加賀乃薊(カガノアザミ)

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カガノアザミ


さてさて

朝一番に「いが栗の様子を見に行かなくては」

と扉を開ける。

 

台風の強い風で

花達の茎も倒れてしまった。

 

土色をした濁流が

踊る様にして走り去る川。

 

おや・・・

その川の側に薊の花。

 

淡いピンクの

首を傾げた儚い姿は

まだ

青空を見せない空の下で

ゆらゆらと揺れている。

 

強い風にも

折れずに倒れずに

「なんて事ないよ」と言う。