自然

木の胎動と地熱

木の周りから雪が溶け始める。 それは 木が春を感じて動き始め 土が春の熱を帯びて来るから と 聞いた。 木の胎動と地熱。 夜空に現れた大きな月も 柔らかい光を 雪の上に降らす。 シジュウカラが群れで飛び うちの細い木の枝で 羽を休める。 久しぶりに見た…

「今日も小雪の降りかかる」

2月17日 「汚れっちまった悲しみに 今日も小雪の降りかかる 汚れっちまった悲しみに 今日も風さえ吹きすぎる」 汚れ始めた周りの雪は 今日降った雪で それは美しい白の世界に戻った。 中原中也の 「汚れっちまった悲しみ」 を思い出すには充分だ。 「汚れ…

川の旅

身も心も縮み上がる。 そんな川の流れだ。 澄み切った翡翠色の冬の川。 リズミカルな音をたて 小さな岩を越える。 走っているかと思えば 眠っている様にさらさらと流れたり。 急なカーブを 大きくうねりながら 川岸を削る。 治水ダムから 白いレースのカーテ…

印象深い冬の描写

「イングランド田園讃歌」の中で 著者のスーザン・ヒルは オックスフォード郊外の古い家に住み その村での出来事を綴っている。 四季の様々の出来事の中で 私が一番面白く読んだのは 冬の生活だ。 すっぽりと雪に覆われた夜。 分厚いコートとマフラーで 雪を…

カケスと狐

雪の上に 足跡を残しても 中々顔を見せない動物達。 兎かも知れないと思っていたら それはカケスだった。 思っていたより大きな鳥だ。 うちの小屋の周りを ウロウロ歩いたり 飛び回ったり。 餌のカメムシを探しながら。 雪が降ってから 姿を見せない狐が 「…

灰色の世界

日本列島がどこも寒くて冷たい今日。 私は一日の殆どを小屋の中で過ごした。 そして夕方 外の空気を吸いに 温かいダウンコートを着て 近くを歩いた。 相変わらずの カワガラスは川の上を弾丸飛行。 表に置き忘れた雑巾が 固まって氷の様になっていた。 こん…

やる気満々の杉

鉄錆色の杉の葉 2月に入って一週間。 「もう 1メートルも積もる様な 雪は降らないだろう」 と 集落の人に会うたび そんな話が出る。 そうかも知れない。 杉の葉が鉄錆色に変っているもの。 すくっと伸びた杉の林。 とげとげした杉の葉。 あの鉄錆色は杉の…

比良山系が好きだ

2月5日 雪を冠った比良山系は 琵琶湖の西に位置している。 そして そのどっしりとした姿は 東岸西岸どちらからでも望める。 山頂は緩やかで それは 牛が座っている時の背中だ。 目の前にそびえる 比良山を感じながらの 大津からの帰り道。 いつも通る道を…

冬の雨

一日中小雨だった。 冬の雨は冷たい。 クロネコのドライバーさんも 郵便配達さんも 回覧板を持ってきたヨシヒコ君も 皆 冬の雨は嫌だと言う。 屋根から落ちる雫が ポトリと襟首に入り込んだりする。 小屋の中で聞く 走る車のスタッドレスタイヤの音。 雨水の…

見飽きるという事はない

毎日見慣れた風景だ。 春になれば あそこにコブシの白い花が咲く。 薄紫の藤の房が たわわに揺れているのはあそこ。 くっきりと黄色い葉っぱの木。 それは秋の山のてっぺん近くに。 季節ごとに 色合いの違う山の様を 覚えてしまった。 雪を纏った樹々が 陽の…

冬のコアジサイ

花のない季節に 茶色の枝を揺らして 強い北風に打たれている コアジサイ。 そんな姿が美しい。 運転する車の窓からは 見過ごしてしまう。 せめて私だけでも 春への期待に満ちた まだ芽吹かぬ 葉っぱの喜びを愛でよう。 今日も 屋根から落ちた雪を せっせと谷…

谷に棲むカワガラス

小屋の北側に 山から流れ出る谷がある。 夏の雨の降らない時でも いつも砂防ダムから 水が落ちている。 夏の緑の樹々の下を 音をたてながら水が流れる谷。 その谷を四季を問わず チャコールグレイのカワガラスが 超特急で突き進む。 私はこの鳥が大好きだ。 …

濃紺の小さな実

厚く積もった雪は 雨が降るくらいでは すっかりと溶けきれない。 私の周りは 相変わらずモノクロの 禁欲的な風景だ。 おや? 彩りのない崖に群れている 黒い実の様なもの。 ああ、これはどんな花だったのか。 思い出せそうにない。 濃紺のブルーベリーに似て…

いい一日の終わり

1月21日 夕方 今朝は朝焼けだった。 周りを取り巻く霧が 淡いピンク色に染まった。 毎朝聴いているNHKFMの音楽番組。 「このディスクジョッキーは どうしてこんなに朗読が下手なんだろう」 とか 言いながら朝ご飯を食べる。 一週間前に炊いた甘い金柑は …

なんといい一日の始まり

1月17日 朝 「ああ、綺麗だなぁ」 走っている車をゆっくりと止め しかし 車から出る事なく 運転席から雪の山の写真を撮った。 夜の間に降った雪が 山を覆い それが朝の光で輝いている。 明るい空に雲が流れて なんといい一日の始まりだろう。 車を琵琶湖…

