ストンっと 突然秋になった

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次々と花が咲き始める春は

日差しが明るくなり

空気も暖かく

長い冬の後の 喜びを感じたものだ。

 

今は 萱たちが

川べりを彩る。

 

灰色 赤銅色 薄茶色

どの穂も静かな色合いで

川の流れの音を聴きながら

軽やかに揺れている。

 

そして

空気も冷たく

ストンっと

突然 秋になった。

 

羽根の薄汚れた扇風機

強い日差しを遮り続けた木綿のカーテン

草臥れた半袖のTシャツ。

夏の名残りが戸惑いながら

なんだか居心地が悪そうだ。