 地下鉄に乗る。 お墓から 見上げる空に 大きな旅客機が 伊丹空港に着陸態勢で…

ジャーマンアイリスの花びらが開いた

ジャーマンアイリス 1日、夜。 それは すごい雨だった。 雷がすぐ側で落ちた。 そして 空気が冷たくなり ストーブの薪に火をつけた。 10時半 テレビもパソコンも切れ 部屋が真っ暗になった。 ろうそくの灯は 部屋をぼんやりと照らし その中で私は 何もす…

蝉が鳴いた

紅うつぎ 5月の最後の日。 ニイニイゼミが鳴いた。 大合唱だ。 夜になれば ストーブが必要になる日がある。 初夏に蝉 初夏にストーブ。 半袖のTシャツを着たり 仕舞ってしまったフリースを 引っ張り出したり。 悩む程の事ではないが・・・ いや これはかな…