台湾朝顔の青い色

私の住んでいる地域には 小学校が一校ある。 街からやって来た家族の子供が4人 そして先生が6人程。 今年も花の苗とイラスト付きの 自己紹介を持っての訪問があった。 「インドに行きたい」 「画家になりたい」 「好きな音楽はオペラ」 「好きな動物はおお…

地味な花 百日草

百日草 集落の家の周りには いつも様々な花が咲き乱れている。 ターシャチューダーの庭の様な 住人の意思を感じさせる 花壇ではない。 離れたお隣同士でやり取りしたり 山から持ち帰った花の咲く木であったり 勝手に生えたりした物ばかりだ。 雑然としている…

山桑と猿

山桑の実がよく熟した。 それは小指の先くらいの大きさで 暗い紫色をしている。 摘んで食べると 果汁の色は濃厚だが 軽い甘さだ。 川向こうの山桑に毎年やって来る猿達。 桑の木の一番高い所に親分が陣取る。 むしゃむしゃと実を食べ 柔らかい葉っぱも食べ。…

6月でも寒い夜

ナガオさんの家の前は 良質の薪が壁の様に積まれている。 薪を集めるために 軽トラのダンプを持っている。 いつも綺麗に洗われた可愛い軽トラダンプ。 ナガオさんの薪ストーブは自作手作りだ。 「一度見に来てよ」と言われたが いつもその前を素通りしてしま…

小さな谷の小さなダム

うちの小屋の北側は かつての暴れ谷だ。 大雨で谷の形が変わり 田んぼは谷の水で溢れた。 50年程前に その谷に出来た治水ダム。 全く風情はないが 大雨でも谷の形が変わる事はない。 山の中の源流の水を集め 今日も透明で清らかな水が 小さなダムから落ち…

雨と風の冷たい日だった

私の住む市を 西から東に流れる川。 それは琵琶湖に注いでいる。 その川の堤の桜の並木は 最終地の琵琶湖まで 途切れる所はあるが続いている。 ついこの間 春が来たと喜んで歩いた ソメイヨシノの桜並木。 田植えの終わった今 田んぼの向こうの並木は葉桜だ…

幽渓生偉材

長い間廃校のままだった小学校。 去年 重機であっという間に 取り壊された。 広い更地に残された大きな石。 そこに彫られた 「幽渓生偉材」 この達筆は先代の「お殿様」の字だな 多分。 いかにも林業の村にふさわしい。 昭和63年 創立80周年の年に設置さ…

黄色の花 ウマノアシガタ

ウマノアシガタ 植物学者は この花をどう思って ウマノアシガタなんて名付けたの? うちの小屋の回りにも 道路脇にも 坂道にも 風に揺れて群れて咲いている。 明るい野原の中で ひときわ明るく輝いて 細い茎を右に左に。 何て楽しそうなんだ ウマノアシガタ。

姿を現した寺

山の中の 川に沿って出来上がった集落。 そのひとつひとつにお寺がある。 何百年もこの地に住み次いでいる人達は お寺をとても大事に思っている。 私の住んでいる集落の寺は曹洞宗永平寺の末寺だ。 廃校になった小学校が取り壊されると その寺は姿を現した。…

活字を見ると・・・

私の住む所はかつての村で 人口は約2500人。 限界集落のモデルの様な所だ。 そんな村の中心地 私が「ミッドタウン」と密かに言っている所に 立派な図書館がある。 私はここで映画雑誌や美術雑誌等と共に 活字本、つまり、小説やエッセイ、評論みたいなの…

人工の杉と天然の杉

かつて 林業を生業としていた 山の中の村に住んでしばらく経った。 田や畑にまで杉が植えられたのは60年程前。 今 その杉が大きくなり 道路に暗い影を作る。 「しゅっとした男前」さんは 自他ともに認める山や樹を愛する人。 「後10年は山と戯れたい」と…

裸馬に股がる「ウマコさん」

遠くに馬が2頭見えますか? 湖西畔まで山を下り 郵便局で荷物を出し ちょっとした買い物をすました。 今日は風もなく穏やかな日。 いつもとは違った道で帰ってみよう。 古代の継体天皇の皇后の御陵の前を通り ずっと山の中へと車で上がる。 平野の様な山の…

編み込みのセーターを着ている雀

私の住む所では雀を見かける事がない。 田んぼは沢山あるのに。 とんびは空高く円を描いて ピーヒョロと鳴き シジュウカラ、セキレイ、ヤマガラは 毎日うちの木蓮の枝にやって来る。 雁やオシドリも川に浮かび その川沿いの道を私が歩くと 驚いて飛び立つ。 …

納屋で凍った白菜

オチヨさんの家 オチヨさんを車で送って行くと 必ずお土産を貰らう。 「いいですよ そんなに遠くじゃないんだから」 と言ってもきいてくれない。 先日は 小豆と納屋でカチンカチンに 凍ってしまった白菜だった。 91才のオチヨさん。 現役の農婦。 艶々と光…

自慢げな氷柱(ツララ)

道の脇 伏流水が沁み出ている所。 冬に見事な氷柱が出来る。 所々に立っている デジタル温度計より正確に 気温を教えてくれる様な気がする。 さて 今日も側を通ると 自慢げにこちらを見てるではないか。 のこぎりでシャッシャッと切り 冷凍庫に入れておこう…