ホッとしている私の心

明るい太陽に照らされた 冬の楢林の山。 葉の落ちた樹々。 鹿が歩いていないかと 黒い物が動いていないかと 私はじっと山に目を凝らす。 水をたっぷり含んだ雪が 椿の枝から 大きな音をたてて落ちた。 驚いて振り向くと 枝がゆさゆさと揺れていた。 あちらこ…

もう一つのアボカド

アボカドを見るたび ロサンゼルスの寂しげな知人と 寂しげな屋上のアボカドを思い出す。 そんな事を昨日話した。 そしてもう一つのアボカド。 最近読んだBBCのサイトの記事から。 私が好きなアボカドは一個の実を育てる為に 272リッターの水が必要だ。 だ…

アボガドと友達の友達

アボガド 1月5日 私はアボガドが好きだ。 わさび醤油で食べたり サラダに入れたり 胡椒を振ってオムレツにしたりする。 その大好きなアボガドの種。 つるつるしていて丸い種を 植木鉢に植えたのは何時だったろう。 すっかり忘れていたが 去年11月 小さな…

重い雪

1月2日 京都から車で1時間。 膝から上まで雪で埋まるなんて 屋根に50センチの雪が載っているなんて この目で確かめないと 信じられないだろう。 朝暗いうちから タイヤチェーンの 大きな音を響かせながら 小屋の前の道路を 除雪ブルドーザーが通り過ぎ…

ついに降った雪

(カラー写真) 天気予報の通り 朝目覚めれば雪だった。 途切れる事なく降り続け 屋根の上に40センチ程積もった。 そして 今も降っている。 除雪車が2度 うちの前の道を往復した。 まだ暗い早朝に 大きな音をたてて 通り過ぎる除雪車。 私も負けずに 赤と…

期待と緊張の季節

日暮れがほんの少しだけど遅くなった。 誰もが嬉しいと言う。 冬が始まったばかりで 春が来るのはまだまだ先なのに。 雪に又埋まり 凍った道に気を使いながら 「やっぱり自然には勝てない」 と思い知らされる季節。 期待と緊張で迎える そんな季節は冬だけだ…

何だろう この香りは?

小糠雨が降り 靄が山を包んだ 暖かい日。 畑から立ち上る 草を燃やす煙が 靄と同化し 緩やかに流れて行く。 何だろう この香りは? 雨に濡れた落葉の 動物の残した糞の それらが土に還る時の匂いだ。 葉や花が 伸び開く時の 溌剌とした青い香りではなく しっ…

北風と冷たい雨の日

(カラー写真) 北風と冷たい雨の一日だった。 でも大丈夫。 首にネックウォーマーをし ライトダウンのジャケットで どこまでも歩いて行けそうだ。 底冷えのする京都で鍛えた体は 標高500m(?)の山の村でも 充分通用するものだ。 道路にまき散らされた…

一気に冬が来た

図書館の裏 夫が京都から帰宅。 「トンネルの出口の温度計が −1℃だった」とか。 私が夕方4時過ぎに通った 山道の温度計は4℃だった。 この数日で 周りの山の広葉樹は すっかり葉を落とした。 一気に冬が来た。 ストーブによく乾いた薪をくべ 上に置いた二…

美しい落ち葉

山のどこかから 風に吹かれてやって来る 広葉樹の落ち葉。 雨に打たれて 枯れた茶色が より深くなった。 針葉樹の人工林に 山の半ばまで埋もれた山。 でも この季節は 楢の葉っぱの茶色が 山肌や道の脇をふかふかと覆う。 冬を前にして 晩秋の湿り気を帯びた…

伐られた銀杏の木

通るたびに 「ああ 綺麗な木だ」 と 見ほれていた銀杏の木。 集落のお寺の木だ。 三角錐の樹形 季節ごとに色を変える葉っぱ。 民家の様な寺の それはいいアクセントになっていた。 その木が丸裸みたいに伐られた。 恥ずかしそうにしている様で 木には失礼だ…

どんぐりと朽ちた葉っぱ

ポケットに入れて 持ち帰ったどんぐり。 茶色の葉っぱの上で 心地良さそうに 寝転がって。 朽ちた葉っぱと共に 雨に洗われ 霧に包まれて やがて 土に還り あるものは 又芽を出し 生を繋ぐ。 秋の木の実の 小さな姿に詰め込まれた 長い物語。

メタセコイアの小枝

メタセコイアの種子 樹形も葉の色も 四季を通じて見る人を感動させる メタセコイア。 「生きた化石」 シーラカンスがそう呼ばれている様に。 昨日 琵琶湖東岸から持ち帰った メタセコイアの小枝。 繊細な葉っぱと 杉 檜と同じ姿の種子は なんともシックな姿…

朴の葉っぱとカウベル

朴の葉 Cow Bell スイスの高原で 牛が首に着けている鈴 カウベル。 広い空間で よく響く様に 厚い鉄でしっかりと 作ってある。 このカウベルは 友達のスイス土産だ。 かれこれ30年程前の。 今はすっかり錆び付いているが 大きな固い音は健在だ。 熊除けの…

季節の終わりの力

道の両脇の 朽ちた葉っぱ。 いかにも 秋の終わりだと 静かに雨に濡れている。 黄色や茶や赤に 輝いていた山々。 静かな山から 感じる熱さに 季節の終わりの力を感じる。 そして 自然の色の変化の楽しさ。 いくら見ても見飽きない。 葉が落ちた後の枝の姿が …