小屋の周りの花達の栄枯盛衰

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あんなに沢山群れて咲いていたのに。

でも

次の年には数本の花が寂しく立っている。

盛りを誇った花の群れは 

まるで 天のお仕置きを受けたかのように

消えてしまう。

 

かわいく清楚なスズランみたいな

ナルコユリの白い花。

大好きだった。

形のいい葉っぱの間から

ゆらりゆらりと花が揺れていた。

 

数年かかってわさわさと増えて

そして

次の年に消えた。

 

オダマキも消え

種類の違うオダマキ

あちらこちらに花を咲かせている。

 

友達の家の

薄紫のカーペット見たいに増えたムスカリの花は 

ある年 消えてしまった。

 

不思議だ。

どうしてなのだろう。

植物学者は知っているのだろうね。

 

私はただ 感傷的に考える。

栄え過ぎた植物は

自ら命を絶つのではないかと。

 

地球上に存在する生物は

もっと理論的に科学的に

成り立っていると分かってはいるんだけど。

 

盛りの過ぎたハルジオン

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道路の脇や 原っぱに

群れて咲いている白い花。

 

子供の頃から見慣れた花だ。

 

ヒメジョオンか? ハルジオンか?

盛りを過ぎたこの花達は

どちらなんだろう。

 

蕾が下を向いているのがハルジオン。

そんなふうに 覚えている。

ああ だからこれは ハルジオン。

 

盛りの時に

写真に撮っておこうと思っていたのに

今日になってしまった。

 

雨と冷たい空気

そして 灰色の空の下で

私はゆっくりと愛でる事もなく

ハルジオンの花の盛りは

過ぎようとしている。

7月になってもストーブに薪を燃やす

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御歳90歳のオカネさんは

カイロを背中に二つ 腰に二つはっている。

脳味噌はキリキリ働き 口も達者。

でも 7月になっても暖かくならない

今年の夏には参っている。

 

海抜600メートル程のこの山の村。

例年 クーラーは勿論 

扇風機さえ夏に数日使うだけだ。

 

今日 ナガオさんの家の煙突から

ストーブで薪を燃やす煙が上がっていた。

勿論 うちの煙突からも。

いくら 夏涼しい土地であっても

こんな事は初めての事だ。

 

数日前から

ヒグラシが遠くで悲しげに鳴いている。

この蝉は夏の終わり近くに鳴くのではなかったのか?

合歓の花もまだ咲いていないのに。

 

冬布団を仕舞い込んでしまい

ふかふかの感触が

後悔とともに懐かしい

土から来て 土に帰る靴  

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Native Shoesの靴   Plant Shoe(Google画像より)

 

とても面白い話を読んだ。

もう知っておられるかもしれない。

 

カナダにNative Shoesという靴メーカーがある。

日本でも売られている。

 

そのNative Shoesが

持続可能な素材を使って靴を作っている。

 

美しい水の惑星 地球を

プラスチックごみから守ろうという趣旨から始まった。

 

靴の内部はユーカリのパルプ

上部はオーガニックコットン

つま先はパイナップル外皮

接地面は植物性ジュート

オリーブ油に浸すのは強さと防水の為。

 

これ等の材料は驚くような物は何もない。

完全に植物で生物分解可能な靴。

土から来て 土に帰る靴。

 

沢山の靴メーカーが

プラスチックの使用を制限しようと

色々な試みをしている。

 

その一部が

Allbirds  Everiane  Adidas etc

 

自然にやさしい靴は

私たちの足にもやさしいのだろうか?

植物で出来た靴を

私は履いてみたい。

 

G20のメディア向けラストランで

紙で出来た食器が使われた。

ニュースで見たそれらは

形も色も美しい。

そして 何よりも「持続可能」な素材で出来ている。

 

日本の山の

半ば廃棄されたような針葉樹の林。

それらの針葉樹を使って

何かできないものだろうか。

 

発泡スチロールのトレーが

針葉樹を加工したトレーだとしたら・・・

それはとても美しい。

 

芒(ススキ)の原

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穂が出る前の

芒(ススキ)の原の美しさに

目と留めた事があるだろうか。

 

濃い緑の

細くて鋭い葉が

たおやかにカーブを描き

一群れ 一群れと

広い原を埋めている。

 

風が吹けば

波の様にうねり

葉ずれの音も波のようだ。

 

お天気の日には

太陽の光を浴びて

一本 一本の葉が輝き

艶々としている。

 

銀色の穂で埋められた

原の幽玄さ。

そんな寂びた風景に変る前

夏の初めの緑の海だ。

川と炎を見つめる

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川の流れる様と

焚き火は似ている。

 

ただ流れている

ただめらめらと燃えている。

それを

見ているだけなのに飽きない。

 

岩にあたって

飛沫を飛ばし

白い泡となって

流れ去る川。

 

燃える木が

赤くなって尽きる頃

又 木を上に載せる。

炎が立ち 揺れる。

 

走り去る川を座って眺める。

炎を真ん中に

円座を組んだ人達の顔が

明るく照らされる。

ただそれだけの事なのに

誰も話さず立ち去ろうとしない。

そんな所が似ている。

友達の絵と岡崎界隈を彷徨

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黒谷への路

 

友達の水彩画が

美術館に展示されたと聞き

平安神宮そばの

市美術館別館に行った。

 

今 京都市美術館は改築中。

工事が終われば

京セラ美術館と名が変る。

 

水彩画を始めて

まだ2年程の友達。

北スペインの農家を

長閑に描いていた。

 

大学時代に

北スペイン バスクに留学した

友達の懐かしい思い出。

上手い下手の問題ではない。

 

心の中にいつもある

青春のある時期。

その 思いの伝わる

とても 良い絵だ。

 

美術館を出て

岡崎辺りを彷徨。

 

細い路地を奥に 奥に歩き

ふと 振り向いた時の

輝く世界。

 

雨の予報が幸運にも外れた日。

ドトール

コーヒーとジャーマンドッグを食べ

急いで 山に引き返した。