カミルからの荷物

チャックの畑のボランティアとして 夏から冬まで集落にステイしていた スイス人のカミル。 冬の日本から夏のニュージーランドを経由して スイスに帰ったのは12月の終わりらしい。 そのカミルから荷物が届いた。 お母さんが編んだマフラーと帽子。 私の住所…

こんな風に私の年は明けた

4日 年の暮れに チエコさんが急に亡くなった。 優しかったチエコさん。 お正月に お通夜とお葬式。 そして今日 「弟君」が琵琶湖の釣りの帰り 4時過ぎにうちに寄った。 深夜に帰った「弟君」。 ドアを開けて表に出ると 何日も降り続ける雪が 周りの景色を…

たった一軒のコンビニ

LAWSON 村の中心地(ミッドタウン)には 市役所の支所、銀行、郵便局 農協、学校、道の駅、診療所等々。 そして 図書館。 この辺りを歩いていると誰かに出会う。 2500人の村の たった一軒のコンビニ ローソン。 例えば ここでコーヒーとドーナツを買い表…

振り向いても何もいない

山の神様 山のあちこちにある 山の神様のお社はとても小さい。 それは まるで山に住む小人の家だ。 そして あちこちにある 小さな石に赤いよだれ掛けをつけた お地蔵さん。 「山の神さんが怒った」 「狐にだまされた」 「お地蔵さんが言う事をきいてくれた」…

林業を生業とする村

午後4時30分 林業を生業としている人達は どこの国でも同じ事をしているのだ。 「メインの森」(ソロー著)を 読んだ時そう思った。 19世紀 アメリカメイン州。 ソローがメイン州の川に沿って 奥へ奥へと旅をする。 その時にソローが聞いた話。 切った…

小さな2個の塊

小入谷峠(おにゅう峠)に辿り着くには 旧鯖街道に沿って 車が通れるように削られた細い道を くねくねと登っていく。 削り取られた崖は 大雨が降れば崩落し 車は通行止めになる。 道に餅菓子のあられを撒いた様に 散らばった小さな岩や石。 広がる青い空と …

マムシとナムアミダブツ

通称 まむし 春の芽吹き 秋の紅葉。 この頃は 歩いても 運転中でも 心がわくわくと騒いでくる。 黄色や赤や茶色の葉っぱが 風で舞って散っている今の季節。 私一人でこんないい目をしていいのか? マムシと呼ばれる 車の離合もままならない道。 春に小熊がひ…

人気者の柿の木

酒屋さんの側の渋柿の木は こう見えて 中々の人気ものなのだ。 赤い実をたわわに実らせているのが いかにも秋の風情を醸し出しているのか。 写真を撮る人の心を掴む。 景色が雪で白く変わる頃 この赤い実は枝に二つ三つ。 それが又いい被写体になる。 沢山の…

玉子の配達

午後4時15分 ヤマケンさんは うちのずっと奥の集落で鶏を飼い その玉子を道の駅で売っている。 村のお得意さんには配達してくれる。 うちもチャックもお得意さんらしい。 村人の中には 「コメリの餌をやってるのに地玉子やない」と うるさい事を言う人も…

「明るいうちに帰ろう」

午後4時半 「ミッドタウン」にて 夫の友人がやって来た。 四人。 うちでお昼を食べ さあ、「ミッドタウン」に 栃餅ぜんざいを食べに行こうと 車を30分走らせた。 まだ紅葉は鑑賞に堪える姿。 車のフロントガラスに 黄色の葉っぱが吹雪いて来る。 ぜんざい…

霧の朝

午前7時半 山の向こうから 太陽が顔を出すのが遅い 谷筋の村。 窓のカーテンを開けると 深い霧の朝だ。 峠まで行けば 雲海が見られるはず。 太陽が顔を出せば あっという間に消えてしまう霧。 朝の一時の贅沢を堪能するとしよう。

山の中に

山仕事をしている「弟君」の チェーンソーの音が聞こえる。 毎日、少しずつ音が遠ざかる。 「しゅっとした男前」さんによると 「弟君」は潔く木を切るらしい。 チェーンソーにオイル お弁当にお茶。 色々な物を担いで目的の木まで 急な山道を歩いて行く。 「…

図書館の裏

図書館裏の風景。 私が一番好きな所。 透明な川が音を立てて流れ ゆったりと寝転んでいる様な山がある。 そして今日は連休で キャンプ場が賑わっている。 木々の間に見え隠れする オレンジや黄色のテント。 乾いた空気と優しくなった日差し。 平和で穏やかな…

原っぱにススキの穂がそよぐ

御年80才のタイチさんは それはそれは綺麗好きだ。 家の前の広い野原。 ススキの葉の背が高くなると それが気になって仕方がないようだ。 毎年の夏 かんかん照りの下 草刈り機でススキの葉を刈り始める。 キーンキーンと刃が石に当たる音。 熱中症で倒れる…

ショータさんのチェーンソー

親方と弟子 ショータさんは90才。 10年程前まで 山仕事を生業としていた。 木を切ったり植えたり 楢の木で炭焼をしたり 栗の木で鉄道の枕木を作ったり。 夏に切った杉や檜を 雪の上を滑らして運んだり 木馬道(きんまみち)を まるでジェットコースター…